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2014年7月16日 (水)

『二歩前を歩く』 石持浅海 > 「このミス」完全読破 No.755

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.755

 『二歩前を歩く』 石持浅海

   「このミス」2015年版 : 投票数0

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2014.6.12~ 読終:2014.6.20

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2014年3月>

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石持 浅海

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 研究者・小泉がメインの登場人物となる話から成るシリーズ短編集です。

 このシリーズの短編が単行本に収録されるのは今回が初めてではありませんでして、No.687「三階に止まる」に収録の表題作(日本推理作家協会賞〈短編部門〉候補作)にも小泉が登場します。

 なので、本作を読んで“これは面白い!”と思ったならば、ボーナストラック的な感じで「三階に止まる」の方も読んでみてはいかがでしょうか。

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 というわけで本作ですが、「一歩ずつ進む」「二歩前を歩く」「四方八方」「五ヶ月前から」「ナナカマド」「九尾の狐」の6編を収録。

 基本的には全ての話で、小泉の同僚や仕事で関わりのある人物の身の回りに不思議な(超常的な)現象が起き、そのことを小泉に相談すると、小泉が鋭い推理で真相を導き出す、というパターンとなっています。

 ここで注目となるのが、不思議な現象の真相が果たして現実的なものなのか、それとも超常現象的なものなのか、といったところなのですが、そこは読んでからのお楽しみ、といった感じでお茶を濁してみましょうか。

 ただまあどちらにしても、論理的な推理でもって謎を解明していくという石持作品らしいミステリ的読み味を堪能できますし、推理の行き着く先や導き出された真相などに歪な捻りが加えられていたりブラックな刺激が効いているなど、これまた石持作品らしい魅力を味わうことが出来ると思います。

 石持作品らしさが出ているということはすなわち、読む人を選ぶ作風ということなので好き嫌いは別れそうですが、この作風が合う人にとっては、そんな石持作品らしさを絶妙に活かす舞台が作られた本作を心から楽しむことが出来るに違いありません。


> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆


 本格ミステリ度  : ★★★★   鬼畜グログロ度 : ★★
 ビックリ驚愕度  : ★★★     おどろおどろ度 : ★★★★
 熱アクション度  : ★★       主キャラ魅力度 : ★★
 恋愛ラブラブ度 : ★★       人間味ドラマ度 : ★★
 下ネタエッチ度 : ★★      感涙ウルウル度 : ★★
 衝撃バカミス度 : ★★★     気軽に読める度 : ★★★★

 * 個人的評価は、減点方式ではなく加点方式となっています
  <個人的評価&項目別評価>の詳しい説明・評価基準は
  「このミス」完全読破 説明&読破本リストにてご確認ください


  【 “石持浅海” 関連記事 】

  > No.869 「罪人よやすらかに眠れ」
  > No.755 「二歩前を歩く」
  > No.687 「三階に止まる」
  > No.634 「フライ・バイ・ワイヤ」

  > No.558 「トラップ・ハウス」
  > No.544 「玩具店の英雄 座間味くんの推理」
  > No.509 「彼女が追ってくる」
  > No.484 「人面屋敷の惨劇」
  > No.465 「ブック・ジャングル」

  > No.389 「撹乱者」
  > No.383 「見えない復讐」
  > No.350 「この国。」
  > No.297 「リスの窒息」
  > No.293 「君がいなくても平気」

  > No.112 「耳をふさいで夜を走る」
  > No.091 「君の望む死に方」
  > No.089 「心臓と左手 座間味くんの推理」
  > No.070 「月の扉」
  > No.037 「扉は閉ざされたまま」


 「カマラとアマラの丘」初野晴 <<< PREV/NEXT >>> 「バイリンガル」高林さわ

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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