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「このミステリーがすごい!」完全読破 No.681
『暗黒女子』 秋吉理香子
「このミス」2014年版 : 43位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2013.9.2~ 読終:2013.9.2
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2013年6月>
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聖母女子高等学院の文学サークルは、豪華な特別サロンで活動していて、学院経営者の娘である会長・白石いつみに誘われないと入会できないという、全校生徒憧れの的となっている集まり。
そしてこの文学サークルでは、毎学期に一度、一風変わった定例会が開催されていて、それは各自持ち寄った具材を暗闇の中で鍋に放り込んで食べるという“闇鍋”をしながらの朗読会。
今回の闇鍋会では、(一週間前に謎の死を遂げた)白石いつみの死をテーマに、それぞれ会員が書いて来た小説を朗読し合いながら、闇鍋を行うことになって.....。
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というわけで本作は、女子高の文学サークルの会員たちによる朗読小説が並べられているので、連作集のような形となっています。
その朗読小説の内容というのが、家庭の事情、いつみと出逢いサークルへ入ることになったきっかけ、サークル内での活動や会員たちとのやり取りなど、各会員の(サークル活動&いつみとの関わりを中心とした)高校生活を振り返るものなのですが、その中でいつみの死の真相についての推理も行われていきます。
ただ、各朗読小説(各会員)によって内容に矛盾やズレが生じていて、指摘する犯人もそれぞれ異なるので、朗読小説を読んでいくごとに真相はますます謎めいていき混乱してしまうのですね。
そして、終盤では驚くべき展開へとなだれ込んでいくわけですが、ミステリ小説を読み慣れている人であれば、そこまで驚愕したり唖然とさせられたりするほどではないかもしれません(人によると思いますが)。
それでも、各朗読小説は内容がバラエティーに富んでいながらも向かう先(いつみの死)が共通しているので求心力があり、ついつい惹き込まれてしまいますし、真相が明かされていくにしたって背筋にゾワッと来る刺激が心地良くもあるので、女子高ものではあるけれど多くの人が楽しめるイヤミス系ホラー作品なのではないでしょうか(それほどイヤミス的でもホラー的でもないですが)。
> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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