「このミス」ランクイン作品文庫化リスト(2012年7-9月)
「このミステリーがすごい!」にランクインする作品というのは、ほとんどが単行本やノベルスで刊行された作品なので、“文庫化されてから読んでみよう”と考えている方も多くいるのではないでしょうか。
なので、「このミス」の1~20位にランクインした作品、およびあと一歩でランクインを逃した作品(21~40位)の文庫化リストを、文庫版発売月別(3ヶ月ごと)にまとめてみたいと思います。
* 作品名部分のリンク先は、「Amazon」の詳細ページ
* シリーズ作品紹介文中の作品名部分のリンク先は、当ブログ感想記事
* シリーズ作品のランクイン実績は、2012年版までの記録
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【 2012年 7月 発売 】
悪の教典(上・下)
/ 貴志祐介 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2011年版 1位 >> ・ 山田風太郎賞受賞
・「週刊文春ミステリーベスト10」 1位
・「ミステリが読みたい!」 2位
・「この文庫がすごい!」 3位
★ 晨光学院町田高校の英語教師、蓮実聖司は
ルックスの良さと爽やかな弁舌で、生徒はもちろん、
同僚やPTAをも虜にしていた。
しかし彼は、邪魔者は躊躇いなく排除する
共感性欠如の殺人鬼だった。
学校という性善説に基づくシステムに、
サイコパスが紛れこんだとき―。
ピカレスクロマンの輝きを秘めた
戦慄のサイコホラー傑作。
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空想オルガン
/ 初野晴 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2011年版 33位 >>
★ 「退出ゲーム」「初恋ソムリエ」に続く
“ハルチカシリーズ”の3作目
(1作目が2009年版20位にランクイン)
吹奏楽の“甲子園”普門館を目指すハルタとチカ。
ついに吹奏楽コンクール地区大会が始まった。
だが、二人の前に難題がふりかかる。
会場で出会った稀少犬の持ち主をめぐる暗号、
ハルタの新居候補のアパートにまつわる幽霊の謎、
県大会で遭遇したライバル女子校の秘密、
そして不思議なオルガンリサイタル…。
容姿端麗、頭脳明晰のハルタと、
天然少女チカが織りなす迷推理、
そしてコンクールの行方は?
青春×本格ミステリの決定版。
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密室殺人ゲーム2.0
/ 歌野晶午 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2010年版 18位 >> ・ 本格ミステリ大賞受賞
・「本格ミステリ・ベスト10」 1位
★ 「密室殺人ゲーム王手飛車取り」に続く
“密室殺人ゲームシリーズ”の2作目
(1作目も2008年版12位にランクイン)
「頭狂人」「044APD」「aXe」「ザンギャ君」「伴道全教授」
奇妙すぎるニックネームの5人が、
日夜チャット上で
「とびきりのトリック」を出題しあう推理合戦!
ただし、このゲームが特殊なのは
各々の参加者がトリックを披露するため、
殺人を実行するということ。
究極の推理ゲームが行き着く衝撃の結末とは。
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同 期
/ 今野敏 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2010年版 14位 >> ・「週刊文春ミステリーベスト10」 10位
★ 警視庁捜査一課の宇田川は現場で発砲されるが、
突然現れた公安所属の同期の蘇我に救われる。
数日後、蘇我は懲戒免職となり消息不明に。
宇田川は真相を探るが、調べるにつれ謎は深まる。
“同期”は一体何者なのか?
組織の壁に抗い、
友を救おうとする刑事の闘いの行方は!?
