「このミス2014年版」上半期のランクイン候補作品
2012年11月~2013年4月に発売された作品を対象とした、「このミステリーがすごい!2014年版」上半期のランクイン候補作品を予想をしてみたいと思います。
ただ、まだ対象作品が下半期も含めて全て出揃う前の時点で順位まで予想してしまうのはさすがに無茶なので、今回は、自分がこれまで読み終えることが出来た作品から、「ベスト10入りが確実と予想される作品」「ベスト20入りする可能性が高いのではと予想される作品」などの項目ごとに該当する作品を入れてみたいと思います。
そして、11月の半ば頃に、「上半期~」「下半期~」を元に、最終的な“ランキング(順位)予想”の記事を書く予定です(後日追記:予想記事を更新しました→「このミステリーがすごい!2014年版」ランキング(順位)予想)。
なお、対象となる上半期(2012年11月~2013年4月)に発売された中ですでに読み終えた作品は、以下の通り(この対象作品は、読み終えるごとに追加していく予定です)。
* このリストのみ、タイトル部分のリンク先は当ブログの感想記事となっています。
【 これまでに読み終えた対象作品一覧(2014年版・上半期) 】
> 「笑うハーレキン」 道尾秀介 > 「虫樹音楽集」 奥泉光
> 「残り全部バケーション」 伊坂幸太郎 > 「冷 血」 髙村薫
> 「ルック・バック・イン・アンガー」 樋口毅宏 > 「人 質」 佐々木譲
> 「今出川ルヴォワール」 円居挽 > 「繚 乱」 黒川博行
> 「リカーシブル」 米澤穂信 > 「七つの会議」 池井戸潤
> 「ビブリア古書堂の事件手帖4」 三上延 > 「欠 落」 今野敏
> 「冬芽の人」 大沢在昌 > 「強欲な羊」 美輪和音
> 「フライ・バイ・ワイヤ」 石持浅海 > 「墓 頭」 真藤順丈
> 「夜の底は柔らかな幻」 恩田陸 > 「望 郷」 湊かなえ
> 「コモリと子守り」 歌野晶午 > 「桜ほうさら」 宮部みゆき
> 「爛漫たる爛漫」 津原泰水 > 「幸 SACHI」 香納諒一
> 「廻旋する青空」 津原泰水 > 「残り火」 小杉健治
> 「犯罪ホロスコープII」 法月綸太郎 > 「ロスト・ケア」 葉真中顕
> 「定吉七番の復活」 東郷隆 > 「落 英」 黒川博行
> 「暗くて静かでロックな娘」 平山夢明 > 「ツリー」 高橋克彦
> 「Gene Mapper -full build-」 藤井太洋 > 「眼球堂の殺人」周木律
> 「ノックス・マシン」 法月綸太郎 > 「ポケットに地球儀」 安萬純一
> 「名も無き世界のエンドロール」 行成薫 > 「大空のドロテ」 瀬名秀明
> 「切り裂きジャックの告白」 中山七里 > 「螺旋の底」 深木章子
> 「昨日まで不思議の校舎」 似鳥鶏 > 「マドモアゼル」 島村匠
> 「復活するはわれにあり」 山田正紀 > 「落日のコンドル」 霞流一
> 「月光蝶 NCIS特別捜査官」 月原渉 > 「美人薄命」 深水黎一郎
> 「福家警部補の報告」 大倉崇裕 > 「論理爆弾」 有栖川有栖
> 「猫柳十一弦の失敗」 北山猛邦 > 「潜伏者」 折原一
> 「ブラックボックス」 篠田節子 > 「ガソリン生活」 伊坂幸太郎
なお、これはあくまで素人である当ブログ管理人が個人的に予想しているものです。
なので、「ベスト10入り確実」と言った作品が実際には1票も入らなかったりとか、名前を挙げなかった作品が10位以内に入るなどの可能性は大いに有り得ますので、その点をご了承の上で参考にしていただければと思います。
ちなみに、過去の最終的な予想実績に関しては、以下の記事にて確認ください。
・ 「このミス2013年版」ランキング(順位)予想 <反省会・総論編>
・ 「このミス2012年版」ランキング(順位)予想 <反省会・総論編>
・ 「このミス2011年版」ランキング(順位)予想 <反省会・総論編>
・ 「このミス2010年版」ランキング(順位)予想 <反省会・総論編>
・ 「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 <反省会>
* 「ランク入り確率」は、(自分が予想する)ベスト20にランクインする可能性をパーセンテージで表したものです。つまり、100%に近いほど、ベスト20にランクインする可能性が高いと自分が予想している、ということです。なお、数字は適当なので、大体の目安程度に思ってください。
* 作品名部分のリンク先は、「Amazon」の詳細ページです。
* 下半期(13年5月~10月)に発売された作品に関しては、「このミス2014年版」下半期のランクイン候補作品をご覧ください。
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【 ベスト10入りが確実と予想される作品 】
ここでは、ベスト10入りが確実で、下半期のラインナップ次第では1位も狙えるのでは?と自分が予想した作品を挙げてみました。
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ノックス・マシン
/ 法月綸太郎 ・・・ランク入り確率 : 75%
