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2014年1月28日 (火)

『追憶の夜想曲』 中山七里 > 「このミス」完全読破 No.717

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.717

 『追憶の夜想曲』 中山七里

   「このミス」2015年版 : 45位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2014.1.22~ 読終:2014.1.24

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2013年11月>

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中山 七里

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 No.516「贖罪の奏鳴曲」に続く、シリーズの2作目です。

 このシリーズは弁護士を主人公としたリーガルサスペンス(法廷ミステリ)で、中心となる事件や裁判は前作と本作とで異なるため、本作から読んでも楽しむことが出来るのでは。

 ただ、このシリーズはアウトロー弁護士である主人公の過去が重要なアクセントとなっているのですが、そんな主人公の過去話は前作に詳しく書かれていますし、その部分を知らずに本作から読んでしまうと細かい所が気になって物語に入って行きづらくなるのではないかと思います。

 なので、絶対に前作は読みたくない!というのでなければ、まずは前作から順に読むことをお薦めしますね。

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 入院するほどの大怪我から復帰したばかりの弁護士・御子柴礼司は、他の弁護士が担当していた事案を、脅迫まがいの交渉で自分の担当へと強引に変更。

 いつもは高額報酬を要求する悪徳弁護士である御子柴が、金にもならず弁護側が不利な状況を覆す可能性がほとんどない事案を他の弁護士から奪い取ってまで担当するのを奇妙に思ったのは、かつて法廷で対決した御子柴に煮え湯を飲まされたことをいまだに屈辱として感じている次席検事の岬恭平。

 そんな岬もこの事案の担当を買って出たことから、弁護士・御子柴と検事・岬が対決する法廷劇の幕が上がるのですね。

 前作では裁判場面だけでなく、倒叙形式の犯罪サスペンスや主人公の過去話にもページが割かれていたのですが、本作では序盤から裁判に向けた調査や裁判場面が中心となっているため、リーガルサスペンス度は本作の方が明らかに高まっていました。

 裁判場面では、圧倒的不利な状況をいかにして覆すのかという部分にかなりの迫力がありますし、状況を覆すために事件を紐解いていく主人公の行動も、丹念に調べ上げることでほんのわずかな付け入る隙をも見事に探し出していくので、そういった探偵的な部分もなかなかの読み応えとなっています。

 ミステリ的に見ると、展開や真相など結構予測しやすいのではないかと思うものの、それだけでは終わらずに圧倒されてしまうほどの展開や驚愕の真相なども刺激的に被せてくるので、そんな一筋縄ではいかないところなど“さすがは中山七里”といった凄みがありましたし、前作を楽しめた人ならば本作にも大いに満足できるのではないでしょうか。


> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


 本格ミステリ度  : ★★★     鬼畜グログロ度 : ★★★
 ビックリ驚愕度  : ★★★★    おどろおどろ度 : ★★
 熱アクション度  : ★★       主キャラ魅力度 : ★★★★
 恋愛ラブラブ度 : ★★       人間味ドラマ度 : ★★★★
 下ネタエッチ度 : ★★★     感涙ウルウル度 : ★★
 衝撃バカミス度 : ★★       気軽に読める度 : ★★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “中山七里”関連記事 】

  > No.717 「追憶の夜想曲」

  > No.694 「七色の毒」
  > No.665 「切り裂きジャックの告白」
  > No.577 「静おばあちゃんにおまかせ」
  > No.516 「贖罪の奏鳴曲」
  > No.464 「魔女は甦る」


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