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2013年7月21日 (日)

『ドミノ倒し』 貫井徳郎 > 「このミス」完全読破 No.666

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.666

 『ドミノ倒し』 貫井徳郎

   「このミス」2014年版 : 投票数0

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2013.7.11~ 読終:2013.7.16

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2013年6月>

ドミノ倒し (創元推理文庫)ドミノ倒し (創元推理文庫)
貫井 徳郎

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 十村は、のどかな田舎町・月影市で探偵事務所を開いている私立探偵。

 ある日、元恋人の妹である江上友梨がやって来て、殺人事件の容疑者にされている元カレの無実を証明してほしいと依頼される。

 普段は何でも屋のような仕事しかしていなかったこともあり、このいかにも探偵らしい依頼を内心浮かれながら引き受けたものの、親友でもあるエリート署長の協力も得ながら事件の捜査を開始すると、過去に起きた新たな未解決殺人事件が浮かび上がって来て.....。

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 貫井徳郎といえば、社会派な重いテーマとミステリ的トリックとを融合させた作品を中心に発表して人気を博しています。

 ただ本作は、のどかな田舎町で少し抜けたところのある私立探偵が活躍したりしなかったりという、軽快な雰囲気のハードボイルド・ユーモアミステリに仕上がっているのです。

 そして、“ドミノ倒し”というタイトルが示すように、事件や騒動がテンポ良くバトンタッチしていくように連鎖していきまして、クライマックスで明かされる真相もまさにドミノ倒しのよう。

 とはいえ、連鎖や伏線の絡みにより職人技のような本格ミステリ的構造が創り出されているというよりは、ドミノ牌をドタバタとあわただしく倒していく感じだし、真相も脱力系バカミス的と言えてしまうようなものなのですね。

 なので、重厚な社会派サスペンス作品を期待している人には受け入れがたい内容かもしれないし、そうでなくてもこの展開や真相に拍子抜けしてしまう人も多くいるかもしれません(そういった意味では内容は全く違うものの“賛否両論の実験作”という位置付けからNo.569「微笑む人」に近いタイプかも?)。

 しかし、私立探偵パロディ的な主人公や呑気なところのある町の人々などのキャラが立っていて、そのやり取りもバカバカしくて面白いですし、単なるユーモアミステリに終わらずに読ませるところはしっかりと読ませてくれるので、正統派貫井作品としてではなく、作者の遊び心や企みを楽しむつもりで読んでみれば、本作の魅力を充分に味わうことができるのではないでしょうか。


> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆


 本格ミステリ度  : ★★★     鬼畜グログロ度 : ★★
 ビックリ驚愕度  : ★★★      おどろおどろ度 : ★★
 熱アクション度  : ★★★     主キャラ魅力度 : ★★★★
 恋愛ラブラブ度 : ★★       人間味ドラマ度 : ★★
 下ネタエッチ度 : ★★       感涙ウルウル度 : ★★
 衝撃バカミス度 : ★★★★    気軽に読める度 : ★★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “貫井徳郎” 関連記事 】

  > No.767 「私に似た人」
  > No.666 「ドミノ倒し」
  > No.605 「灰色の虹」

  > No.569 「微笑む人」
  > No.556 「新月譚」
  > No.337 「明日の空」
  > No.237 「乱反射」
  > No.099 「慟哭」


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