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2013年7月25日 (木)

『まもなく電車が出現します』 似鳥鶏 > 「このミス」完全読破 No.660

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.660

 『まもなく電車が出現します』 似鳥鶏

   「このミス」2012年版 : 0票

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2013.6.21~ 読終:2013.6.24

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 文庫本 <2011年5月>

まもなく電車が出現します (創元推理文庫)まもなく電車が出現します (創元推理文庫)
似鳥 鶏

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 No.646「理由あって冬に出る」No.647「さよならの次にくる〈卒業式編〉〈新学期編〉」に続き、No.662「いわゆる天使の文化祭」No.668「昨日まで不思議の校舎」へと続く(2013年7月現在)、“にわか高校生探偵団の事件簿シリーズ”の3作目です。

 そして本作は、シリーズ初の短編集となっています。

 なお、本作より前に発売された“書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー作品”『放課後探偵団』にて、このシリーズの短編「お届け先には不思議を添えて」を発表しているのですが、その「お届け先~」は本作には収録されていません。

 それに、「お届け先~」における騒動について後の作品で触れられたりもするので、本作と共にこのアンソロジー収録短編も読んでおくことをお薦めします(もちろん読んでいなくとも問題ありませんが)。

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 というわけで本作は、「まもなく電車が出現します」「シチュー皿の底は並行宇宙に繋がるか?」「頭上の惨劇にご注意ください」「嫁と竜のどちらをとるか?」「今日から彼氏」の5編を収録。

 今回は、短編集かと思ったら実は.....、といった大掛かりな仕掛けはなく、普通のシリーズ短編集です。

 前2作と比べると、やはり短編ということもあってか、“事件”というよりも“(日常の謎的)騒動”といった感じの出来事&謎が多くなっています。

 ただ、トリックのレベルがどうなのかは自分にはわからないものの、例えば表題作では開かずの部屋に突如鉄道模型のジオラマが出現するなど、提示される謎がいずれもインパクトあるので、それによってミステリ的手法で物語に(読者を)惹き込む力を生み出していたように思います。

 そしてメインの登場人物たちも、これでシリーズ3作目ということもあり、コミカルなやり取りや探偵団的な活躍の息の合い具合がますます熟成されてきていますし、一方で主人公の葉山君を始めとしたメインキャラたちの新たな(魅力的な)一面が感じられたりもしました。

 そのため、登場人物たちの成長物語という面でも重要な話揃いなので、シリーズの流れとして考えれば、短編集だからといって読み飛ばしてはもったいない作品と言えるのではないでしょうか。


> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆


 本格ミステリ度  : ★★★★    鬼畜グログロ度 : ★
 ビックリ驚愕度  : ★★       おどろおどろ度 : ★
 熱アクション度  : ★★       主キャラ魅力度 : ★★★★★
 恋愛ラブラブ度 : ★★★★    人間味ドラマ度 : ★★
 下ネタエッチ度 : ★         感涙ウルウル度 : ★★
 衝撃バカミス度 : ★★★     気軽に読める度 : ★★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “似鳥鶏” 関連記事 】

  > No.1030 「名探偵誕生」
  > No.1007 「彼女の色に届くまで」

  > No.0668 「昨日まで不思議の校舎」
  > No.0662 「いわゆる天使の文化祭」
  > No.0660 「まもなく電車が出現します」
  > No.0647 「さよならの次にくる〈卒業式編〉〈新学期編〉」
  > No.0646 「理由あって冬に出る」


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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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