『ラスト・ワルツ』 柳広司 > 「このミス」完全読破 No.806
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.806
『ラスト・ワルツ』 柳広司
「このミス」2016年版 : 103位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2015.3.27~ 読終:2015.3.31
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2015年1月>
ラスト・ワルツ (角川文庫) 柳 広司 KADOKAWA/角川書店 2016-03-25 売り上げランキング : 3923 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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No.162「ジョーカー・ゲーム」、No.243「ダブル・ジョーカー」、No.532「パラダイス・ロスト」に続く“ジョーカー・ゲーム シリーズ”の4作目です。
言わずと知れた柳広司の代名詞となっているほどに人気のシリーズですが、「このミス」においても1作目が2位、2作目も2位、3作目が16位と、これまでの3作品全てがランクインするほどに高い評価を受けています。
そして今回、亀梨和也・深田恭子・伊勢谷友介出演の映画版の公開に合わせるかのように、3年ぶりのシリーズ新作発表となりました。
なお、本作から読んでも問題なく楽しむことができると思いますが、D機関や結城中佐についてあらかじめ知っていた方がより楽しめるに違いないので、シリーズ前作を読むつもりが全くない(読みたくない)というのでなければせめて1作目だけでも読んでおいた方が良いのではないでしょうか。
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というわけで本作は、「アジア・エクスプレス」「舞踏会の夜」「ワルキューレ」の3編を収録。
戦中を舞台にD機関諜報員の活躍を描いていくスパイミステリですが、限界までプロフェッショナルさを極めたスパイたちによるスリル溢れる心理戦や情報戦はさすがの面白さで、期待に違わぬこのシリーズならではの魅力を心行くまで堪能できるはずです。
しかも今回は、志を異にする他国スパイと特急車内で対決する話に、仮面舞踏会を舞台に貴族女性の目線で描かれる話、そしてドイツの映画撮影所を舞台にナチスとの絡みもある話と、前作までにはなかったような舞台や設定の話となっていますし、自ら映画化を皮肉ったようなセリフがあるなど、本作ならではの読み応えも味わうことが出来ると思います。
とはいえ、新展開や新境地というほどの新しさが感じられるわけではないですし、ページ数も少なめなので、新たな魅力を期待するよりはこのシリーズならではの安定感ある魅力をじっくりと楽しむつもりで読む方が良さそうです。
> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★
衝撃バカミス度 : ★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* 個人的評価は、減点方式ではなく加点方式となっています
<個人的評価&項目別評価>の詳しい説明・評価基準は
「このミス」完全読破 説明&読破本リストにてご確認ください
【 “柳広司” 関連記事 】
> No.806 「ラスト・ワルツ」
> No.787 「ナイト&シャドウ」
> No.679 「楽園の蝶」
> No.532 「パラダイス・ロスト」
> No.520 「怪談」
> No.463 「ロマンス」
> No.339 「キング&クイーン」
> No.243 「ダブル・ジョーカー」
> No.172 「虎と月」
> No.162 「ジョーカー・ゲーム」
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