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2014年6月18日 (水)

『拝啓 17歳の私』 蓮見恭子 > 「このミス」完全読破 No.751

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.751

 『拝啓 17歳の私』 蓮見恭子

   「このミス」2014年版 : 40位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2014.6.5~ 読終:2014.6.5

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 単行本 <2013年6月>

拝啓17歳の私(わたし)拝啓17歳の私(わたし)
蓮見 恭子

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 此友学園の女子空手部キャプテンである結城は、インターハイの個人組手の部で優勝するほどの実力者。

 開催が迫っている全国選抜大会にも個人の部で出場予定であるものの、中学時代には三人一チームで形を披露する団体戦で活躍していたため、“団体形の此友”のブランドを守りたい学園長や顧問から熱烈に団体形を勧められるも、結城は(団体戦が嫌いなわけはないのだけれど)理由あってかたくなに拒否。

 そんな中、(校内の廊下に飾られた)選抜大会出場へ向けて激励するポスターに貼られた結城の写真が破り捨てられる事件が起き、しかも写真を破ったのは結城本人だという目撃者の情報が出るも、結城には全く身に覚えがなくて.....。

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 というわけで本作は、「被写体は初夢の彼方に」「炎暑の怪談咄」「花曇りの頃の憂鬱」「拝啓 17歳の私」「長雨ふって地固まる」「そして、季節は巡りくる」の6編から成る連作集です。

 ジャンルとしては運動部系学園青春ミステリで、エリート選手の活躍や元エリートの挫折などが、友情・恋愛・家族の物語を絡めながら、比較的コミカルな雰囲気で描かれていきます。

 ミステリ的には、各章ごとに驚きの展開があったり、全体を通しての謎があったり、最後には大掛かりなどんでん返しがあるなど、(どんでん返し系)連作ミステリの定番的な構成なのですが、何らかの仕掛けが施されているのが明らかに分かるような違和感が作品全体から醸し出さているようなタイプです。

 なので、“ごく普通の物語だと思ったら最後にどんでん返し”といった鮮やかどんでん返しタイプが好きな人には、作者のミステリ的(どんでん返し的)な企みがあからさまに感じられてあまり物語に入り込むことが出来ないかもしれないし、そもそも青春物語部分も万人に受けるタイプではなさそうなので、評価は分かれやすい作風なのですね。

 それでも、運動部青春物語を楽しめるのであれば、そして読者を驚かせるために巧妙に仕掛けられたミステリ的トリックを楽しめるのであれば(さらに途中で真相に気付かないのであれば)、このどんでん返し系連作ミステリならではの刺激的な面白さを堪能し心底驚くことが出来るのではないでしょうか。


> 個人的評価 : ★★★★★ ★★☆☆☆


 本格ミステリ度  : ★★★     鬼畜グログロ度 : ★
 ビックリ驚愕度  : ★★★★    おどろおどろ度 : ★★
 熱アクション度  : ★★       主キャラ魅力度 : ★★★
 恋愛ラブラブ度 : ★★★★    人間味ドラマ度 : ★★★
 下ネタエッチ度 : ★        感涙ウルウル度 : ★★
 衝撃バカミス度 : ★★★     気軽に読める度 : ★★★★

 * 個人的評価は、減点方式ではなく加点方式となっています
  <個人的評価&項目別評価>の詳しい説明・評価基準は
  「このミス」完全読破 説明&読破本リストにてご確認ください


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