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2020年1月 2日 (木)

「このミステリーが惜しい!(2011-2020年版)」 > 「このミス」完全読破・1100作突破記念企画

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「このミス」完全読破 1100作突破記念企画


  >> 「 このミステリーが惜しい!(2011-2020年版) 」 <<


 ”「このミス」完全読破”がついに1100作を突破したということで、100作突破ごとの記念企画を今回も実施していきたいと思います

 “「このミス」完全読破・100作突破ごとの記念企画”のリストは、「このミス」完全読破 更新情報&説明&読破本リストをご覧ください。

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 1100作突破記念企画として行うのは、名付けて「このミステリーが惜しい!(2011-2020年版)」

 「このミス」では20位以内に入るとランクイン、21位以下だとランク外となるのですが、惜しくも1~4点差(あと一人分の投票が加われば逆転していたくらいの差)で次点となりランクインを逃した作品を見てみると、驚くほどに個性豊かな名作&怪作揃いとなっていますし、後の作品で著者が「このミス」初ランクインを果たしたり、シリーズ作品が「このミス」上位常連となるなど、先見の明的な作品も多いのです

 なので、「このミス」の2011年版から2020年版の10年間(2010年代)において、惜しくも次点(通常だと21位、20位以内が21作や22作あった年は22位や23位)でランクインを逃した作品を紹介してみたいと思います


 * 作品名部分のリンク先は、「Amazon」の詳細ページです

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 光媒の花 / 道尾秀介  <<感想記事はこちら!>>

  ( 2011年版:22位、 20位<2作同点>との得点差:1点 )

 前年までの道尾作品の特長でもあった“読者を驚かせる大掛かりなトリック”はなく、あくまで物語を引き立たせるためにミステリ的な仕掛けが使われているのですが、かなり切なく哀しく痛々しい話の中に優しさに包まれた希望が静かに満ち溢れている、とても心に響く作品となっています


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 キング&クイーン / 柳広司  <<感想記事はこちら!>>

  ( 2011年版:22位、 20位<2作同点>との得点差:1点 )

 著者の代名詞である“ジョーカーゲーム・シリーズ”と比べると(重厚な頭脳戦や謀略ミステリよりも)軽快なアクションやサスペンス劇に力を入れたエンタメ作品で、最後には驚きの仕掛けも浮かび上がってきます


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 狩場最悪の航海記 / 山口雅也  <<感想記事はこちら!>>

  ( 2012年版:21位、 20位との得点差:4点 )

 かの有名な「ガリヴァー旅行記」の幻の続編という奇抜な設定なのですが、ミステリ要素はそれほどでもないものの、この設定に負けないどころか超越してしまうほどにぶっ飛んだ奇想冒険ファンタジーが繰り広げられます


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 アルカトラズ幻想 / 島田荘司  <<感想記事はこちら!>>

  ( 2013年版:21位、 20位との得点差:1点 )

 本格ミステリ的な始まりを見せるも、その後はジャンルさえ飛び越えてしまうような場面展開が行われ、最終的には予想外の終着点に到着するという、島田荘司ならではの強引な力技が炸裂したとんでもない作品です


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 シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官 / 川瀬七緒  <<感想記事はこちら!>>

  ( 2014年版:21位、 20位との得点差:2点 )

 昆虫の専門知識を活用して捜査を進める“法医昆虫学捜査官シリーズ”の2作目ですが、(後の作品も「このミス」にランクインはしていないとはいえ)2019年現在で7作目まで続いているほどの人気シリーズとなっています


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 暗い越流 / 若竹七海  <<感想記事はこちら!>>

  ( 2015年版:21位、 20位との得点差:1点 )

 日本推理作家協会賞・短編部門受賞作を表題としたノンシリーズ短篇集(ただしシリーズ短篇も含む)である本作は、受賞作のレベルが高いのはもちろん、その他もインパクトある刺激やブラックな遊び心などが込められた名作揃いです

