「このミステリーがすごい!」にランクインする作品というのは、ほとんどが単行本やノベルスで刊行された作品なので、“文庫化されてから読んでみよう”と考えている方も多くいるのではないでしょうか。
なので、「このミス」の1~20位にランクインした作品、およびあと一歩でランクインを逃した作品(21~40位)の文庫化リストを、文庫版発売月別(2ヶ月ごと)にまとめてみたいと思います。
* 作品名部分のリンク先は、「Amazon」の詳細ページ
* シリーズ作品紹介文中の作品名部分のリンク先は、当ブログ感想記事
* シリーズ作品のランクイン実績は、2014年版までの記録
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【 2014年 5月 発売 】
砂のクロニクル(上・下) / 船戸与一 <<当ブログ感想記事>>
<< 1993年版 1位 >> ・日本冒険小説協会大賞受賞
・山本周五郎賞受賞
★ 民族の悲願、独立国家の樹立を求めて
暗躍する中東の少数民族クルド。
かつて共和国が成立した聖地マハバードに集結して
武装蜂起を企む彼らだったが、
直面する問題は武器の決定的な欠乏だった。
クルドがその命運を託したのは謎の日本人“ハジ”。
武器の密輪を生業とする男だ。
“ハジ”は2万梃のカラシニコフAKMを
ホメイニ体制下のイランに
無事運び込むことができるのか。
* 版元を変えて再文庫化
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メルカトルかく語りき / 麻耶雄嵩 <<当ブログ感想記事>>
<< 2012年版 7位 >> ・「本格ミステリ・ベスト10」 2位
・「ミステリが読みたい!」 2位
・「週刊文春ミステリーベスト10」 8位
★ 「翼ある闇」「夏と冬の奏鳴曲」「痾」
「メルカトルと美袋のための殺人」「鴉」に続く
“メルカトル鮎シリーズ”の6作目
(1作目も1992年版12位、2作目も1994年版17位、
5作目も1998年版16位にランクイン)
★ ある高校で殺人事件が発生。
被害者は物理教師、
硬質ガラスで頭部を5度強打され、
死因は脳挫傷だった。
現場は鍵がかかったままの
密室状態の理科室で、
容疑者とされた生徒はなんと20人!
銘探偵メルカトルが導き出した
意外すぎる犯人とは―「答えのない絵本」
他、全5編収録。
麻耶ワールド全開の問題作。
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心に雹の降りしきる / 香納諒一 <<当ブログ感想記事>>
<< 2012年版 9位 >>
★ 7年前に行方不明になった少女の
遺留品が発見された。
全く期待せずに捜査を再開した
県警捜査一課の都筑だが、
数日後、情報をもたらした探偵・梅崎の
死体が発見される。
梅崎は一体何をつかんでいたのか…。
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転迷 隠蔽捜査4 / 今野敏 <<当ブログ感想記事>>
<< 2012年版 14位 >> ・「週刊文春ミステリーベスト10」 10位
★ 「隠蔽捜査」「果断 隠蔽捜査2」
「疑心 隠蔽捜査3」「初陣 隠蔽捜査3.5」に続く
“隠蔽捜査シリーズ”の5作目
(1作目も2006年20位、
2作目も2008年版4位にランクイン)
★ 相次いで謎の死を遂げた二人の外務官僚。
捜査をめぐる他省庁とのトラブル。
娘の恋人を襲ったアクシデント……
大森署署長・竜崎伸也の周囲で
次々に発生する異常事態。
盟友・伊丹俊太郎と共に捜査を進める中で、
やがて驚愕の構図が浮かび上がる。
すべては竜崎の手腕に委ねられた!
緊迫感みなぎる超人気シリーズ最強の第五弾。
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硝子の葦 / 桜木紫乃 <<当ブログ感想記事>>
<< 2011年版 16位 >>
★ 母の愛人だった男が、私の夫。
愛なんて最初からなかったはずなのに。
夫の事故ですべてが狂い始めた…。
善悪の彼岸へ近づく日常。
私たちの“仮面”は崩壊し“怪物”が顔を出す。
ノンストップ・エンタテイメント長編。
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無間人形 新宿鮫4 / 大沢在昌 <<当ブログ感想記事>>
<< 1994年版 16位 >> ・直木三十五賞受賞
・「週刊文春ミステリーベスト10」 3位
★ 「新宿鮫」「毒猿」「屍蘭」に続く“新宿鮫シリーズ”の4作目
(1作目も1991年版1位、2作目も1992年版2位、
3作目も1994年版15位、
6作目「氷舞」も1998年版10位、
9作目「狼花」も2007年版4位、
10作目「絆回廊」も2012年版4位にランクイン)
★ 新宿の街の闇でひそかに
「アイスキャンディ」と呼ばれる
新型の覚醒剤が売られていた。
その密売ルートを追う
鮫島の前に立ちはだかる、
暴力団と地方財閥の兄弟たち。
事件を追いつめる鮫島だったが、
悪の手は鮫島の恋人・晶にも迫る。
絶体絶命の危機に落ちた晶。
果たして鮫島は恋人を救うことができるのか。
* 新装版として再発売
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黄金色の祈り / 西澤保彦
<< 2000年版 39位 >> ・「本格ミステリ・ベスト10」 7位
★ 他人の目を気にし、人をうらやみ、
成功することばかり考えている「僕」は、
高校卒業後、アメリカの大学に留学するが、
いつしか社会から脱落していく。
しかし、人生における一発逆転を狙って、
ついに小説家デビュー。
かつての級友の死を題材に小説を発表するが…
作者の実人生を思わせる、
青春ミステリ小説。
* 版元を変えて再文庫化
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<< 「このミス」で41位以下または0票だった
当ブログ読了済みの5月文庫化作品 >>
三題噺 示現流幽霊 / 愛川晶 <<当ブログ感想記事>>
星月夜 / 伊集院静 <<当ブログ感想記事>>
パラドックス13 / 東野圭吾 <<当ブログ感想記事>>
琅邪の虎 / 丸山天寿 <<当ブログ感想記事>>
薔薇を拒む / 近藤史恵 <<当ブログ感想記事>>
サヴァイヴ / 近藤史恵 <<当ブログ感想記事>>
人 質 / 佐々木譲 <<当ブログ感想記事>>
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【 2014年 6月 発売 】
OUT(上・下) / 桐野夏生 <<当ブログ感想記事>>
<< 1998年版 1位 >> ・日本推理作家協会賞受賞
・「週刊文春ミステリーベスト10」 2位
★ 深夜の弁当工場で働く主婦たちは、
それぞれの胸の内に
得体の知れない不安と失望を抱えていた。
「こんな暮らしから脱け出したい」
そう心中で叫ぶ彼女たちの生活を
外へと導いたのは、
思いもよらぬ事件だった。
なぜ彼女たちは、
パート仲間が殺した夫の死体を
バラバラにして捨てたのか?
