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「このミス」完全読破 700冊突破記念企画 第4弾
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”「このミス」完全読破”がついに700冊を突破したということで、100冊突破ごとの記念企画を今回も実施していきたいと思います。
“「このミス」完全読破・100冊突破ごとの記念企画”のリストは、「このミス」完全読破 説明&読破本リストをご覧ください。
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「このミス」ランクイン作品は名作揃いなので、過去のランクイン作品を読めば面白いミステリ小説に出会うことができるに違いありません。
しかし、「このミス」も昨年(2014年版)で26年目と歴史が長く、特に初期の作品などは一昔前となるためさすがに古すぎて、これから“読んでみよう!”という気には、なかなかならないのでは。
なので、2009年版から2014年版のランクイン作品を全て読んでいるということもあり、最近6年間(2009-2014年版)にランクインした作品の中からテーマごとに5作ずつ選んで(順位付けはせずに)紹介してみましょう。
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700冊突破記念企画の第4弾は、「新人!ベスト5(2009-2014年版)」。
「このミス」では、今まさに脂の乗り切っているミステリ系作家や実績絶大のベテラン作家、注目作を発表している新進気鋭の作家などが、わずか20作分しかないランクインの枠を争っています(作家自身は争っている意識はないでしょうが)。
そのため、全く経験も(新人賞以外の)実績もない新人作家のデビュー作がランクインするということは、いきなり経験豊富な作家たちと肩を並べる(あるいは上回る)作品を手掛けてしまったということなので、これはかなり凄いことなのですよね。
その証拠に、デビュー作が「このミス」ベスト10入りした作家は、そのままランクインの常連となったり売れっ子作家になることが多いので、“デビュー作が「このミス」ベスト10”というのは作品だけでなく作家自身に対する実力の証明でもあるわけです。
というわけで今回は、期間内(2009~2014年版)にベスト10にランクインしたデビュー作をお薦めしてみましょう(高野史緒のNo.566「カラマーゾフの妹」は新人賞受賞作ではあるもののデビュー作ではないので、期間内のデビュー作ベスト10入りは今回紹介する5作のみ)。
* 作品名部分のリンク先は、「Amazon」の詳細ページです
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<< 2009年版 4位 >> ・小説推理新人賞受賞作収録
・本屋大賞受賞
・「週刊文春ミステリーベスト10」 1位
・「ミステリが読みたい!」 3位
今や出す作品がことごとくヒットする売れっ子作家となった湊かなえのデビュー作です。
その特大級の売れ行きや映画も大ヒットするなど、今となってはこの作品がデビュー作だったことが信じられないくらいなので、やはり今でも湊かなえの代表作と言えば本作ですし、本作なくしてその後の湊作品は生まれなかったのではないでしょうか。
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<< 2011年版 3位 >> ・ミステリーズ!新人賞受賞作収録
・「本格ミステリ・ベスト10」 2位
・「週刊文春ミステリーベスト10」 2位
・「ミステリが読みたい!」 5位
ここ数年の本作ミステリ系新人作家の作品としては破格・別格の評価を受けていて、3年後に発売された待望のデビュー2作目No.700「リバーサイド・チルドレン」も「このミス」「本ミス」「文春」「早ミス」の全てでベスト10入りしているので、ミステリ作家としての今後の活躍は間違いないでしょうし、そのことを容赦なく納得させられてしまうのが本作なのですね。
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<< 2012年版 6位 >> ・横溝正史ミステリ大賞受賞
・「本格ミステリ・ベスト10」 6位
かなりド派手なトリックが評価されたデビュー作なので、一発屋で終わってしまう危惧もあったものの、その後の作品でも映像畑出身らしい視覚的効果を使ったトリックやコミカルな青春物語で好評を得ているので、このデビュー作がフロックではなかったことを早くも証明し終えています。
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<< 2013年版 10位 >> ・創元SF短編賞(山田正紀賞)受賞作収録
・日本SF大賞受賞
・「SFが読みたい!」 2位
早世した伊藤計劃が遺した名作の影響もあってか、ここ数年はSF作家による話題作が多いですが、その中でも大注目を浴びているのがこの宮内悠介です。
デビュー作である本作でSFの最高峰とも言うべき日本SF大賞を受賞しただけでなく、「このミス」でベスト10入りし直木賞候補にも選ばれていますし、翌年発売のデビュー2作目No.664「ヨハネスブルグの天使たち」も「このミス」にランクインし(15位)再び直木賞候補に選出されるなど、SFの枠を超えた絶大なる評価をも受けているのですからね。
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<< 2014年版 10位 >> ・日本ミステリー文学大賞新人賞受賞
・「週刊文春ミステリーベスト10」 5位
この記事を書いている時点(2014年1月)ではまだデビュー作しか発表していないので、作家としての実力の証明はこれからとなりますが、まあ本作の社会派ミステリ作品としての完成度からすれば、2作目以降も傑作を書いてくれるのは間違いなさそうですし、その期待は自然と高まってしまいますね。
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