「ミステリが読みたい!2018年版」
ミステリマガジン 2018年 01 月号 [雑誌] 早川書房 2017-11-25 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
これから12月に掛けてミステリランキングが続々と発表されていきますが、まずは他に先駆けて「早ミス」("早"川書房が版元/一番"早"くランキングを発表)こと「ミステリが読みたい!」が発表となりました。
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この「早ミス」は、2007年(2008年版)に創刊ということで、他誌(「このミステリーがすごい!」「週刊文春ミステリベスト10」「本格ミステリ・ベスト10」)に比べるとかなりの新参者なのですが、それ故に他誌(特に「このミス」)との差異(差別化)を生み出そうとしています。
その一番の特徴というのが、ランキング(投票)の対象となる作品の発売期間(締め切り)が他誌より1ヶ月早いことで(他誌は前年11月~本年10月、「早ミス」は前年10月~本年9月)、それにより発売時期の関係で他誌で正当な評価を受けなかった作品(主に前年10月発売作品)を拾い上げられる、という利点があります。
それに、こう言っては失礼かもしれませんが、発表時期が「このミス」より2週間早いということで、「このミス」の前哨戦的な楽しみ方もできるのですよね。
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そして投票方式も過去に大きな変更が何度かあったのですが、今年も前5年と変わらず、投票者は一人10作品まで投票でき、順位ごとに点数を付けて(1位が20点、2位が19点.....)、その合計点数により総合ランキングを決定、という方式に。
なので、以前の方式(文庫も対象だったり部門別投票だったり)と比べると「このミス」を始めとした他誌の集計方法に近くなっているものの、「このミス」では一人6作品までしか投票できないため、それより4作品多く投票出来ることでランキングにも変化が現れるでしょう。
それに、「このミス」の投票者は70人以上なのに対し「早ミス」では35人(昨年より6人増、2年前より2人増)と半分以下なので、人数が少ない分、投票者の好みの傾向がダイレクトに出やすい(少数の人が高く評価している作品や地味ながらも多くの人から評価されている作品がランクインしやすい)のではないでしょうか。
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あと昨年は、(一昨年に突然なくなった)“新人賞”(ミステリのデビュー作の中でランキング最上位作品&作家を表彰)が復活したり、“総括”の他に“周辺ジャンル総括(文芸/SF/ミステリ・サイドウェイ/復刊・新訳/ライトノベル/コミック)”が新たに追加されるなどの変化がありましたが、今年は昨年と同様の構成となっていまして、“周辺ジャンル総括”に「ミステリDISC」(映像作品が対象)が加わっていたのが唯一の違いでしょうか。
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というわけで、今年の「早ミス」のランキングを見ていきたいのですが、ランクインしたうちのどのくらいの作品を事前に読んでいたのか、といったところもチェックしてみたいと思います。
ただ、ランクインした作品以上に売れてしまうという超ベストセラーな「このミス」と比べると、「早ミス(ミステリマガジン)」の方は知名度も売れ行きもかなりの差があると思うので、発売直後にランキングを丸ごと書いてしまうのはやはり躊躇してしまいます。
そのため、作品名等記入したランキングには1ヶ月後くらいに書き替えることにし、とりあえずは事前に読んでいた作品のみ“「このミス」完全読破”の通しNoと当ブログ記事へのリンクを付けるだけにしたいと思います。
なので、書き替えるまでの間は面倒ではありますが、「このミス」完全読破 読了順リストにて通しNoを照らし合わせたり、感想記事へのリンク先にてご確認ください(後日追記:書き換えました)。
○:事前に読んでいた作品
●:読みたかったけど(時間的に)読めなかった作品
×:特に読むつもりはなかった作品
* 作品名部分のリンク先は、「Amazon」の詳細ページです
01位 : ○ 機龍警察 狼眼殺手 / 月村了衛
02位 : ● いくさの底 / 古処誠二
03位 : ○ 紅城奇譚 / 鳥飼否宇
04位 : ○ 狩人の悪夢 / 有栖川有栖 <感想記事はこちら>
05位 : ● 開化鐵道探偵 / 山本巧次
06位 : ○ AX アックス / 伊坂幸太郎 <感想記事はこちら>
06位 : × 義経号、北溟を疾る / 辻真先
08位 : ○ 月と太陽の盤 / 宮内悠介 <感想記事はこちら>
08位 : ● ホワイトラビット / 伊坂幸太郎
10位 : ○ 悪魔を憐れむ / 西澤保彦 <感想記事はこちら>
11位 : ○ いまさら翼といわれても / 米澤穂信 <感想記事はこちら>
12位 : ○ ジェリーフィッシュは凍らない / 市川憂人 <感想記事はこちら>
13位 : ● 地獄の犬たち / 深町秋生
14位 : ○ 落語魅捨理全集 坊主の愉しみ / 山口雅也 <感想記事はこちら>
15位 : ○ 僕が殺した人と僕を殺した人 / 東山彰良
16位 : ○ 十二人の死にたい子どもたち / 冲方丁
16位 : ● 探偵が早すぎる / 井上真偽
18位 : ○ Y駅発深夜バス / 青木知己 <感想記事はこちら>
19位 : ○ 楽譜と旅する男 / 芦辺拓
20位 : ○ タフガイ / 藤田宜永 <感想記事はこちら>
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「このミス」の方は事前に予想をしているのですが(「このミステリーがすごい!2018年版」ランキング(順位)予想)、まあ「このミス」と「早ミス」とでは似て非なるランキングになるとはいえ、「このミス」予想と「早ミス」の結果がかなりズレまくっているので、これは「このミス」の結果を見るのがとても恐ろしいです.....。
それに、昨年は「早ミス」の1位から17位までの作品を事前に読み終えていたのに対し、今年はベスト10のうち4作も読み逃していたので、この酷い結果はちょっと“予想が当たるかどうか”以前の問題ですねェ。
ちなみに、「早ミス」のみが対象となる昨年10月刊行作品(本年度の「このミス」「本ミス」「文春」では対象外)ですが、今年は2作ランクインとなっていました(12位と16位)。
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