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2014年2月21日 (金)

『室町お伽草紙(青春!信長・謙信・信玄卍ともえ)』 山田風太郎 > 「このミス」完全読破 No.711

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.711

 『室町お伽草紙』 山田風太郎

   * 文庫化の際に『室町お伽草紙 青春!信長・謙信・信玄卍ともえ』に改題

   「このミス」1992年版 : 20位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2013.12.23~ 読終:2013.12.25

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 単行本 <1991年7月>

室町お伽草紙室町お伽草紙―青春!信長・謙信・信玄卍ともえ (新潮文庫)
山田 風太郎

新潮社 1994-08
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 山風こと山田風太郎は、忍法帖シリーズや明治ものなど数々の歴史小説の傑作を発表しているのですが、晩年になってからは室町時代を舞台とした作品も手掛けています。

 本作はそんな室町ものの中の一作でして、織田信長・豊臣秀吉・武田信玄・上杉謙信といった、人気の高い戦国武将の中でも格段に有名な武将たちが登場する、歴史ものとしてはかなり豪華なキャストが揃った作品です。

 とはいえ、武将たちはまだ若くて(すでに有名ではあるものの)これから日本中に名を馳せようとしている時なので、往年の武将たちのイメージとは少し違ったキャラクターを楽しむことが出来るのではないでしょうかね。

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 狂言回し役は(後の豊臣秀吉である)日吉丸で、主君を求めて京都へやって来たところ、偶然出会った元関白の行空法師に将来を見込まれ、主君候補として信長・信玄・謙信を紹介してもらうことに。

 そんな中で、堺に身を置く妖女・玉藻がこの3人と松永弾正に対し、個人的な因縁から恨みを抱いている姫君・香具耶をさらってくれば南蛮銃三百挺を与えると取引を持ち掛けたことから、日吉丸はこの大騒動の渦中で翻弄されてしまうのです。

 中心となる人物たちは、ただでさえ名前を聞いただけでイメージが自然と浮かび上がってくるほどに個性豊かな面々なのですが、まだ若いこともあっていずれもが血気盛んで、豪胆でかっこいいのに情けない弱点があったりもするので、かなり強烈で魅力たっぷりなキャラクターとなっています。

 さらには、明智光秀・千宗易(千利休)・山本勘助・塚原卜伝・上泉伊勢守(上泉信綱)といった名の知れた人物たちも続々と登場し、いくつもの策略が絡み合い、迫力満点なアクションシーンが繰り広げられ、忍法帖を思わすようなバトルもあり、ワクワクするようなストーリーが展開するなど、とにかくド派手なエンタメ要素で溢れかえっているのです。

 なので時代小説とはいえ、文庫版の副題に“青春!信長・謙信・信玄卍ともえ”と付けられていることからもわかるように、ドタバタ劇のようなコミカルさもあるので、楽しく軽い気持ちで読むことが出来るのでは。

 というわけで、登場人物的には王道すぎるほどに王道ながら内容的には異色なこの伝奇エンタメ時代小説は、多くの方にお薦めしたくなるような作品でしたね。


> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


 本格ミステリ度  : ★        鬼畜グログロ度 : ★★
 ビックリ驚愕度  : ★★       おどろおどろ度 : ★★
 熱アクション度  : ★★★★★   主キャラ魅力度 : ★★★★★
 恋愛ラブラブ度 : ★★★      人間味ドラマ度 : ★★
 下ネタエッチ度 : ★★★★    感涙ウルウル度 : ★★
 衝撃バカミス度 : ★★★★    気軽に読める度 : ★★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “山田風太郎” 関連記事 】

  > No.711 「室町お伽草紙」
  > No.405 「明治十手架」


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