「ミステリが読みたい!2014年版」
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これから12月に掛けてミステリランキングが続々と発表されるのですが、まずは他に先駆けて「早ミス("早"川書房が版元&一番"早"くランキングを発表)」こと「ミステリが読みたい!」が発表となりました。
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この「早ミス」は、2007年(2008年版)に創刊ということで、他誌(「このミス」「文春」「本ミス」)に比べるとかなりの新参者なのですが、それ故に他誌(特に「このミス」)との差異(差別化)を生み出そうとしています。
その一番の特徴というのが、ランキング(投票)の対象となる作品の発売期間(締め切り)が他誌より1ヶ月早いことで(他誌は前年11月~本年10月、「早ミス」は前年10月~本年9月)、それにより発売時期の関係で他誌で正当な評価を受けなかった作品(主に前年10月発売作品)を拾い上げよう、という利点があります。
それに、こう言っては失礼かもしれませんが、発表時期が「このミス」より2週間早いということで、「このミス」の前哨戦的な楽しみ方もできるのですよね。
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他誌との違いを作ろうとしているその他の要素では、文庫化作品も対象に入れたり、読者票も加点したり、投票者が10作品選出してそれぞれ部門別(ストーリー・サプライズなど)に点数を入れたりなど、対象作品や投票方法に工夫を加えていました。
しかし、そういった対象作品や投票方法は毎年のように変更されていますし、昨年には単独でのムック本から雑誌「ミステリマガジン」のいちコーナーに変更(格下げ?)となったことからも、「このミス」との差別化を図ろうとするあまりに迷走しているように感じられるのです.....。
ただそれでも、前年10月発売作品が対象というだけでも独自のランキングとなっていますし、投票方法など臨機応変に変更出来ることも他誌にはない要素だと思うので、長く続いてほしいですけどね。
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それで今年ですが、昨年までとは投票方法が大きく変わっていまして(後日追記:この投票形式に変更となったのは昨年からでした)、投票者は一人10作品ずつ投票し、順位ごとに点数を付けて(1位が20点、2位が19点.....)、その合計点数により総合ランキングを決定、という方式に。
なので「このミス」を始めとした他誌の集計方法に近くなっているものの、「このミス」では一人6作品に投票するため、4作品多く投票出来ることでランキングにも変化が現れるだろうし、「このミス」の投票者は70人以上なのに対し「早ミス」では33人と半分以下なので、人数が少ない分、投票者の好みの傾向がダイレクトに出やすい(少数の人が高く評価している作品がランクインしやすい)のではないでしょうか。
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というわけで、今年の「早ミス」のランキングを見ていきたいのですが、ランクインしたうちのどのくらいの作品を事前に読んでいたのか、といったところもチェックしてみたいと思います。
そして、ランクインした作品以上に売れてしまうという超ベストセラーな「このミス」と比べると、「早ミス(ミステリマガジン)」の方は知名度も売れ行きもかなりの差があるだろうことから、発売直後にランキングを丸ごと書いてしまうのはやはり躊躇してしまうので、とりあえずは事前に読んでいた作品のみ当ブログ記事へのリンクを付けるだけにして、「ミステリマガジン」の次号が出た頃に作品名等記入したランキングに書き替える予定です。
○:事前に読んでいた作品
●:読みたかったけど読めなかった作品
×:特に読むつもりはなかった作品
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18位 : ●
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昨年10月発売作品も対象ということで、昨年の「このミス」「文春」で1・2位となった横山秀夫「64(ロクヨン)」と宮部みゆき「ソロモンの偽証」、そして「本ミス」2位の大山誠一郎「密室蒐集家」も対象に入っていまして、いずれも20位以内に入ったものの、上位入りは「64(ロクヨン)」のみという結果に。
これにより昨年の他誌ランキング発表前までには多くの人が大本命と見ていた(であろう)「ソロモンの偽証」が無冠に終わるという事態になったのですが、「64(ロクヨン)」がなければ少なくとも「このミス」「文春」では1位になっていただろうし、本命不在だった今年の対象期間に出ていれば1位だったのではないかな~とも思うので、発売のタイミングによる巡り合わせの妙を感じてしまいます.....。
そして昨年の他誌ランキングの主役であった「64(ロクヨン)」を破り1位となったのが法月綸太郎の「ノックス・マシン」なのですが、自分の今年の「このミス」予想(「このミステリーがすごい!2014年版」ランキング(順位)予想)ではこの作品を1位にしているので、前哨戦としては幸先の良い結果でした(この記事は「このミス」発売前に書いています)。
同じように「このミス」の前哨戦として自分の予想と比較してみると、1位に他には「リバーサイド・チルドレン」と「死神の浮力」の順位がピッタリ的中で、これが「このミス」だったら.....と思ったのと、「ヨハネスブルグの天使たち」「ブラックライダー」「落日のコンドル」「奇譚を売る店」といった穴馬的に思い切って入れた作品が20位以内に入っていたので、「このミス」でもこのような結果であれば.....、って感じですね。
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