「週刊文春ミステリーベスト10(2020年)」
年末恒例の四大ミステリランキングの一つ、「週刊文春ミステリーベスト10」(以下「文春」)の“ミステリーベスト10 2020年 国内部門”が発表されました
なお、四大ミステリランキングとは、「文春」、「このミステリーがすごい!」(以下「このミス」)、「本格ミステリ・ベスト10」(以下「本ミス」)、「ミステリが読みたい!」(以下「早ミス」)の4つなのですが、それぞれ発売時期がいい具合にズレています
具体的に言うと、まずトップバッターの「早ミス」は毎年11月25日に発売される「ミステリマガジン」で発表されるので11月の3~5週目、「文春」は12月最初の木曜に発売される「週刊文春」で発表されるので12月の1・2週目、「本ミス」は12月の2~6日の間に発売されるので12月の1・2週目、「このミス」は基本的に12月10日前後に発売なので12月の2・3週目に発売、といった感じです
ただ、今年は「このミス」が例年より1週早く発売されたので、「文春」が3日(木)、「このミス」が4日(金)、「本ミス」が5日(土)と3日連続で発売されることに...
とはいえ、2,3年前もこの3つのランキングはほぼ同時に発表となっていたので、まあ近年に限れば“3誌ほぼ同時発表”の方が恒例といえるのかもしれませんね
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それでこの「文春」は、1977年スタートということで他のランキングよりも歴史が長く(次に長いのが「このミス」で1988年~)、そもそも「このミス」が作られたきっかけの一つが「文春」ランキングに対するアンチテーゼ的役割を担うためだったことからもわかるように、ミステリランキングの絶対的な権威として君臨していた時代がありました
しかし、「このミス」の知名度が上がるにつれて、いつの間にか権威は「このミス」へと継承され、かといって今度は「文春」が「このミス」のアンチテーゼ的存在になるわけでもなく、結構似通ったランキングになることが多いので、近年の「文春」は中途半端な立ち位置となっている印象があります
とはいえ、「このミス」と対象期間も対象作品も同じでありながらも、売れっ子作家(東野圭吾等)やヒット作、江戸川乱歩賞受賞作(や受賞作家の作品)に票が集まりやすく、「このミス」と比べるとマニア向け(異色)な作品に票が入りにくいという、「このミス」とは異なる特徴が見られます
なので、一般向けのミステリ系ランキングとしては、「このミス」よりも「文春」の方が参考になるのでは
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というわけで、今年の「文春」のランキングを見ていきたいのですが、ランクインしたうちのどのくらいの作品を事前に読んでいたのか、といったところもチェックしてみたいと思います
一応今年もベスト10だけは文藝春秋の公式サイトに掲載されたので(文春オンライン参照)ベスト10作品のみはここにも表記し、11~20位はとりあえず作者の苗字だけ書くことにして、しばらく経ってからタイトル付きで書き換える予定です
○:事前に読んでいた作品
●:読みたかったけど時間がなくて読めなかった作品
▲:出来れば読みたかったけれど優先順位が低くて読めなかった作品
×:特に読むつもりはなかった作品
タイトル部分のリンク先はAmazonの詳細ページ
01位 : ● たかが殺人じゃないか / 辻真先
02位 : ○ 透明人間は密室に潜む / 阿津川辰海
03位 : ● 楽園とは探偵の不在なり / 斜線堂有紀
04位 : ● 法廷遊戯 / 五十嵐律人
05位 : ● 汚れた手をそこで拭かない / 芦沢央
06位 : ● 死神の棋譜 / 奥泉光
07位 : ● Another 2001 / 綾辻行人
08位 : ○ ワトソン力 / 大山誠一郎
09位 : ● 暴虎の牙 / 柚月裕子
10位 : ● 蝉かえる / 櫻田智也
11位 : × 東野
12位 : ● 白井
13位 : ● 下村
14位 : ● 天祢
15位 : ▲ 逢坂
16位 : ▲ 桐野
16位 : ○ 米澤 <感想記事はこちら>
18位 : ▲ 青柳
19位 : ○ 伊坂
20位 : ● 結城
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