法月綸太郎は、昨年にはNo.511「キングを探せ」でベスト10入りし、これで長編作品はこれまで発表した10作中8作ランクイン(7作連続ランクイン中)と、「このミス」との相性がかなり良い作家です。
そして本作は、SFと本格ミステリを融合させた異色作なのですが、本格ミステリマニア心をくすぐるような奇想や遊び心が散りばめられていることもありマニア票を集めそうですし、元々の「このミス」との相性も考慮すると、ベスト10入りは大いにありそうに思います。
なお、対象期間内にはNo.644「犯罪ホロスコープII 三人の女神の問題」も発売されていますが、シリーズ1作目には1票しか入らなかったこともあり、今回も票割れの心配はないのでは。
[ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
>> No.659 『ノックス・マシン』 法月綸太郎
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【 ベスト20入りするのではないかと予想される作品 】
ここでは、ベスト20にランクインする可能性が高そうな作品を挙げてみました。
ただ、例年11~20位と21~40位辺りの作品の得票数というのはそれほど変わりはなくて、たった1人の投票者のさじ加減一つで大きく順位が変動してしまうほどの差しかないので、ここら辺になってくるとランクインするかどうかは運の要素も大きく関わってくるといってもよいでしょう。
なので、この項目に挙げたのは、「40位以内には確実に入ってくると予想される作品」といった認識で参考にしてもらう感じでちょうど良いのではないでしょうかね。
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冷血(上・下)
/ 髙村薫 ・・・ランク入り確率 : 60%
髙村薫は、かつては「このミス」上位の常連で2度も1位に輝きましたが、2002年の「晴子情歌」以降はエンタメ要素の限りなく薄い作風に変わり、「このミス」ランキングからも姿を消しています。
そして本作も、殺人事件を描いているとはいえエンタメ的な盛り上がりを極力排しているので、それでも上位に入ってくる可能性もあれば、票がほとんど入らない可能性もありそうで、予想は難しい作品ですね。
とはいえ、1~3作目が1位・3位・1位と「このミス」での評価がかなり高い“合田雄一郎シリーズ”ですし、シリーズ前作No.238「太陽を曳く馬」は本作以上にエンタメ要素がなかったのに51位となるほどの票を得ていたことを考えれば、少なくとも本作は30位以内には入ってくるのでは。
[ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
>> No.613 『冷 血』 髙村薫
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リカーシブル
/ 米澤穂信 ・・・ランク入り確率 : 50%
米澤作品は、1作もランクインしていない“古典部シリーズ”を除けば、発表した10作中9作が20位以内に入り、(古典部シリーズを除けば)8作連続ランクイン中、しかも3作同時ランクインもやってのけるなど、(古典部シリーズ以外は)出せば必ずランクインする状況なのですね。
そして本作も、大作だったり派手な内容ではないので上位には入らないのではないかと思うも、20位以内に入ってくる可能性は実績からして大いにあるのではないでしょうか。
[ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
>> No.622 『リカーシブル』 米澤穂信
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復活するはわれにあり
/ 山田正紀 ・・・ランク入り確率 : 45%
山田正紀が約25年ぶりに手掛けた冒険小説です。
「このミス」実績のある作家で、しかも“25年ぶり”というプレミア感が付いていますし、こういった自分を窮地に追い込む系の渋カッコいいハードボイルド的ジャンルは「このミス」で強いですし、“冒険小説の復活”という古参投票者が惹かれそうなテーマ性もあるので、少なくとも30位以内には入ってくるのでは。
[ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
>> No.651 『復活するはわれにあり』 山田正紀
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暗くて静かでロックな娘
/ 平山夢明 ・・・ランク入り確率 : 45%
平山夢明の短編集ですが、前年度(2013年版)対象だった短編集No.513「或るろくでなしの死」以上とも言うべき衝撃的な問題作揃いだったように思います。
その「或るろくでなしの死」が18位にランクインしていたことを考えれば、本作もそれくらいかそれ以上にランクインしてくる可能性はありそうです。
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>> No.651 『暗くて静かでロックな娘』 平山夢明
