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2014年10月28日 (火)

『大江戸恐龍伝』 夢枕獏 > 「このミス」完全読破 No.779

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.779

 『大江戸恐龍伝』 夢枕獏

   「このミス」2015年版 : 投票数0

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「この時代小説がすごい!(単行本編)」 17位

   読始:2014.8.28~ 読終:2014.10.8

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本(全5巻)
           <2013年11月(1・2・3巻)
            12月(4巻)・2014年2月(5巻)>

大江戸恐龍伝 一 (小学館文庫)大江戸恐龍伝 一 (小学館文庫)
夢枕 獏

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 単行本で全五巻という大長編の時代小説です。

 作中の時代はもちろん江戸で、本草学者や蘭学者など多くの肩書を持ちエレキテル(静電気発生機)を復元した大発明家として知られる平賀源内が主人公。

 この源内が、脱藩して自由の身となり日本各地を飛び回る中で、現代に龍(恐竜)が存在することを窺わせるような噂話やそれを示す品などに遭遇し、龍に対する興味を掻き立てられるのと並行して、さらに龍へと導かれていくかのような事件や騒動が源内の身近で次々と発生していくのです。

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 物語のメインとなるのは、やはり龍が住んでいる(と予想する)島へと向かう大冒険活劇なのですが、ようやく冒険が始まるのは(分厚い第二巻を経た)第三巻に入ってから、しかもタイトルから想像出来るような展開に入って行くのが第四巻からなので、最初(第一巻)から冒険的展開を期待してしまうと肩透かしを食らったかのように感じてしまうかもしれません。

 だからといって冒険が始まる前までは退屈なのかと言えばそんなことは決してなく、源内が様々な証言や資料などから龍の存在を確信していく過程は謎解きの面白さがあり、一方で源内の周囲で起きていく事件や騒動の謎についても興味をかき立てられますし、源内以外にも有名な著名人たちが登場して楽しいやり取りを繰り広げるなど、冒険の準備段階であってもその読み応えはなかなかのものがあります。

 特に、何でも人並み以上に出来てしまい次々と新しい発想を生み出して行動力もある大天才ながら、世間に認められなかったり自分が本当にやりたいことが見つからないなど苦悩も抱えている源内のキャラクターがとても魅力的なので、そんな源内の姿を追っているだけでこの物語に魅せられてしまいます。

 そしていよいよ大冒険の幕が開けると、ワクワクドキドキが止まらなくなってしまうほどのド迫力で想像を超えた驚愕の展開が繰り広げられていきますし、そこで終わっても満足できるのにそこからさらなる大クライマックスが待ち受けているなど、様々なエンタメ要素がこれでもかとぶち込まれているほどの“面白さの大盤振る舞い”となっているのです。

 時代小説とはいっても難しい事なく読み進めることが出来ますし、全五巻の大長編とはいえ終幕が近づいてくると“この物語をもっともっと読んでいたい!!”と思うこと間違いなしなので、時代小説や冒険小説が好きな人はもちろん、それ以外の人にも強くお薦めしたくなるような時代冒険活劇作品でした。


> 個人的評価 : ★★★★★ ★★☆☆☆


 本格ミステリ度  : ★★      鬼畜グログロ度 : ★★
 ビックリ驚愕度  : ★★       おどろおどろ度 : ★★
 熱アクション度  : ★★★★    主キャラ魅力度 : ★★★★★
 恋愛ラブラブ度 : ★★★     人間味ドラマ度 : ★★★
 下ネタエッチ度 : ★★★     感涙ウルウル度 : ★★★
 衝撃バカミス度 : ★★★     気軽に読める度 : ★★

 * 個人的評価は、減点方式ではなく加点方式となっています
  <個人的評価&項目別評価>の詳しい説明・評価基準は
  「このミス」完全読破 説明&読破本リストにてご確認ください


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