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2019年12月 5日 (木)

「週刊文春ミステリーベスト10(2019年)」


 年末恒例の四大ミステリランキングの一つ、「週刊文春ミステリーベスト10」(以下「文春」)の“ミステリーベスト10 2019年 国内部門”が発表されました。


 なお、四大ミステリランキングとは、「文春」、「このミステリーがすごい!」(以下「このミス」)、「本格ミステリ・ベスト10」(以下「本ミス」)、「ミステリが読みたい!」(以下「早ミス」)の4つなのですが、それぞれ発売時期がいい具合にズレています。

 具体的に言うと、まずトップバッターの「早ミス」は毎年11月25日に発売される「ミステリマガジン」で発表されるので11月の3~5週目、「文春」は12月最初の木曜に発売される「週刊文春」で発表されるので12月の1・2週目、「本ミス」は12月の2~6日の間に発売されるので12月の1・2週目、「このミス」は基本的に12月10日前後に発売なので12月の2・3週目に発売、といった感じです。

 ただ、今年も12月最初の木曜が遅めの6日だったこともあって「本ミス」と発売日が3年連続で被ったのですが、まあ「本ミス」は早い店だと前日に並ぶので、実質1日違いということに。

 そして今年の「このミス」は11日(水)が発売日で、例年2日前にフライング販売する店が多めなので早いところでも来週の9日(月)に店頭に並ぶということで、久々に「このミス」「文春」「本ミス」のランキングが一気に発表される事態は避けられそうです(ここ2年は3つのランキングがほとんど日を置かず一気に発表されました)。

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 それでこの「文春」は、1977年スタートということで他のランキングよりも歴史が長く(次に長いのが「このミス」で1988年~)、そもそも「このミス」が作られたきっかけの一つが「文春」ランキングに対するアンチテーゼ的役割を担うためだったことからもわかるように、ミステリランキングの絶対的な権威として君臨していた時代がありました。

 しかし、「このミス」の知名度が上がるにつれて、いつの間にか権威は「このミス」へと継承され、かといって今度は「文春」「このミス」のアンチテーゼ的存在になるわけでもなく、結構似通ったランキングになることが多いので、近年の「文春」は中途半端な立ち位置となっている印象があります。

 とはいえ、「このミス」と対象期間も対象作品も同じでありながらも、売れっ子作家(東野圭吾等)やヒット作、江戸川乱歩賞受賞作(や受賞作家の作品)に票が集まりやすく、「このミス」と比べるとマニア向け(異色)な作品に票が入りにくいという、「このミス」とは異なる特徴が見られます。

 なので、一般向けのミステリ系ランキングとしては、「このミス」よりも「文春」の方が参考になりそうですね。

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 というわけで、今年の「文春」のランキングを見ていきたいのですが、ランクインしたうちのどのくらいの作品を事前に読んでいたのか、といったところもチェックしてみたいと思います。

 ただ、3年前までは「週刊文春」発売日の朝にはすでに公式サイトでランキングを公開していたのに、2年前は発売日の数日後にようやく公開され、昨年は結局公式サイトでのランキング公開はありませんでした。

 今年も昨年と同様に公式サイトでランキングが公開されないとなると、(文春誌面だけでなくミステリランキング部分のみを抜粋して電子書籍版で販売もしていることを考えれば)ランキングを丸ごと書いてしまうのはさすがに問題だと思うので、後日に公式サイトでランキングが公開されない限りは、事前に読んでいた作品のみ“「このミス」完全読破”の通しNoと当ブログ記事へのリンクを付けるだけにしたいと思います。

 なので今年は、「このミス」完全読破 読了順リストにて通しNoを照らし合わせたり、感想記事へのリンク先にてご確認ください。


(追記) ベスト10だけは文藝春秋の公式サイトに掲載されたので(文藝春秋BOOKS参照)、ベスト10作品のみ作品名/作者名に書き替えました。


 ○:事前に読んでいた作品
 ●:読みたかったけど時間がなくて読めなかった作品
 ▲:出来れば読みたかったけれど優先順位が低くて読めなかった作品
 ×:特に読むつもりはなかった作品

 タイトル部分のリンク先は、Amazonの詳細ページです


  01位 : ○ ノースライト / 横山秀夫  <感想記事はこちら>
  02位 : ○ 罪の轍 / 奥田英朗  <感想記事はこちら>
  03位 : ○ 魔眼の匣の殺人 / 今村昌弘  <感想記事はこちら>
  04位 : ○ Iの悲劇 / 米澤穂信
  05位 : ○ medium 霊媒探偵城塚翡翠 / 相沢沙呼  <感想記事はこちら>

  06位 : ○ いけない / 道尾秀介  <感想記事はこちら>
  07位 : ○ むかしむかしあるところに、死体がありました。 / 青柳碧人  <感想記事>
  08位 : ○ 我らが少女A / 髙村薫
  09位 : ○ 希望の糸 / 東野圭吾 (19作)  <感想記事はこちら>
  10位 : ○ 刀と傘 明治京洛推理帖 / 伊吹亜門  <感想記事はこちら>

  11位 : ▲
  12位 : ○ No.1049 感想記事はこちら
  13位 : ●
  14位 : ○ No.1078 感想記事はこちら
  15位 : ▲

  16位 : ○ No.1095 感想記事は後日更新予定
  17位 : ○ No.1103 感想記事は後日更新予定
  18位 : ○ No.1050 感想記事はこちら
  19位 : ▲
  20位 : ▲

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