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美人薄命
/ 深水黎一郎 ・・・ランク入り確率 : 40%
深水黎一郎は、ほとんどの作品である程度の票を得ていながら、いつもあと少しの差でランクインを逃しているという、「このミス」との相性が良いんだか悪いんだかよくわからない作家です。
ただ本作は、ミステリとは関係ないような物語の中に凝りに凝った本格ミステリ的トリックを紛れ込ますという特技を活かしながら、これまでの作品よりも物語の難解度が大きく下がり、多くの人が楽しめる内容となっているので、本作でついに初ランクインを果たす可能性はありそうです。
とはいえ、過去の作品にも前評判の高い作品はあったので、今回もまたランクインまであと一歩.....、となってしまう可能性も同じくらいにあるように思ってしまいますねェ。
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>> No.673 『美人薄命』 深水黎一郎
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【 ベスト20入りする可能性もあるかもと予想される作品 】
ここでは、ベスト20入り確実!とは言えなさそうだけど、入らないとは強く言えないような、穴馬的な作品を挙げてみました。
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月光蝶 NCIS特別捜査官
/ 月原渉 ・・・ランク入り確率 : 30%
本作は、読書メーターでも酷評が多く見られることからもわかるように、欠点を挙げられやすい作品です。
ただ、横須賀米海軍基地全体を一つの密室に仕立てあげてしまう奇抜な着想はインパクトありますし、そういった部分を高く評価するミステリ評論家も多くいるようなので、「このミス」では(マイナス票などなく)プラス票のみということを考えれば、ランクインするくらいに票を伸ばしてくる可能性はあるかもしれません。
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>> No.670 『月光蝶 NCIS特別捜査官』 月原渉
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ロスト・ケア
/ 葉真中顕 ・・・ランク入り確率 : 30%
日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作です。
選考委員の評価にしても発売後の評判にしてもかなりの高さでしたが、実際に読んでみれば、社会性とエンタメ性が絶妙に組み合わされ、ミステリ的な面白さもあるなど、評判通りの新人離れした読み応えがありました。
ド派手な要素や驚愕の展開などはないので、高順位に入るようなタイプではないとは思うも、その社会派ミステリとしての完成度からデビュー作ながらいきなりランクインする可能性はあるのではないでしょうか。
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>> No.643 『ロスト・ケア』 葉真中顕
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墓 頭
/ 真藤順丈 ・・・ランク入り確率 : 25%
数奇な人生を歩んだ男の一代記物語ですが、バイオレンスやグロテスクやノワールやミステリやファンタジーなど「このミス」で好まれそうな要素が過剰に装飾されつつ込められているので、「このミス」実績のない作家なので票の集まり具合は予測できませんが、ジャンル的にはランクインしてもおかしくない作品だったように思います。
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>> No.632 『墓頭』 真藤順丈
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落日のコンドル
/ 霞流一 ・・・ランク入り確率 : 25%
2008年版9位にランクインしたNo.60「夕陽はかえる」に続くシリーズ2作目です。
前作に負けず劣らずの超絶バトルと超絶謎解きと超絶バカミスを楽しむことができるため、2作連続でのランクインの可能性も大いにあり得そうですが、前作ほどのインパクトはさすがになかったので、入ったとしても前作越えはなさそうですかね。
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>> No.671 『落日のコンドル』 霞流一
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残り全部バケーション
/ 伊坂幸太郎 ・・・ランク入り確率 : 20%
ガソリン生活
/ 伊坂幸太郎 ・・・ランク入り確率 : 20%
