「ミステリが読みたい!2020年版」
これから12月に掛けてミステリランキングが続々と発表されていきますが、まずは他に先駆けて「早ミス」("早"川書房が版元/一番"早"くランキングを発表)こと「ミステリが読みたい!」が発表となりました。
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この「早ミス」は、2007年(2008年版)に創刊ということで、他誌(「このミステリーがすごい!」「週刊文春ミステリベスト10」「本格ミステリ・ベスト10」)に比べるとかなりの新参者なのですが、それ故に他誌(特に「このミス」)との差異を生み出そうとしています。
その一番の特徴というのが、ランキング(投票)の対象となる作品の発売期間(締め切り)が他誌より1ヶ月早いことで(他誌は前年11月~本年10月、「早ミス」は前年10月~本年9月)、それにより発売時期の関係で他誌で正当な評価を受けなかった作品(主に前年10月発売作品)を拾い上げられる、という利点があります。
それに、こう言っては失礼かもしれませんが、発表時期が「このミス」より2週間早いということで、「このミス」の前哨戦的な楽しみ方もできるのですよね。
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そして投票方式も過去に大きな変更が何度かあったのですが、今年も前7年と変わらず、投票者は一人10作品まで投票でき、順位ごとに点数を付けて(1位が20点、2位が19点.....)、その合計点数により総合ランキングを決定、という方式に。
なので、以前の方式(文庫も対象だったり部門別投票だったり)と比べると「このミス」を始めとした他誌の集計方法に近くなっているものの、「このミス」では一人6作品までしか投票できないため、それより4作品多く投票出来ることでランキングにも変化が現れるでしょう。
それに、「このミス」の投票者は70人以上なのに対し「早ミス」では30人前後と半分以下なので、人数が少ない分、投票者の好みの傾向がダイレクトに出やすい(少数の人が高く評価している作品や地味ながらも多くの人から評価されている作品がランクインしやすい)のではないでしょうか。
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というわけで、今年の「早ミス」のランキングを見ていきたいのですが、ランクインしたうちのどのくらいの作品を事前に読んでいたのか、といったところもチェックしてみたいと思います。
ただ、ランクインした作品以上に売れてしまうという超ベストセラーな「このミス」と比べると、「早ミス(ミステリマガジン)」の方は知名度も売れ行きもかなりの差があると思うので、発売直後にランキングを丸ごと書いてしまうのはやはり躊躇してしまいます。
そのため、作品名等記入したランキングには1ヶ月後くらいに書き替えることにし、とりあえずは事前に読んでいた作品のみ“「このミス」完全読破”の通しNoと当ブログ記事へのリンクを付けるだけにしたいと思います。
なので、書き替えるまでの間は面倒ではありますが、「このミス」完全読破 読了順リストにて通しNoを照らし合わせたり、感想記事へのリンク先にてご確認ください(後日追記:書き換えました)。
○:事前に読んでいた作品
●:読みたかったけど(時間的に)読めなかった作品
×:特に読むつもりはなかった作品
*タイトル部分のリンク先は、Amazonの詳細ページ
01位 : ○ 刀と傘 明治京洛推理帖 / 伊吹亜門 <感想記事はこちら>
02位 : ○ ノースライト / 横山秀夫 <感想記事はこちら>
03位 : ○ 魔眼の匣の殺人 / 今村昌弘 <感想記事はこちら>
04位 : ○ 罪の轍 / 奥田英朗 <感想記事はこちら>
05位 : × 紅蓮館の殺人 / 阿津川辰海
06位 : ○ マーダーズ / 長浦京 <感想記事はこちら>
07位 : ○ いけない / 道尾秀介 <感想記事はこちら>
08位 : ○ むかしむかしあるところに、死体がありました。 / 青柳碧人 <感想記事>
09位 : ○ 昨日がなければ明日もない / 宮部みゆき <感想記事はこちら>
10位 : ○ 或るエジプト十字架の謎 / 柄刀一 <感想記事はこちら>
11位 : ○ 沈黙のパレード / 東野圭吾
12位 : ○ 本と鍵の季節 / 米澤穂信 <感想記事はこちら>
13位 : ○ 我らが少女A / 髙村薫
14位 : ○ 殺人鬼がもう一人 / 若竹七海
15位 : ○ 欺す衆生 / 月村了衛
15位 : ○ 法月綸太郎の消息 / 法月綸太郎
17位 : ○ Iの悲劇 / 米澤穂信
17位 : ● カナダ金貨の謎 / 有栖川有栖
19位 : ○ 早朝始発の殺風景 / 青崎有吾
20位 : ○ Blue / 葉真中顕 <感想記事はこちら>
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「このミス」の方は事前に予想しているのですが(「このミステリーがすごい!2020年版」ランキング(順位)予想)、順位は違っているとはいえ1・2位の作品が予想と「早ミス」とで同じだったのは自信になったものの、「このミス」でベスト10に予想したうちの2作が「早ミス」では20位以内に入っていなかったので、果たして「このミス」の方はどのような結果になっているのか確認するのが楽しみであり不安でもあります....。
それと、年々読了済み作品数が減っていることもあってか、最近はランクイン作品の未読率が低かったのですが(昨年は20作中7作、2年前は6作未読)、今年の未読は2作のみで、そのうち1作は途中までは読んでいるので、自分としては結構満足度の高いランキングでしたね(とはいえ5位の作品を未読なのは反省しないといけませんが)。
ちなみに、「早ミス」のみが対象となる昨年10月刊行作品(本年度の「このミス」「本ミス」「文春」では対象外)ですが、今年は1作ランクインしていました(11位)。
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