『トラップ・ハウス』 石持浅海 > 「このミス」完全読破 No.558
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.558
『トラップ・ハウス』 石持浅海
「このミス」2013年版 : 投票数0
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2012.7.11 ~ 読終:2012.7.12
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2012年5月>
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石持浅海のデビュー10周年を記念して、No.544「玩具店の英雄 座間味くんの推理」と共に2ヶ月連続刊行された作品です。
内容の方は、冒頭に見取図が描かれていることからもわかるように、いわゆる“館ミステリ”。
“館ミステリ”といえば、それまであえて書いて来なかったものを昨年のNo.484「人面屋敷の惨劇」でとうとう解禁したのですが、それから1年も経たぬ間に早くも2作目が発売されたのですね。
とはいえ今回も、ただの“館ミステリ”ではない“石持版館ミステリ”に仕上がっていました。
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卒業を間近に控えた大学生9人組が、卒業旅行として選んだのが、リゾート地にある貨車を改良して造られたトレーラーハウス。
しかし中に入ってみると、細工が施されていて外に出ることができなくなり、さらには様々なトラップが仕掛けられていて.....。
というわけで、トレーラーハウスが事件の舞台となるので、“館ミステリ”らしい館ではないですし、謎めいた殺害方法や驚愕すべきトリックもなく、サスペンス度も低めです。
そしてそのほとんどを討論形式による推理に費やしていることから、これまでの石持作品らしさそのままの“石持版館ミステリ”なのですね。
なので、テロリズムか感じられる罠や討論形式の推理劇など読み応えがある一方で、登場人物の歪んだ倫理観や共感しにくい犯行動機なども相変わらずなので、過去の石持作品が合わないという人なら本作とも反りが合わない可能性は高いかも。
ただ石持作品好きといえども評価は分かれているようなので、“犯人の主な攻撃方法が画鋲を使った罠”と聞いて、“しょぼっ”と思うのではなく、“それは逆に面白いかも”とニヤリとしてしまう人にお薦めですね。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力 度 : ★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★★ 感涙ウルウル度 : ★
衝撃バカミス度 : ★★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.869 「罪人よやすらかに眠れ」
> No.755 「二歩前を歩く」
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> No.634 「フライ・バイ・ワイヤ」
> No.558 「トラップ・ハウス」
> No.544 「玩具店の英雄 座間味くんの推理」
> No.509 「彼女が追ってくる」
> No.484 「人面屋敷の惨劇」
> No.465 「ブック・ジャングル」
> No.389 「撹乱者」
> No.383 「見えない復讐」
> No.350 「この国。」
> No.297 「リスの窒息」
> No.293 「君がいなくても平気」
> No.112 「耳をふさいで夜を走る」
> No.091 「君の望む死に方」
> No.089 「心臓と左手 座間味くんの推理」
> No.070 「月の扉」
> No.037 「扉は閉ざされたまま」
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