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2013年7月28日 (日)

『復活するはわれにあり』 山田正紀 > 「このミス」完全読破 No.669

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.669

 『復活するはわれにあり』 山田正紀

   「このミス」2014年版 : 62位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2013.7.22~ 読終:2013.7.23

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2013年4月>

復活するはわれにあり復活するはわれにあり
山田 正紀

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 山田正紀は、ここ最近はSF・ミステリ・時代小説などを中心に発表しているため、本格的な冒険小説は数十年ぶりになるそうです。

 それもあって、これは本作のあとがきにも書いてありますが、タイトルの“復活”には“主人公の復活”という意味の他に、“(作者的な)冒険小説の復活”という意味もあるのだそうです。

 さらには、本作連載中に長期入院が必要な状態となり、主人公と同様に車椅子での生活を余儀なくされたものの、現在はすっかり完治して、本作も無事に完成したということで、作者自身と作品自体の“復活”という意味合いも含まれるのかもしれませんね。

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 本作の主人公は、“権藤グループ”の中枢をなす会社の社長でグループ全体のオーナーでもある権藤で、脊髄から腫瘍が見つかり余命二年と宣告され、現在は身体の至る所が麻痺しているため、車椅子での生活を送っている状態。

 会社を裏切り大金を持ち逃げした男を追ってベトナムにやって来て、その男の居場所を突き止めたものの、そこに向かう途中で権田が何者かに襲われ拉致されたことから、物語は大きく動き出していきます。

 冒険小説といっても、世界の各地を飛び回ったり秘境を駆け巡るようなスケール感のあるタイプではなくて、多くの場面が船上を舞台としているのですが、そこで血なまぐさくて激しすぎるバトルアクションが繰り広げられるのです。

 しかも、主人公が操るのが超ハイテク車椅子で、その高性能すぎる機能により絶体絶命のピンチを切り抜けていったりもするので、想像を絶するようなぶっ飛びまくりのド迫力シーンがてんこ盛り状態となっているのですね。

 そんなトンデモ活劇的な作品でもあるため、細かい部分まで気にしてしまうとツッコミ所が多いので話に乗り切れないかもしれません。

 ただ、古き良き冒険ハードボイルドでありながら現代的なツールも組み入れられている世界観が渋カッコいいですし、とにかく圧倒されるほどの凄まじい熱量が作中から放たれているので、人を選ぶ作風ではあると思いますが、古くて新しい冒険小説の魅力を充分に堪能できる作品なのではないでしょうか。


> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


 本格ミステリ度  : ★★       鬼畜グログロ度 : ★★★
 ビックリ驚愕度  : ★★       おどろおどろ度 : ★★
 熱アクション度  : ★★★★★  主キャラ魅力度 : ★★★★
 恋愛ラブラブ度 : ★★       人間味ドラマ度 : ★★★
 下ネタエッチ度 : ★★       感涙ウルウル度 : ★★
 衝撃バカミス度 : ★★★     気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “山田正紀”関連記事 】

  > No.669 「復活するはわれにあり」

  > No.575 「ファイナル・オペラ」
  > No.570 「マヂック・オペラ 二・二六殺人事件」
  > No.561 「ミステリ・オペラ 宿命城殺人事件」
  > No.549 「ふたり、幸村」
  > No.166 「神君幻法帖」


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