今年の伊坂作品としては下半期に発売されたNo.672「死神の浮力」が一番のランクイン候補になると思いますが、他の2作も「このミス」的全盛期の頃の作風に戻った軽快で楽しい伏線ミステリだったので、3作品で票割れしつつも票を稼ぐ可能性はあるかもしれません。
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>> No.633 『残り全部バケーション』 伊坂幸太郎
>> No.695 『ガソリン生活』 伊坂幸太郎
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ブラックボックス
/ 篠田節子 ・・・ランク入り確率 : 20%
“食の安全”をテーマにした問題提起サスペンスなので、「このミス」の王道的なジャンルではないのですが、重厚で真に迫った内容でありながらエンタメサスペンス的な読み味もあったように思うので、意外なほどの票が入るかもしれませんね。
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>> No.693 『ブラックボックス』 篠田節子
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大空のドロテ(I・II・III)
/ 瀬名秀明 ・・・ランク入り確率 : 20%
少年少女がアルセーヌ・ルパンと共に大空を飛び大地を駆け巡る冒険物語であるにも関わらず、硬派な文章や細かな描写から読む人をかなり選ぶ大人(マニア)向けの作品となっています。
それ故に、かつての冒険小説を評価する投票者からのマニア票を集めそうでもありますし、現に唯一前年版(2013年版)対象期間内に発売されていた「I (1)巻」に1票入っていたので、意外に票が入る可能性はあるかもしれません。
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>> No.654 『大空のドロテ』 瀬名秀明
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定吉七番の復活
/ 東郷隆 ・・・ランク入り確率 : 20%
25年ぶりとなる“定吉七番シリーズ”の新作です。
自分には当時のこのシリーズの評価がわからないので予想は難しいのですが、パロディ&コメディ的なバカバカしい内容とはいえ一応ジャンル的にはスパイアクションなので「このミス」の範囲内ですし、当時はかなりマニアックな人気を得ていたらしいこと、そしてかなり久々のシリーズ復活作なので、もしかしたらマニア向け枠としてランクインするかも?
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>> No.649 『定吉七番の復活』 東郷隆
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笑うハーレキン
/ 道尾秀介 ・・・ランク入り確率 : 20%
かつての道尾作品は、4年間で7作品ランクインさせるなど「このミス」常連作家でしたが、持ち味であったどんでん返しを封印して以降はランキングに名前が載らなくなってしまいました。
とはいえ、ミステリ要素が減っても22位・27位・23位とランクインギリギリのところまで票を集めていることからも、「このミス」との相性が良いことが窺えるのですが、昨年発売の2作品はどちらもほとんど票が入りませんでしたし、本作もそこまで票を集めるようなタイプではなかったように思うので、良くても20位台なのではないかな~と考えているのですが、どうなるでしょうね。
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>> No.617 『笑うハーレキン』 道尾秀介
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切り裂きジャックの告白
/ 中山七里 ・・・ランク入り確率 : 15%
いまだ「このミス」ランクイン経験のない作家ではありますが、昨年版のNo.516「贖罪の奏鳴曲」は37位となるほどの票を集めましたし、本作も現代的な切り裂きジャック像を生み出した社会派サスペンスとしての読み応えがあったので、昨年と同じくらいの票を稼いでくるかもしれません。
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>> No.665 『切り裂きジャックの告白』 中山七里
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望 郷
/ 湊かなえ ・・・ランク入り確率 : 15%
湊かなえは、出す作品全てがヒットする人気作家であるものの、デビュー作No.127「告白」以後は文学賞を受賞したりミステリランキングに入ったりすることはない状況でした。
しかし短編「望郷、海の星」で日本推理作家協会賞・短編部門を受賞と、久々に具体的な形で高い評価を受け、その受賞作を含む連作集として完成したのが本作も評判が良いです(さらには直木賞にも初ノミネートされました)。