 ちなみに、本作にも短篇が収録されている“葉村晶シリーズ”は、その後に発売されたシリーズ単独作品が4位(No.813「さよならの手口」)、2位(No.920「静かな炎天」)、3位(No.1029「錆びた滑車」)にランクインするなど、今では出れば必ず「このミス」上位に入る超人気&超高評価シリーズと化しています


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 黒龍荘の惨劇 / 岡田秀文  <<感想記事はこちら!>>

  ( 2015年版:21位、 20位との得点差:1点 )

 “名探偵月輪シリーズ”の2作目である本作は、明治時代が舞台の連続殺人事件と圧巻の推理劇と現代的ともいえる真相とが見事に絡み合っているので、「このミス」以外は全てランクインした結果からも2014年を代表するミステリ作品の一つであることは間違いないでしょう

 そして著者的には、3年後の「2018年版」でNo.1014「帝都大捜査網」が16位に入り「このミス」初ランクインを果たしています


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 槐(エンジュ) / 月村了衛  <<感想記事はこちら!>>

  ( 2016年版:23位、 19位<4作同点>との得点差:1点 )

 部活の野外活動としてキャンプ場にいた中学生たちが半グレ集団に襲撃され、命の危機にさらされながらも反撃を試みていくという、怒涛の迫力が物語を突き抜けていくノンストップ・エンタメ・アクション作品です

 ちなみにこの年の月村作品は、No.844「影の中の影」が12位にランクイン、本作が次点(23位)、No.1001「機龍警察 火宅」が32位と、3作品全てが35位以上に入っていました


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 ビッグデータ・コネクト / 藤井太洋  <<当ブログ感想記事>>

  ( 2016年版:23位、 19位<4作同点>との得点差:1点 )

 前年発売のNo.744「オービタル・クラウド」は国内SFの主要三冠を制しましたが、その翌年の2015年にはIT要素満載の捜査エンタメと強烈なキャラクターが魅力的なサイバー警察小説である本作で、『オービタル・クラウド』とはまたジャンルが異なる方面で高評価を受けました


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 松谷警部と向島の血 / 平石貴樹

  ( 2017年版:22位、 20位<2作同点>との得点差:1点 )

 「本ミス」では1作目が11位、2作目が10位と高評価を受けた一方、「このミス」では40位にも入らなかった“松谷警部シリーズ”ですが、この4作目にして最終刊となる本作では「このミス」でも次点となるほどの票を集めることに

 そして著者的には、後に「2020年版」で『潮首岬に郭公の鳴く』が10位に入り「このミス」初ランクインを果たしています


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 AX アックス / 伊坂幸太郎  <感想記事はこちら>

  ( 2018年版:21位、 18位<3作同点>との得点差:1点 )

 No.381「グラスホッパー」No.384「マリアビートル」に続く“殺し屋シリーズ”の3作目で、今回は“殺し屋としては超一流も家に帰れば家族思いの恐妻家”という魅力的な主人公により前2作とはまた違った面白さが生み出されています


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 パズラクション / 霞流一

  ( 2019年版:21位、 20位との得点差:2点 )

 多重解決、倒叙、密室、見立てなど本格ミステリの様々な要素を詰め込めるだけ詰め込んだうえに、著者の本領であるバカミス的トリックを遺憾なく発揮できる舞台を生み出しているので、(好き嫌いははっきりと分かれそうではありますが)「本ミス」上位ランクインも納得のぶっ飛びまくり本格ミステリです


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 生き残り / 古処誠二

  ( 2019年版:21位、 20位との得点差:2点 )

 前年には『いくさの底』で年間ベスト級の高評価を受けた古処誠二の2018年新作は、戦場ならではの犯行動機が静かながら心に染み入る衝撃をもたらす戦争ミステリとなっています


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 時空旅行者の砂時計 / 方丈貴恵

  ( 2020年版:22位、 19位<3作同点>との得点差:2点 )

 No.933「ジェリーフィッシュは凍らない」(市川憂人)、No.990「屍人荘の殺人」(今村昌弘)と、近年はデビュー作ながらミステリランキングの上位に入る作品を多く輩出している鮎川哲也賞の2019年受賞作は、本格ミステリの定番的な展開の中にSF(タイムトラベル)設定が盛り込まれた意欲作です


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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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