『アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子III』 深町秋生 > 「このミス」完全読破 No.675
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.675
『アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子Ⅲ(3)』 深町秋生
「このミス」2014年版 : 57位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2013.8.5~ 読終:2013.8.9
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 文庫本 <2013年6月>
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No.483「アウトバーン」、No.541「アウトクラッシュ」に続く、“組織犯罪対策課八神瑛子シリーズ”の3作目です。
このシリーズは巻ごとに中心となる事件が異なるのですが、シリーズを通して展開される事件もありますし、I巻の末尾に「第一話 了」、II巻の末尾に「第二話 了」と書かれているように、巻ごとに単体で楽しむというよりは、シリーズ全体で一つの作品といった作りになっています。
なのでこのシリーズは、1作目から順番に読むことをお薦めします。
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というわけで本作ですが、警視庁の組織犯罪対策課に所属する女刑事・八神瑛子の活躍が前2作に引き続いて描かれていきます。
一応主人公のキャラクターを説明しますと、裏社会の人間たちとの癒着を始めとして、違法捜査は当たり前だったり、同僚たちの弱みを握り悪用するなど、かなりの悪徳(美人)刑事なのです。
そして、そんなキャラクターに変貌するきっかけとなった事件の謎というのが、シリーズを通して展開していく謎なのですが、前2作では(それぞれ別の)大きな事件を捜査するのと並行してこの謎の真相を探っていたのに対し、本作ではとうとう主人公がシリーズを通しての謎(事件)にのみ迫っていくことになります。
そのため、真相に向かって突き進む主人公の姿は、前2作以上に危機迫るものがあり、自分が大怪我するのもお構いなしで危険な状況に突っ込んでいく無謀で破滅的な行動も前2作以上のド迫力となっているのですね。
ただ、シリーズを通してのクライマックスとして考えてしまうと、(ページ数が3作中一番少ないこともあり)真相にしても黒幕にしてもあっけない感じがしてしまうかもしれませんが、それでもこの真相&黒幕に至るまでに前2作の激闘があったことを思えば、やはり3作を通して語られてきた物語を締めくくるのに相応しい圧巻のクライマックスだったと言えるのではないでしょうか。
ちなみに、本作の末尾には「完」ではなく「第三話 了」と書かれていたので、まだシリーズは完結していないんだと喜んでいたのですが、書店に置いてあるシリーズ3作を並べて平積みする用のボックスには「完結」と書いてあったので、果たしてこのシリーズは本当に完結してしまったのかどうなのか.....。
> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★★★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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