今野敏警察小説の最高峰がここにある。
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蘆屋家の崩壊
/ 津原泰水 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2000年版 14位 >>
★ “幽明志怪シリーズ”の1作目
定職を持たない猿渡と小説家の伯爵は
豆腐好きが縁で結びついたコンビ。
伯爵の取材に運転手として同行する先々でなぜか遭遇する、
身の毛もよだつ怪奇現象。
飄々としたふたり旅は、小浜で蘆屋道満の末裔たちに、
富士市では赤い巨人の噂に、
榛名山では謎めいた狛犬に出迎えられ、
やがて、日常世界が幻想地獄に変貌する―。
鬼才が彩る妖しの幻想怪奇短篇集。
(版元を移しての再文庫化、「奈々村女史の犯罪」を新録)
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兇 弾
/ 逢坂剛 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2011年版 40位 >>
★ 「禿鷹の夜」「無防備都市」「銀弾の森」
「禿鷹狩り」に続く“禿鷹シリーズ”の5作目
(1作目が2001年版3位、2作目が2003年版20位にランクイン)
悪徳刑事、禿鷹が
同僚・御子柴に託した神宮署裏帳簿のコピーは、
警察庁に致命的打撃を与えるものだった。
悪事を表沙汰にする特別監察官・松国らの動きに、
凶悪な女警部・岩動は
街のマフィアも繰りながら、帳簿回収に動く。
暗闘に次ぐ暗闘。
息つく暇もない禿鷹シリーズの最新章。
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【 2012年 8月 発売 】
マルドゥック・ヴェロシティ(1・2・3)
/ 冲方丁 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2008年版 15位 >>
★ 「マルドゥック・スクランブル」に続く
“マルドゥックシリーズ”の2作目
(1作目も2004年版16位にランクイン)
戦地において友軍への誤爆という罪を犯した男
―ディムズデイル=ボイルド。
肉体改造のため軍研究所に収容された彼は、
約束の地への墜落のビジョンに苛まれていた。
そんなボイルドを救済したのは、知能を持つ万能兵器にして、
無垢の良心たるネズミ・ウフコックだった。
だが、やがて戦争は終結、
彼らを“廃棄”するための部隊が研究所に迫っていた…
『マルドゥック・スクランブル』以前を描く、
虚無と良心の訣別の物語。
(新装版として再文庫化)
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機龍警察 自爆条項(上・下)
/ 月村了衛 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2012年版 9位 >> ・日本SF大賞受賞
★ 「機龍警察」に続く“機龍警察シリーズ”の2作目
軍用有人兵器・機甲兵装の
密輸事案を捜査する警視庁特捜部は、
北アイルランドのテロ組織による
イギリス高官暗殺計画を察知した。
だが特捜部には不可解な捜査中止命令が。
国家を超える憎悪の闇は
特捜部の契約する“傭兵”ライザ・ラードナー警部の、
凄絶な過去につながっていた―
組織内でもがく警察官たちの慟哭と死闘。
圧倒的なスケールと迫真のリアリティで重厚に描く、
話題の“至近未来”警察小説。
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透明人間の納屋
/ 島田荘司
<< 2004年版 36位 >>
★ 透明人間はこの世に存在する。
人間を透明にする薬もある。
見えないから誰も気がつかないだけなんだ、
この町にだっているよ。
…学校、友人、母親、
すべてに違和感をもって生きる孤独な少年、ヨウイチが
ただひとり心を開き信じ尊敬する真鍋さんの言葉だ。
でもどうしてそんな秘密を知っているのだろう
という疑問がぬぐいきれないでいるところに、
不可解な誘拐事件が発生した。
密室から女性が蒸発したかのように消失したのだ。
透明人間による犯行だと考えると謎は氷解するのだが。
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【 2012年 9月 発売 】
ダイナー
/ 平山夢明 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2010年版 15位 >> ・ 日本冒険小説協会大賞受賞
・大藪春彦賞受賞
・「この文庫がすごい!」 8位
★ ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーで
ウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。
そこを訪れる客は、みな心に深いトラウマを抱えていた。
一筋縄ではいかない凶悪な客ばかりを相手に、
カナコは生き延びることができるのか?
暗躍する組織の抗争、命がけの恋―。
人の「狂気」「恐怖」描いて当代随一の平山夢明が放つ、
長編ノワール小説。
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北帰行
/ 佐々木譲 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2011年版 15位 >>
★ ロシア圏専門の旅行代理店を営む関口卓也は、
美貌の女性ターニャをアテンドすることになる。
だがターニャが日本に来た目的は、
自分の妹を殺したヤクザへの報復だった。
事件に巻き込まれた卓也はターニャと逃亡をはかるが、
組長を殺された舎弟・藤倉奈津夫の
執拗な追い込みをかけられるはめに。
東京、新潟、そして稚内。
1000km以上に及ぶ極限の逃亡劇の結末は―?
警察小説の名手の新境地!
会心の長編クライム・サスペンス。
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丸太町ルヴォワール
/ 円居挽 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2011年版 11位 >> ・「本格ミステリ・ベスト10」 8位
★ “ルヴォワールシリーズ”の1作目
祖父殺しの嫌疑をかけられた御曹司、城坂論語。
彼は事件当日、
屋敷にルージュと名乗る謎の女がいたと証言するが、
その痕跡はすべて消え失せていた。
そして開かれたのが
古より京都で行われてきた私的裁判、双龍会。
艶やかな衣装と滑らかな答弁が、
論語の真の目的と彼女の正体を
徐々に浮かび上がらせていく。
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教室に雨は降らない
/ 伊岡瞬
<< 2011年版 40位 >>
★ 森島巧は公立小学校で
音楽の臨時講師として働く23歳だ。
音楽家の親の影響で音大を卒業するも、
流されるように教員の道に進んでしまう。
腰掛け気分で働いていた森島だが、
学校で起こる予想外のトラブルに巻き込まれていく。
モンスターペアレント、いじめ、
無気力教師、学級崩壊…
さまざまな問題にぶつかり、
手探りで解決していく中で、
彼が見つけた真実とは?
曇りがちな私たちの心を晴れやかにする
珠玉の青春ミステリー。
(文庫化の際に『明日の雨は。』から改題)
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