「2020 本格ミステリ・ベスト10」
「このミス」(このミステリーがすごい!)や「本ミス」(本格ミステリ・ベスト10)にランクインしそうな作品を予想・検討しながらミステリ小説を読んでいる自分にとって、「このミス」「本ミス」が発売されるこの時期は、年末を前にして早くも“一年の総決算”といった心持ちになるのですが、まずは「本ミス」の方が発売となりました。
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と、ここで「このミス」と「本ミス」の違いを簡単に説明してみますと、「このミス」の対象となるのはミステリー&エンターテイメント小説で、すなわちこんなタイトルに関わらず(狭義な意味での)ミステリ作品だけが対象となっているわけではないのに対し、「本ミス」の方はそのタイトル通り、ミステリの中でも“本格ミステリ小説”に限定されたランキングなのです。
なので、同じミステリ本のランキングでもその対象作品は異なるため、それぞれ独自のランキングが作られるので面白いのですが、それ故に「このミス」を予想するのと「本ミス」を予想するのとでは、読むべき作品も微妙に変わってくるのです(それぞれの投票者の好みなんかも違っていますし)。
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よって、これまで「このミス」の予想はしても「本ミス」の予想はしてこなかったのですが、今年こそは(余裕があれば)「本ミス」予想をするのに読み逃せない作品も読み、「本ミス」の予想も出来れば.....と思っていたものの、結局それは叶いませんでした.....。
それでも来年は予想するかもしれないので、反省の意味も込めまして、一体「本ミス」にランクインした作品のうちどのくらい読んでいたのか、そしてもし「本ミス」予想するのであればどの本を読んでいたのだろうか、といったところを、ランキングと共にちょっと見てみたいと思います。
とはいえ、ランクインした作品以上に売れてしまうという超ベストセラーな「このミス」と比べると、「本ミス」の方は知名度も売れ行きもかなりの差があるだろうことから、発売直後にランキングを丸ごと書いてしまうのはやはり躊躇してしまいます。
そのため、作品名等記入したランキングには1ヶ月後くらいに書き替えることにし、とりあえずは事前に読んでいた作品のみ“「このミス」完全読破”の通しNoと当ブログ記事へのリンクを付けるだけにしたいと思います。
なので、書き替えるまでの間は面倒だと思いますが、「このミス」完全読破 読了順リストにて通しNoを照らし合わせたり、感想記事へのリンク先にてご確認ください。
* 後日追記:書き換えました
○:事前に読んでいた作品
●:読みたかったけど(期間内に)読めなかった作品
▲:「本ミス」を予想するのであれば必ず読んでいたであろう作品
×:特に読むつもりはなかった作品
*:「このミス」対象外(版元が宝島社)の作品
* 作品名部分のリンク先は、「Amazon」の詳細ページ
01位 : ○ medium 霊媒探偵城塚翡翠 / 相沢沙呼 <感想記事はこちら>
02位 : ○ 魔眼の匣の殺人 / 今村昌弘 <感想記事はこちら>
03位 : ● 紅蓮館の殺人 / 阿津川辰海
04位 : ○ 刀と傘 明治京洛推理帖 / 伊吹亜門 <感想記事はこちら>
05位 : ○ そして誰も死ななかった / 白井智之
06位 : ○ 或るエジプト十字架の謎 / 柄刀一 <感想記事はこちら>
07位 : ▲ 時空旅行者の砂時計 / 方丈貴恵
08位 : × 予言の島 / 澤村伊智
09位 : ○ むかしむかしあるところに、死体がありました。 / 青柳碧人 <感想記事>
10位 : ● 潮首岬に郭公の鳴く / 平石貴樹 <感想記事はこちら>
11位 : ▲ 殺人犯 対 殺人鬼 / 早坂吝
12位 : ○ Iの悲劇 / 米澤穂信
13位 : ▲ 教室が、ひとりになるまで / 浅倉秋成
14位 : ▲ 犯人選挙 / 深水黎一郎
14位 : ○ 本と鍵の季節 / 米澤穂信 <感想記事はこちら>
16位 : ▲ カナダ金貨の謎 / 有栖川有栖
17位 : ○ 法月綸太郎の消息 / 法月綸太郎
18位 : ○ ベーシックインカム / 井上真偽
19位 : ○ 早朝始発の殺風景 / 青崎有吾
20位 : ▲ 時を壊した彼女 7月7日は7度ある / 古野まほろ
21位 : ○ 盲剣楼奇譚 / 島田荘司
21位 : ○ お前の彼女は二階で茹で死に / 白井智之 <感想記事はこちら>
23位 : ▲ 絞首商會 / 夕木春央
24位 : ○ 殺人鬼がもう一人 / 若竹七海
25位 : ○ こうして誰もいなくなった / 有栖川有栖
25位 : ● 絶声 / 下村敦史
27位 : ● 焼跡の二十面相 / 辻真先
27位 : × 育休刑事 / 似鳥鶏
27位 : ▲ 魔偶の如き齎すもの / 三津田信三
30位 : ▲ 終末少女 AXIA girls / 古野まほろ
30位 : × 崖の上で踊る / 石持浅海
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事前読んでいた作品数を、過去7年と比較してみますと、
> 2010年版 : ベスト10→8作品、ベスト20→14作品、ベスト30→22作品
> 2011年版 : ベスト10→8作品、ベスト20→14作品、ベスト30→21作品
> 2012年版 : ベスト10→6作品、ベスト20→13作品、ベスト30→17作品
*2012年版はベスト20が21作品(20位が2作品のため)
> 2013年版 : ベスト10→5作品、ベスト20→13作品、ベスト30→21作品
> 2014年版 : ベスト10→8作品、ベスト20→13作品、ベスト30→15作品
*2014年版はベスト20が21作品(20位が2作品のため)
> 2015年版 : ベスト10→7作品、ベスト20→12作品、ベスト30→16作品
*2015年版はベスト30が31作品(30位が2作品のため)
> 2016年版 : ベスト10→7作品、ベスト20→14作品、ベスト30→17作品
*2016年版はベスト30が31作品(30位が2作品のため)
> 2017年版 : ベスト10→8作品、ベスト20→13作品、ベスト30→17作品
*2017年版はベスト30が31作品(30位が2作品のため)
> 2018年版 : ベスト10→8作品、ベスト20→11作品、ベスト30→13作品
*2018年版はベスト30が31作品(29位が3作品のため)
> 2019年版 : ベスト10→4作品、ベスト20→10作品、ベスト30→13作品
> 2020年版 : ベスト10→6作品、ベスト20→11作品、ベスト30→15作品
*2020年版はベスト30が31作品(30位が2作品のため)
というわけで、ベスト10は昨年より2作増、ベスト20は昨年から1作増、ベスト30は2作増といった結果でした。
昨年より多くの作品を事前に読むことが出来ましたが、ただその昨年は(読了済みの作品のみを対象としていた)「このミス」予想を例外的に未読作品も予想の対象に入れたくらいに読了本が少なかったので、その昨年とほぼ変わらない結果だったのは反省しないといけませんね。
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誌面の内容に関して(昨年との比較等)は、後ほど追記する予定です。
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