まあ、日本推理作家協会賞を受賞したとはいえミステリ度が高いわけではないですし、票が集まりにくい短編集(連作集)なので、ランクイン確実とはいえませんが、ある程度の票は入るのではないかと思います。
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>> No.637 『望郷』 湊かなえ
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ビブリア古書堂の事件手帖4
/ 三上延 ・・・ランク入り確率 : 15%
“ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ”の4作目ですが、2・3作目にはそれぞれ1票しか入りませんでしたし、月9枠でテレビドラマ化されるなど一般的なブームが起こった後なので、今さらのランクインはなさそうに思えます。
ただ、今回はシリーズ初の長編で、それによりこのシリーズの新たな魅力が生み出されていましたし、それに1作目は24位とランクインまで本当にあと一歩というとことまで票を集めたという実績もあるので、1作目並みの票が入る可能性はないとは言い切れないかもしれません。
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>> No.631 『ビブリア古書堂の事件手帖4』 三上延
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繚 乱
/ 黒川博行 ・・・ランク入り確率 : 10%
シリーズ前作のNo.133「悪果」は、「このミス」にランクインしただけでなく、昨年発売された「この警察小説がすごい! ALL THE BEST」(「このミス」と同じ宝島社のムック本)でも11位に入るなど、現在でも評価のかなり高い作品です。
ただ続編である本作は、主人公二人組のキャラクターや掛け合いには前作と変わらぬ面白さがあったものの、捜査(調査)シーンは地道な行動を積み上げていくタイプのもので、アクションシーンなどド派手な場面も少なめだったので、評価の高い前作でも14位止まりだったことを考えれば、20位以内にランクインするは厳しいかも。
それに、“関西弁コンビの活躍する警察小説”という似たタイプの作品No.645「落英」との票割れもありそうですしね。
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>> No.620 『繚乱』 黒川博行
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Gene Mapper -full build-
/ 藤井太洋 ・・・ランク入り確率 : 10%
ランクインするまでには物語の厚みや勢いがもう一段階足りないかな~と思うも、電子書籍で自費出版して大ヒットした作品の(紙での)書籍化、という話題性により票を集める可能性はあるかも。
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>> No.653 『Gene Mapper -full build-』 藤井太洋
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今出川ルヴォワール
/ 円居挽 ・・・ランク入り確率 : 10%
1作目が11位にランクイン、2作目はランクインを逃したとはいえ29位と票を集めた“ルヴォワールシリーズ”の3作目で、今回はお馴染みの双龍会に加えて権々会という新たなイベントが行われるものの、前作(2作目)以上に票を伸ばすほどのインパクトはなかったかな~と感じました。
[ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
>> No.623 『今出川ルヴォワール』 円居挽
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残り火
/ 小杉健治 ・・・ランク入り確率 : 10%
自分的にはランクインはないだろうと思ったのですが、ミステリ系雑誌で評論家が絶賛しているのをいくつか見かけたので(もしかして同じ評論家?)、自分の予想に反して票を集める可能性がもしかしたらあるのかも。
[ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
>> No.641 『残り火』 小杉健治
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【 ランクインの可能性がありそうな未読作品 】
ここでは、まだ読んでいない作品の中で、過去の実績や評判などからランクインする可能性のありそうな作品を挙げてみました。
なお、ここに挙げた作品は、読み終えた後には削除し、ランクインしそうだと思ったら上のいずれかの項目に追加する予定です。
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キアズマ
/ 近藤史恵
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