「このミス」ランクイン作品文庫化リスト(2012年4-6月)
「このミステリーがすごい!」にランクインする作品というのは、ほとんどが単行本やノベルスで刊行された作品なので、“文庫化されてから読んでみよう”と考えている方も多くいるのではないでしょうか。
なので、「このミス」の1~20位にランクインした作品、およびあと一歩でランクインを逃した作品(21~40位)の文庫化リストを、文庫版発売月別(3ヶ月ごと)にまとめてみたいと思います。
* 作品名部分のリンク先は、「Amazon」の詳細ページ
* シリーズ作品紹介文中の作品名部分のリンク先は、当ブログ感想記事
* シリーズ作品のランクイン実績は、2012年版までの記録
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【 2012年 4月 発売 】
パンドラ・アイランド(上・下)
/ 大沢在昌
<< 2005年版 34位 >> ・ 柴田錬三郎賞受賞
★ 絶海の孤島・青國島。
小笠原諸島のさらにその先、のどかな南の島に、
ひとりの男がやってきた。
元警視庁の刑事・高州康彦、41歳。
司法機関がないこの島での治安維持に当たる「保安官」として。
着任早々、海に転落して死んでいる老人が発見された。
泥酔した上での事故死と考えられたが、
疑念を抱く高州は、
島独特の習わしに翻弄されながら、その真相を追う。
(版元を移しての再文庫化)
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鍵のかかった部屋
/ 貴志祐介 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2012年版 17位 >> ・「本格ミステリ・ベスト10」 5位
・「ミステリが読みたい!」 6位
★ 「硝子のハンマー」「狐火の家」に続く
“防犯探偵・榎本シリーズ”の3作目
(1作目も2005年版6位にランクイン)
元・空き巣狙いの会田は、
甥が練炭自殺をしたらしい瞬間に偶然居合わせる。
ドアにはサムターン錠がかかったうえ目張りまでされ、
完全な密室状態。
だが防犯コンサルタント(本職は泥棒!?)の榎本と
弁護士の純子は、
これは計画的な殺人ではないかと疑う(表題作)。
ほか、欠陥住宅の密室、舞台本番中の密室など、
驚天動地の密室トリック4連発。
あなたはこの密室を解き明かせるか!?
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追想五断章
/ 米澤穂信 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2010年版 4位 >> ・「ミステリが読みたい!」 3位
・「本格ミステリ・ベスト10」 4位
・「週刊文春ミステリーベスト10」 5位
★ 大学を休学し、伯父の古書店に居候する菅生芳光は、
ある女性から、死んだ父親が書いた
五つの「結末のない物語」を探して欲しい、
という依頼を受ける。
調査を進めるうちに、故人が20年以上前の未解決事件
「アントワープの銃声」の容疑者だったことがわかり―。
五つの物語に秘められた真実とは?
青春去りし後の人間の光と陰を描き出す、
米澤穂信の新境地。
精緻きわまる大人の本格ミステリ。
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ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。
/ 辻村深月 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2010年版 33位 >> ・「この文庫がすごい!」 8位
★ 地元を飛び出した娘と、残った娘。
幼馴染みの二人の人生は
もう交わることなどないと思っていた。
あの事件が起こるまでは。
チエミが母親を殺し、失踪してから半年。
みずほの脳裏に浮かんだのはチエミと交わした幼い約束。
彼女が逃げ続ける理由が明らかになるとき、
全ての娘は救われる。
著者の新たな代表作。
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ブラックペアン1988
/ 海堂尊 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2008年版 23位 >>
★ “ブラックペアンシリーズ(バブル三部作)”の1作目
一九八八年、世はバブル景気の頂点。
「神の手」をもつ佐伯教授が君臨する
東城大学総合外科学教室に、
帝華大の「ビッグマウス」高階講師が、
新兵器を手みやげに送り込まれてきた。
「スナイプAZ1988」を使えば、
困難な食道癌の手術が簡単に行えるという。
腕は立つが曲者の外科医・渡海が、この挑戦を受けて立つ。
「チーム・バチスタの栄光」へと続く、原点。
(一巻本として新装刊行)
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妃は船を沈める
/ 有栖川有栖
<< 2009年版 29位 >> ・「本格ミステリ・ベスト10」 7位
★ “作家アリスシリーズ”の17作目
(16作目が2007年版19位にランクイン)
所有者の願い事を3つだけ、かなえてくれる「猿の手」。
“妃”と綽名される女と、彼女のまわりに集う男たち。
危うく震える不穏な揺り篭に抱かれて、
彼らの船はどこへ向かうのだろう。
―何を願って眠るのだろう。
臨床犯罪学者・火村英生が挑む、
倫理と論理が奇妙にねじれた難事件。
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聖女の救済
/ 東野圭吾 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2009年版 18位 >> ・「本格ミステリ・ベスト10」 4位
・「週刊文春ミステリーベスト10」 5位
★ 「探偵ガリレオ」「予知夢」「容疑者Xの献身」
「ガリレオの苦悩」に続く“探偵ガレリオシリーズ”の5作目
(3作目も2006年版1位にランクイン)
資産家の男が自宅で毒殺された。
毒物混入方法は不明、
男から一方的に離婚を切り出されていた妻には
鉄壁のアリバイがあった。
難航する捜査のさなか、
草薙刑事が美貌の妻に
