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2014年5月22日 (木)

「夕暮れ時のさびしさに/たま」 > 懐かしの90年代・中小ヒット曲集 vol.08

 1990~1999年に発売された邦楽シングル曲の中から、特大ヒットや大ヒット曲は除いて、中小ヒットした曲を紹介していこうと思います。

 一応の基準は、多くの人が一度は耳にしたことがありながらも、今では忘却の彼方に消えていて、こんな機会でもなかったらそのほとんどの人が一生再聴することもなかったのでは、といった曲ということにしましたが、まあオリコン年間ランキングで50位以下って感じでしょうか(例外もあり)。

 あとは、紹介だけしても実際に曲を聴けないとなるとあまり意味がないので、Youtubeで動画を見つけることができた曲を紹介していく予定です(動画は自分でアップしているわけではないので、記事更新後に削除されている場合もあります)。

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夕暮れ時のさびしさに / たま

 発売日 : 1990年12月10日

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たま

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 1989年に始まった深夜番組「三宅裕司のいかすバンド天国」、通称「イカ天」。

 アマチュアバンドによる勝ち抜き形式というバラエティー色の強いバンドオーディション番組でしたが、後に大物バンドとなる超本格派からキャラクター重視の色物まで個性豊かな面々が激戦を繰り広げたことにより、番組開始当初から絶大的な人気を集め、流行語大賞の大衆賞を受賞したりアマチュアバンドだけで日本武道館公演を果たすなど、世間を巻き込むほどのブームに。

 そんな「イカ天」出身で後にメジャーでも大人気となったバンドといえば、FLYING KIDS、JITTERIN'JINN、BEGIN、BLANKEY JET CITYなど錚々たる名前が並ぶのですが、その中でも「イカ天」を象徴するバンドといえばやはり“たま”でしょう。

 「イカ天」出場時にも、メンバーの奇怪なキャラクターや(他の出演バンドと比べて)異色すぎる音楽性、それらを支える本格的な演奏技術と独自の世界観を生み出す表現力から、異才を放ちつつも最高の評価と人気を受けていましたが、メジャーデビューシングルとして「さよなら人類」を発売すると、オリコン年間チャートで4位となるほどの大ヒットを記録して紅白出場も果たし、さらには“たま現象”という言葉が生まれるなど、その人気は社会現象になるほどの熱狂ぶりでした。

 そして本作は、「さよなら人類」が大ヒットした1990年の12月に発売されたデビュー3作目で、ビートたけし主演の時代劇ドラマ「浮浪雲」の主題歌。

 デビュー曲と2作目「オゾンのダンス」が明るいポップな曲調だったのに対し、本作は沖縄風のメロディーでしっとりと歌い上げているのですが、昭和の下町の夕暮れ時を思わすようなノスタルジー溢れる雰囲気や、ほのぼのとしているようで狂気も感じる歌詞など、たまの唯一無二な魅力をこれ以上なく味わうことが出来ますし、今の時代に聴くからこそこの歌の素晴らしさをより実感できるのではないでしょうか。

 


 https://www.youtube.com/watch?v=d10-JlRptbI
 

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