「このミス2020年版」投票者なりきりベスト6
「このミステリーがすごい!2020年版」ランキング(順位)予想に引き続き、これまた12年目の企画となりますが、“投票者なりきりベスト6”を書いてみたいと思います
「このミス」では、70人を超える読書家(評論家など)の投票を集計し、その結果をもとにその年のランキングが作られます
もう少し詳しく説明すると、投票者は1人につき6作品に投票することができ、その6作品を1位から6位まで順位付けすることで、1位に10点、2位に9点.....、といった具合にそれぞれ点数が付けられます。全投票者が投じた得点を合計し、その結果がランキングとして発表されるというわけですね
そんな「このミス」投票者になったつもりで自分も6作品選んでみようという企画なのですが、ただ他にも面白かった作品がいくつもあったため、6作品だけを紹介するのも寂しいので、30位からカウントダウン形式で発表していこうと思います
ちなみに、上位6位までは(面白かった順ではなく)あくまで“「このミス」に投票するのであれば”ということで選んだ6作で、7位以下は単純に面白かった順となっています
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* 作品名部分のリンク先は、Amazonの詳細ページです
30位 : 千年図書館
/ 北山猛邦 <感想記事はこちら>
29位 : マーダーズ
/ 長浦京 <感想記事はこちら>
28位 : 或るエジプト十字架の謎
/ 柄刀一 <感想記事はこちら>
27位 : Iの悲劇
/ 米澤穂信
26位 : カインは言わなかった
/ 芦沢央
25位 : フーガはユーガ
/ 伊坂幸太郎
24位 : いけない
/ 道尾秀介 <感想記事はこちら>
23位 : 友達未遂
/ 宮西真冬
22位 : ゆるキャラの恐怖
/ 奥泉光
21位 : 開化鐵道探偵 第一〇二列車の謎
/ 山本巧次
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20位 : 跳ぶ男
/ 青山文平
19位 : カエルの小指 a murder of crows
/ 道尾秀介
18位 : 君待秋ラは透きとおる
/ 詠坂雄二 <感想記事はこちら>
17位 : medium 霊媒探偵城塚翡翠
/ 相沢沙呼 <感想記事はこちら>
16位 : ノースライト
/ 横山秀夫 <感想記事はこちら>
15位 : 本と鍵の季節
/ 米澤穂信 <感想記事はこちら>
14位 : 昨日がなければ明日もない
/ 宮部みゆき <感想記事はこちら>
13位 : ワルキューレ 巡査長 真行寺弘道
/ 榎本憲男
12位 : ベーシックインカム
/ 井上真偽
11位 : 魔眼の匣の殺人
/ 今村昌弘 <感想記事はこちら>
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10位 : 殺人鬼がもう一人
/ 若竹七海
09位 : 泥の銃弾
/ 吉上亮
08位 : 希望の糸
/ 東野圭吾 <感想記事はこちら>
07位 : 我らが少女A
/ 髙村薫
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【 6位 : お前の彼女は二階で茹で死に / 白井智之 】
お前の彼女は二階で茹で死に 白井智之 実業之日本社 2018-12-25 |
白井作品ならではのエログロ要素や気色悪い特殊設定が全開で、それでいて多重解決ミステリとしての完成度も素晴らしいという唯一無二の魅力を持つ本格ミステリ作品なので、年末ランキングでは同期間に発売された『そして誰も死ななかった』の方が評価が高そうな感じですが(これを書いているのは「このミス」のみ発表前)、自分的には断然にこちらの方が好きですね
この作品の感想記事はこちら!!
>> No.1055 『お前の彼女は二階で茹で死に』 白井智之
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【 5位 : 罪の轍 / 奥田英朗 】
昭和38年を舞台とした作品で、犯罪ミステリや社会派ミステリとして面白いのはもちろんですが、特に誘拐事件に慣れていないこの時代だからこそ悪戦苦闘する誘拐捜査により、現代が舞台では作り得ない緊迫感溢れる読み応えを生み出していたので、やはり警察小説としての魅力が一番が印象的でした
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【 4位 : むかしむかしあるところに、死体がありました。 / 青柳碧人 】
本格ミステリと日本の昔ばなしとの融合具合が絶妙で、しかもパロディセンスも素晴らしいので、こういったワクワクするような遊び心が詰め込まれた特殊設定ミステリはかなり自分好みでしたね
この作品の感想記事はこちら!!
>> No.1076 『むかしむかしあるところに、死体がありました。』 青柳碧人
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【 3位 : 刀と傘 明治京洛推理帖 / 伊吹亜門 】
本格ミステリとしての魅せ方やテクニックが素晴らしいのはもちろんのこと、ミステリの効果によって衝撃の人間ドラマまでもがゾクゾクするほどに浮かび上がってくるのがもう圧倒されてしまいましたね
この作品の感想記事はこちら!!
>> No.1057 『刀と傘 明治京洛推理帖』 伊吹亜門
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【 2位 : 欺す衆生 / 月村了衛 】
一人の詐欺師の半生を描くだけでこれだけ犯罪サスペンスとしてもエンタメとしても面白くなってしまうというのは嬉しい驚きでしたし、ただラスト次第で印象(評価)も変わりそうかな~と読み進めていたら、そのラストが予想していなかったパターンだったうえに本作のラストに相応しいような静かなゾクゾク感を覚えるものだったので、これはもう大満足の一言でした
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【 1位 : W県警の悲劇 / 葉真中顕 】
これを書いている時点(「このミス」発表直前)ではミステリランキングで全く評価されていなかったのが自分としては意外なのですが、警察小説としても本格ミステリとしても読み応えあり、どんでん返しも遊び心も刺激的に組み込まれていて、思わずニヤリとさせられてしまうほどのブラックな捻りも加えられてと、自分の(ミステリ小説に対する)理想に近いほどに面白い作品だったので、自分の中では文句なしの2019年1位でした
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