『ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~』 三上延 > 「このミス」完全読破 No.718
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.718
『ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~』 三上延
「このミス」2015年版 : 投票数0
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR」
(小説ランキング) 10位
読始:2014.1.24~ 読終:2014.1.25
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 文庫本 <2014年1月>
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No.493「ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~」
No.554「ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~」
No.559「ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~」
No.631「ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~」
に続く、“ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ”の5作目です。
言わずと知れた大ヒットシリーズもこれで5作目となりますが、前作ではついに「このミス」初ランクインとなったので、ミステリ作品としても今まで以上に注目度が上がっているのでは。
個人的にも、作中に出てくる北鎌倉や大船、戸塚、港南台などは子供の頃からの生活圏で(もちろん現在も)、“大船のモスバーガー”と書いてあるだけで店の位置や周囲の雰囲気などが一瞬で頭に浮かぶくらいなので、そんな馴染みの場所が舞台となる作品が「このミス」でも評価されるほどの存在になったのは嬉しい限りですね。
なおこのシリーズは、シリーズ全体を通しての物語展開が重要となっていますし、準レギュラー的な登場人物も結構多くいるので、1作目から順に読んでいくことをお薦めします。
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というわけで本作は、「『彷書月刊』(弘隆社・彷徨舎)」 「手塚治虫『ブラック・ジャック』(秋田書店)」 「寺山修司『われに五月を』(作品社)」の3作に、プロローグとエピローグ、そして2つの「断章」から成る連作集です。
前作はシリーズ初の長編で、一冊を通して江戸川乱歩の古書に関する謎を追う物語だったのに対し、今回は一冊を通した流れはあるものの中心となる古書や騒動は大きく3つに分かれているので、3作目までと同様の連作形式に戻っています。
北鎌倉で古書店を営む若き女主人である栞子さんと、アルバイトとして働く大輔が、店に持ち込まれてきた古書が絡む謎に迫っていくのですが、単に日常の謎を解いていくだけでなく、真相やその開示方法に捻りが加えられていますし、各話で関わることになる人々が抱えるドラマ、主人公たちのシリーズを通して語られているドラマ、そして古書に秘められているドラマとも絶妙に絡んでいるので、ライトミステリの枠を超えたミステリ的な面白さを今回も味わうことが出来るのでは。
ただ、長編だった前作と比べてしまうと、ストーリー展開やミステリ的な謎などの読み応えや新鮮味などはどうしても劣ってしまうものの、それでもこのシリーズの変わらぬ魅力が十二分に溢れていますし、シリーズを通しての流れでも大きな動きがあり、さらに次巻に向けて気になる終わり方になるなど、シリーズ愛読者ならば心から楽しめるだろうし、6作目の発売が待ち遠しくなるに違いありません。
> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★
熱アクション度 : ★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.0554 「ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~」
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