犯罪小説の到達点。
’98年日本推理作家協会賞受賞。
* 推理作家協会賞全集として版元を変えて再文庫化
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鎮魂歌 不夜城II / 馳星周
<< 1998年版 5位 >> ・日本推理作家協会賞受賞
・「週刊文春ミステリーベスト10」 6位
★ 「不夜城」に続く“不夜城シリーズ”の2作目
(1作目も1997年版1位にランクイン)
★ 新宿の街を震撼させた
チャイナマフィア同士の銃撃事件から二年、
警察の手すら届かない
歌舞伎町の中国系裏社会を牛耳るのは、
北京の崔虎、上海の朱宏、
そして、銃撃事件で大金を手に入れた
台湾の楊偉民だった。
勢力図も安定したかと思われた矢先、
崔虎の手下の大物幹部が狙撃され、
歌舞伎町は再び不穏な空気に包まれた!
崔虎は日本人の元刑事に
犯人を探し出すよう命じるが、
事態は思わぬ方向へと展開していく…。
事件の混乱に乗じ、劉健一は生き残りを賭け、
再び罠を仕掛けた!
―驚異のデビュー作『不夜城』の二年後を描いた、
傑作ロマンノワール。
* 推理作家協会賞全集として版元を変えて再文庫化
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楽園のカンヴァス / 原田マハ <<当ブログ感想記事>>
<< 2013年版 6位 >> ・山本周五郎賞受賞
・「本屋大賞」 3位
・「ミステリが読みたい!」 5位
・「週刊文春ミステリーベスト10」 6位
★ ニューヨーク近代美術館の
学芸員ティム・ブラウンは、
スイスの大邸宅でありえない絵を目にしていた。
MoMAが所蔵する、
素朴派の巨匠アンリ・ルソーの大作『夢』。
その名作とほぼ同じ構図、
同じタッチの作が目の前にある。
持ち主の大富豪は、
真贋を正しく判定した者に作品を譲ると宣言、
ヒントとして謎の古書を手渡した。
好敵手は日本人研究者の早川織絵。
リミットは七日間―。
ピカソとルソー。
二人の天才画家が生涯抱えた秘密が、
いま、明かされる。
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ラバー・ソウル / 井上夢人 <<当ブログ感想記事>>
<< 2013年版 13位 >>
★ 洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、
社会との繋がりだった鈴木誠。
女性など無縁だった男が、
美しいモデルに心を奪われた。
偶然の積み重なりは、
鈴木の車の助手席に、
美縞絵里を座らせる。
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向こう側の遊園 / 初野晴 <<当ブログ感想記事>>
<< 2013年版 37位 >> ・「本格ミステリ・ベスト10」 10位
★ いずれ迎える別離。
それでも一緒にいたかった。
廃墟となった遊園地、
ここは秘密の動物霊園。
奇妙な名前の丘にいわくつきのペットが眠る。
弔いのためには、
依頼者は墓守の青年と交渉し、
一番大切なものを差し出さなければならない。
ゴールデンレトリーバー、天才インコ、そして…。
彼らの“物語”から、
青年が解き明かす真実とは。
人と動物のあらゆる絆を描いた、
連作ミステリー。
* 「カマラとアマラの丘」を改題して文庫化
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<< 「このミス」で41位以下または0票だった
当ブログ読了済みの6月文庫化作品 >>
炎蛹 新宿鮫5 / 大沢在昌(* 新装版として再発売) <<当ブログ感想記事>>
春から夏、やがて冬 / 歌野晶午 <<当ブログ感想記事>>
所轄魂 / 笹本稜平 <<当ブログ感想記事>>
彼女が追ってくる / 石持浅海 <<当ブログ感想記事>>
怪 談 / 柳広司 <<当ブログ感想記事>>
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