【歌詞考察】鹿目凛(ぺろりん先生)ソロ曲「キミのハートは私のもの♡」には社会派メッセージが込められていた!?
* この記事は、以前更新した記事のタイトルを実験的に変更したついでに、長すぎだった本文を少し短くしたものとなっています
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2020年4月15日に、でんぱ組.incの6枚目となるオリジナルアルバム『愛が地球救うんさ! だってでんぱ組.incはファミリーでしょ』が発売されました
このニューアルバムにおける目玉の一つというのが、「初回限定盤B」に特典として付いているCDです
このCDにはメンバーのソロ曲が1曲ずつ(計6曲)収録されていまして、本編CDに負けず劣らずの豪華な制作陣による楽曲たちは、ハロプロ系・ボカロ系・メタル系などジャンルも幅広く、メンバーそれぞれの個性が全く別の方向にぶっ飛んでいる歌ばかりなので、この6曲入りCDだけでも充分過ぎるほどの満足度を得られてしまうのですね
その中でも個人的に一番注目なのが、ぺろりん先生こと鹿目凛のソロ曲「キミのハートは私のもの♡」
まさに王道のアイドルソングでして、そんな王道アイドルソングがアイドルのアルバムの中で異彩さを放っているというのは不思議な感じもするしでんぱ組らしくもあるのですが、何にせよ、ぶりっ子担当でもあるぺろりんらしさが全開に発揮された楽曲となっています
(↓)「キミのハートは私のもの♡」は4曲目(↓)
そしてこの歌の作詞は「ぺろりん先生」、つまりぺろりん自らが(初めて)作詞した曲なのです
ところが、「パララ ピロロ ピカピカリン プルルン ペロロン ピカルルルン」という印象的な一番のサビの歌詞や「好き」というワードが頻繁に出てくるところなどから、何も考えずに聴いていると“頭の中にお花畑が広がる能天気な歌”だと思ってしまうかもしれません
しかし、よーく歌詞を吟味しながら聴いてみますと、不思議なぺろりん語をただ並べているのではなく、ちゃんとしたストーリー(物語)が作られていることが分かるのです
まず1番では、自分のことが好きらしい初(うぶ)な相手にちょっかいを出しつつ可愛さをアピールする魔法(パララ ピロロ ピカピカリン~)で誘惑するも、2番になるとあれだけ好きだと言ってくれていた相手の心が自分から離れていってるのが分かり、得意の魔法も効かず....
さらに落ちサビ~ラストサビでようやく自分の素直な気持ちを自分の言葉で伝えないといけないんだと気付く、といった流れになっています
それを踏まえて改めて聴いてみますと、同じ魔法(パララ ピロロ ピカピカリン~)でも、1番のサビでは(相手を誘惑する)肯定的な意味で、ラストサビでは反対の(こんな魔法じゃなく自分の言葉で伝えようという)否定的な意味で使われているなど、意外と(と言っては失礼ですが)考えて歌詞を書いていることがわかるのですよね
そして、これを普通に読めば恋人(または友達以上恋人未満の関係の人)に対する恋心を歌った恋愛ソングであるものの、そう見せておいてアイドル(主人公)とファン/ヲタク(相手)との関係性を歌ってもいまして、これは本を出すほどのヲタク研究家でもあるぺろりん先生ならではのテーマ性ですし、そんなダブルミーニングを採り入れているところなどにも意外と(と言っては失礼ですが)テクニックを使っているんだなということが分かります
ただここからさらに深読みしてみまして、主人公と相手の役割を逆に、つまり主人公をファン(ヲタク)側、その相手をアイドル側として見てみますと、また違った意味合いとなるのです
つまり、好きなアイドルに対して自分のことを気にしてほしいファン(ヲタク)が、アイドルの気を引くために魔法(急に冷たい態度をとってみたり、意地悪なことを言ったり、怒ったり、説教したり....)を使ってみても、それでは好きという気持ちは伝わらないし心が離れていくだけだから、もっと私(アイドル)を好きという気持ちを素直に伝えてよ!という、昨今のアイドル業界で社会問題となっている“説教おじさん”や“厄介ヲタク”などに一言申す、ぺろりんなりの社会派なメッセージとして読み取れるのですね....
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というようにあえて大げさに考察してみたのですが、メンバーが生配信でソロ曲を披露した5月6日(水)の「でんぱ組.inc 世界公認!星降る引きこもりのGW2020(4)」でのぺろりんのコメント(説明)によると、この歌詞は“ぺろりん自身からファン(ヲタク)に向けたメッセージ”なのだそうです
1番ではファンとの初接触(対面イベントでの初交流)の時のことが書かれていて、魔法は相手の心を掴む“アイドルとしての神対応(=表面的な対応の意味合いもあり?)”のことのようです
続いて状況が変わる2番では、ファンの側に心変わりがあってぺろりんが戸惑っているのではなく、ぺろりんはファンと仲良くなってくるとツンデレ的な態度をとってしまうことがあるそうで、そんなぺろりん自身の(ツンデレ発症中の)感情や目線で書かれているそうです
そして、2番のサビ~ラストサビで唄う“素直になれない(素直に接することができない)時もあってゴメンね! でもあなたのことが好きだよ!”という気持ちをファンのみんなに伝えたい、そんなメッセージを込めて歌詞を書いたみたいですね
(と、パフォーマンス直後の短い時間でありながら一生懸命言葉を選んで説明してくれたぺろりんの言葉から自分は解釈しましたが間違っていないでしょうか....)
それを踏まえて自分の考察を見返してみると、“主人公=ぺろりん自身”というまず最初に考えなくてはならないシンプルで直球だけれどこれ以上ないほどに心のこもったメッセージが溢れる考察を全くしていなかったので、これは大げさな考察を前提にしているとはいえ反省点ですね...
ただまあこうやってこの歌詞を考察してみますと、なんとなく聴いていたのでは気付かない意外と(と言っては失礼ですが)深みがあり素敵な歌詞であるのが分かりますし、なにより歌っているぺろりん自身の魅力を最大限に惹き立てる歌詞なので自己プロデュース能力の高さも改めて感じられるのではないでしょうか
それに、ぺろりんならではの感性から生まれる言語センスは以前から目を見張るものがありましたが、それをこうやって歌詞として活かせることが分かったので、今回だけに終わらず、また近いうちにどういった形であれ(できればソロ曲で)「作詞:ぺろりん先生」の歌を聴きたいですね
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【「ぺろりん先生」関連記事 (グループ・ユニット関連は含まず)】
> 【レポート】ぺろりん生誕2020「ぺろりんのおうち 〜おいでよ虹コン〜」 (20.10.2)
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