『虚像の道化師 ガリレオ 7』 東野圭吾 > 「このミス」完全読破 No.580
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.580
『虚像の道化師 ガリレオ 7』 東野圭吾
* 文庫化の際にNo.598「禁断の魔術」(「猛射つ」以外)と合わせて1冊に
「このミス」2013年版 : 50位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR」
(小説ランキング) 6位
「週刊文春ミステリーベスト10」 16位
読始:2012.9.11 ~ 読終:2012.9.11
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2012年8月>
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「探偵ガリレオ」、「予知夢」、No.45「容疑者Xの献身」、「ガリレオの苦悩」、No.130「聖女の救済」、No.457「真夏の方程式」に続く、“ガレリオシリーズ”の7作目です。
なお、シリーズ短編集としては「探偵ガリレオ」「予知夢」「ガリレオの苦悩」に続いて4作目。
本作発売を記念して書店等で無料配布されているガイドブック(および特設サイト)によりますと、ガリレオシリーズの短編集はネタ切れのため前作で終わりにしたかったものの、本作収録「幻惑す」のアイデアが唐突に思い浮かんでしまったため、他の作品もなんとか作り上げて本作の発売となったのだそうです。
なので本作にてガリレオシリーズの短編集も終了、かと思いきや、早くも本作の2ヶ月後の10月にシリーズ8作目にしてシリーズ短編集5作目となるNo.598「禁断の魔術 ガリレオ8」の発売が予定されているのですね。
なお、過去のシリーズ作を未読な状態でいきなり本作を読んだとしても、特に問題はないかと思います。
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というわけで本作は、「幻惑す」「心聴る」「偽装う」「演技る」の4編を収録。
物理学者である湯川学が科学の知識を使って事件のトリックを見破るシリーズですが、だからといって小難しいことはなく読みやすいですし、主要人物たちのやり取りももはや堂に入った感じでとても楽しいです。
それでいて、このシリーズだからこそのトリックやその暴き方には唸らされますし、短い話の中でも人間ドラマが浮かび上がってくるので、さすがの巧さを随所で味わうことができました。
ただ、やはり長編と比べれば、ガッツリとした物語性や濃厚な人間ドラマでは劣るので、このシリーズの長編作品が好きな人にとっては読み応え的に物足りなさを感じてしまうかもしれません。
とはいえ、無駄を削ぎ落とした構成や鋭い切れ味など短編だからこその味わいがありますし、主要人物たちを中心にシリーズ的な深みも感じられてきているので、このシリーズの短編だからこその安定した魅力を堪能できると思います。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力 度 : ★★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.0418 「鳥人計画」
> No.0377 「白銀ジャック」
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> No.0266 「魔球」
> No.0236 「新参者」
> No.0184 「パラドックス13」
> No.0130 「聖女の救済」
> No.0085 「流星の絆」
> No.0053 「赤い指」
> No.0045 「容疑者Xの献身」
> No.0022 「超・殺人事件」
> No.0010 「秘密」
> No.0006 「名探偵の掟」
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