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2017年3月 2日 (木)

『怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関』 法月綸太郎 > 「このミス」完全読破 No.843

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.843

 『怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関』 法月綸太郎

   「このミス」2016年版 : 81位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2015.10.2~ 読終:2015.10.5

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2015年7月>

怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関
法月 綸太郎

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 No.42「怪盗グリフィン、絶体絶命」に続く、“怪盗グリフィン・シリーズ”の2作目です。

 その前作は“かつて子どもだったあなたと少年少女のための~”がコンセプトの“ミステリーランド”というレーベルから発売され、「このミス」でベスト10入りするなど高い評価を受けましたが、本作は普通の単行本(ソフトカバー)にて発売されました。

 なお、シリーズものではありますが、本作から読んでも問題なく楽しむことが出来ると思います。

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 「あるべきものを、あるべき場所に」がモットーの怪盗グリフィンが今回受けたのは、今は亡き大物SF作家のP・K・トロッターの(火事で焼失したと言われていた)未発表原稿が発見され話題になったものの、実は(大学の研究の一環として)物語自動生成アルゴリズムを使って創作した原稿を大学院生が流失してしまったものなので、それを盗んで(取り戻して)ほしいという依頼。

 そこでグリフィンは、情報を収集しつつ盗み出そうと動き出しますし、同じく未発表原稿を奪おうとする(ライバル的)団体が登場するなどいくつもの危機を迎え、それを乗り越えていったりと、怪盗(スパイ)冒険活劇が繰り広げられていきます。

 ただ、トロッターの作品内容の関連から“シュレーディンガーの猫”を始めとした量子力学についての話題が徐々に増えていくため、基本は怪盗(スパイ)冒険活劇ながら次第に量子SF要素が物語全体を侵食していくので、SFと“本格ミステリというジャンル”自体を融合した奇書No.659「ノックス・マシン」の“SFと怪盗ミステリの融合版”とでもいうべき読み味となっているのです。

 そのため、王道の怪盗冒険ミステリを期待してしまうとSF要素につまづいてしまいそうですし、かといってSF作品として期待してしまうとジュブナイル風エンタメ要素により手応えを感じられないかもしれませんが、そんなかみ合わなそうなジャンルを大胆に奇想的に融合した作風こそが本作の魅力であり読み所なので、シリーズ前作が好きな人以上に『ノックス・マシン』が好きな人にお薦めの作品ですね。


> 個人的評価 : ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆

 * 個人的評価は、減点方式ではなく加点方式となっています
   (★の数が少なくても面白くなかったということではありません)
  個人的評価の詳しい説明・評価基準は
  「このミス」完全読破 説明&読破本リストにてご確認ください


  【 “法月綸太郎” 関連記事 】

  > No.1117 「赤い部屋異聞」
  > No.1100 「法月綸太郎の消息」(後日更新予定)

  > No.0924 「挑戦者たち」
  > No.0843 「怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関」
  > No.0659 「ノックス・マシン」
  > No.0644 「犯罪ホロスコープII 三人の女神の問題」
  > No.0542 「頼子のために」

  > No.0511 「キングを探せ」
  > No.0281 「密閉教室」
  > No.0096 「犯罪ホロスコープI 六人の女王の問題」
  > No.0042 「怪盗グリフィン、絶体絶命」
  > No.0004 「生首に聞いてみろ」


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