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2015年6月28日 (日)

『悪いうさぎ』 若竹七海 > 「このミス」完全読破 No.812

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.812

 『悪いうさぎ』 若竹七海

   「このミス」2001年版 : 26位

   受賞(候補) : (「日本推理作家協会賞」候補)

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2015.4.18~ 読終:2015.4.26

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 単行本 <2001年10月>

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若竹 七海

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 『プレゼント』、No.808「依頼人は死んだ」に続き、No.813「さよならの手口」へと続く(2015年6月現在)、“葉村晶シリーズ”の3作目です。

 日本を代表する“女探偵のハードボイルド小説”といった高い評価を受けている人気シリーズですが、13年ぶりにシリーズ最新作『さよならの手口』が発売されたので、まずは3作目までで唯一「このミス」にランクインしているシリーズ2作目『依頼人は死んだ』を読んでみました。

 そして当初の予定ではその後にこの3作目を飛ばしていきなり新作(4作目)を読むつもりであったものの、調べてみたら3作目も締め切りギリギリの10月半ば発売ながら26位と(ランクインは逃したとはいえ)票を集めていましたし、2作目を読んだら“この主人公が出てくる作品はなるべくたくさん読みたいな”と思ったので、急遽この3作目を読むことにしたのです。

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 というわけで本作ですが、シリーズ初の長編となっています(1・2作目は連作集)。

 主人公の葉村晶は、真面目で仕事熱心で調査には一切手を抜かない頑固で有能な探偵でありながら、なぜか不幸・不運を吸い寄せてしまうため酷い目に合ってばかりいるという、探偵的にも人間的にも魅力的なキャラクターなのは前作までと同様です。

 そんな葉村が家出中の女子高生・ミチルを連れ戻す依頼を受けたのをきっかけにして(ミチルの友人の)失踪事件の謎に迫っていくことになるのですが、(前作までと比べて)事件の規模は大きくなり、癖の強い登場人物たちが多く出て来て、葉村の探偵としての活躍も盛り沢山と、長編ならではの大作感溢れる読み味が生み出されていました。

 しかも、葉村の不運さや酷い目に合わされっぷりもパワーアップしているため、(葉村が窮地に追い込まれる)サスペンス的な展開も読み手を圧倒するほどの迫力の連続で描かれていきまして、ホラー小説を想わすような緊迫したシーンもあるくらいなのです。

 それに加えて、葉村やシリーズ常連を含む登場人物たちのキャラクターややり取りはもちろん、探偵ミステリとしての読み応え、酷い目に合っているのにその不運ぶりからコミカルに感じられる所など、シリーズを通しての魅力も健在なので、(長編/短編で好みの差はあるかもしれないけれど)読めば「このミス」でランクインしなかったのが不思議なくらいの面白さを堪能できるのではないでしょうか。


> 個人的評価 : ★★★★★ ★★☆☆☆


 本格ミステリ度  : ★★★     鬼畜グログロ度 : ★★★
 ビックリ驚愕度  : ★★       おどろおどろ度 : ★★★
 熱アクション度  : ★★★★   主キャラ魅力度 : ★★★★★
 恋愛ラブラブ度 : ★★       人間味ドラマ度 : ★★★
 下ネタエッチ度 : ★★      感涙ウルウル度 : ★★
 衝撃バカミス度 : ★★      気軽に読める度 : ★★★

 * 個人的評価は、減点方式ではなく加点方式となっています
  <個人的評価&項目別評価>の詳しい説明・評価基準は
  「このミス」完全読破 説明&読破本リストにてご確認ください


  【 “若竹七海” 関連記事 】

  > No.1125 「不穏な眠り」

  > No.1103 「殺人鬼がもう一人」(後日更新予定)
  > No.1029 「錆びた滑車」
  > No.0920 「静かな炎天」
  > No.0813 「さよならの手口」
  > No.0812 「悪いうさぎ」

  > No.0808 「依頼人は死んだ」
  > No.0777 「ミステリマガジン700 【国内篇】」
  > No.0752 「暗い越流」
  > No.0431 「ポリス猫DCの事件簿」
  > No.0205 「プラスマイナスゼロ」


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