魅かれていることを察した内海刑事は、
独断でガリレオこと湯川学に協力を依頼するが…。
驚愕のトリックで世界を揺るがせた、
東野ミステリー屈指の傑作。
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薔薇密室
/ 皆川博子
<< 2005年版 20位 >>
★ ドイツ・ポーランド国境に、人知れず建つ古びた僧院。
そこは、咲き乱れる薔薇に閉ざされた狂気の世界だった。
やがて外界は第二次大戦の波に呑まれ、
僧院は接収されるが―。
現と夢幻のあわいを貫く物語が、歴史をも従えて迸る。
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【 2012年 5月 発売 】
密室の如き籠るもの
/ 三津田信三 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2010年版 36位 >>
★ 「厭魅の如き憑くもの」「凶鳥の如き忌むもの」
「首無の如き祟るもの」「山魔の如き嗤うもの」に続く
“刀城言耶シリーズ”の5作目
(3作目が2008年版5位、4作目が2009年版8位、
6作目が2011年版7位にランクイン)
猪丸家に突然、謎の女が現れる。その名は、葦子。
狐狗狸さんのお告げを伝える彼女が後妻に来てから、
何かがおかしい…。
そんなある日、屋敷の二階で密室殺人が起きた。
惨事の元凶は狐狗狸さんなのか、はたまた…。
旧家をおそった凄惨な事件を、刀城言耶が解明する。
表題作ほか、全4編収録。
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【 2012年 6月 発売 】
ダブル・ジョーカー
/ 柳広司 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2010年版 2位 >> ・「ミステリが読みたい!」 2位
・「週刊文春ミステリーベスト10」 2位
・「本格ミステリ・ベスト10」 7位
★ 「ジョーカー・ゲーム」に続く
“D機関シリーズ”の2作目
(1作目も2009年版2位にランクイン)
結城中佐率いる“D機関”の暗躍の陰で、
もう一つの秘密諜報組織“風機関”が設立された。
だが、同じカードは二枚も要らない。どちらかがスペアだ。
D機関の追い落としを謀る風機関に対して、
結城中佐が放った驚愕の一手とは―。
表題作「ダブル・ジョーカー」ほか、「柩」など5編を収録。
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ふたりの距離の概算
/ 米澤穂信 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2011年版 33位 >>
★ 「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」
「遠まわりする雛」に続く
“〈古典部〉シリーズ”の5作目
春を迎え2年生となった奉太郎たちの古典部に
新入生・大日向友子が仮入部することに。
だが彼女は本入部直前、急に辞めると告げる。
入部締切日のマラソン大会で、
奉太郎は走りながら彼女の心変わりの真相を推理する!
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時計館の殺人(上・下)
/ 綾辻行人
<< 1992年版 11位 >> ・ 日本推理作家協会賞受賞
・「週刊文春ミステリーベスト10」 4位
★ 「十角館の殺人」「水車館の殺人 」
「迷路館の殺人」「人形館の殺人 」に続く
“館シリーズ”の5作目
(3作目も1988年7位、7作目も2005年版7位にランクイン)
鎌倉の外れに建つ謎の館、時計館。
角島・十角館の惨劇を知る江南孝明は、
オカルト雑誌の“取材班”の一員としてこの館を訪れる。
館に棲むという少女の亡霊と接触した交霊会の夜、
忽然と姿を消す美貌の霊能者。
閉ざされた館内ではそして、恐るべき殺人劇の幕が上がる!
(新装改訂版として再文庫化)
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無理(上・下)
/ 奥田英朗 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 2010年版 19位 >> ・「週刊文春ミステリーベスト10」 6位
★ 合併で生まれた地方都市・ゆめので、
鬱屈を抱えながら暮らす5人の男女―
人間不信の地方公務員、東京にあこがれる女子高生、
暴走族あがりのセールスマン、新興宗教にすがる中年女性、
もっと大きな仕事がしたい市議会議員―。
縁もゆかりもなかった5人の人生が、
ひょんなことから交錯し、思いもよらない事態を引き起こす。
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腕貫探偵、残業中
/ 西澤保彦
<< 2009年版 29位 >>
★ 「腕貫探偵」に続く“腕貫探偵シリーズ”の2作目
「市民サーヴィス臨時出張所」で、
市民の相談に乗る腕貫着用の男。
明晰な推理力を持つ彼のもとへは、
業務時間外も不可思議な出来事が持ち込まれる。
レストランに押し入った強盗の本当の目的は?
撮った覚えのない、
想い人とのツーショット写真が見つかった?
女教師が生前に引き出した五千万円の行方は?
“腕貫男”のグルメなプライベートにも迫る連作ミステリ6編。
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奪取(上・下)
/ 真保裕一 <<当ブログ感想記事はこちら!>>
<< 1997年版 2位 >> ・山本周五郎賞受賞
・日本推理作家協会賞受賞
・「週刊文春ミステリーベスト10」 4位
★ 友人の雅人が悪徳金融から1260万円の借金を!
どうやって返す?おれは偽礼を作ることにした。
狙いは銀行の両替機。精巧である必要はない。
センサーさえごまかせばいいのだ。
ATMから紙幣識別機を奪い、解読し、
雅人と一緒にパソコンで作った970枚の一万円札は、
見事に機械を通った…。
完璧な偽札を目指す、サスペンスに満ちた旅が始まる。
(推理作家協会賞全集として双葉文庫から再文庫化)
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