『ナイト&シャドウ』 柳広司 > 「このミス」完全読破 No.787
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.787
『ナイト&シャドウ』 柳広司
「このミス」2015年版 : 32位
受賞(候補) : (「山田風太郎賞」候補)
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2014.11.8~ 読終:2014.11.9
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2014年7月>
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警視庁の警備部に所属するエリートSPである首藤武紀は、アメリカ大統領を厳重な警備で守る“合衆国シークレットサービス”で研修を受けるために渡米。
研修初日に遭遇した銃規制を求めるデモの最中に、突然男が暴れ出し子供を人質に取ったものの、首藤は冷静な判断と俊敏な行動力でもってすぐさま男を取り押さえ、人質も無事に救出。
しかしその現場には、大統領暗殺計画の証拠となる写真が落ちていて.....。
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というわけで本作は、日本人SP(セキュリティポリス)がアメリカを舞台に活躍する国際SP小説です。
主人公である首藤は、研修を受けに来ているという立場であるとはいえ、SPとしての知識も技術も行動力もすでに超一流なので、主人公の行動を追っていくことでプロフェッショナルなSPの仕事ぶりを堪能することが出来ます。
しかもこの首藤は、常に冷静沈着で感情を表に出さない性格で、いつでも仕事のことを第一に考え行動しているストイックな生活を送っているので、真面目で無口でお堅くてきっちりしている反面、そんな中から(アメリカ人パートナーや日本人女性写真家との絡みにより)人間味ある言動が時々溢れ出て来ることもあり、とても魅力的なキャラクターとなっています。
そんな主人公を中心にした物語は、大統領暗殺を巡る事件に主人公自身も大きく巻き込まれてしまうなど手に汗握るサスペンス的展開となり、迫力あるアクションシーンやミステリ的な仕掛けなどもあって、ハリウッド映画のようなエンタメ性に溢れているのですね。
そしてやはり“No.162「ジョーカー・ゲーム」シリーズ”以外の柳広司作品といえば、“ジョーカー~”と同様の面白さを期待して読んだものの(タイプが違うため)ガッカリする人が多く出てしまうのが定番となっているのですが、本作も楽しみ所がまた異なるので“ジョーカー~”を意識せずに読むのが最良だと思うものの、ストイックでプロフェッショナルな裏方的&超人的主人公の活躍を味わうことが出来る、という点では共通していたようにも思います。
> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* 個人的評価は、減点方式ではなく加点方式となっています
<個人的評価&項目別評価>の詳しい説明・評価基準は
「このミス」完全読破 説明&読破本リストにてご確認ください
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> No.520 「怪談」
> No.463 「ロマンス」
> No.339 「キング&クイーン」
> No.243 「ダブル・ジョーカー」
> No.172 「虎と月」
> No.162 「ジョーカー・ゲーム」
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