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2012年7月16日 (月)

『ダウン・バイ・ロー』 深町秋生 > 「このミス」完全読破 No.557

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.557

 『ダウン・バイ・ロー』 深町秋生

   「このミス」2013年版 : 36位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2012.7.7 ~ 読終:2012.7.11

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 文庫本 <2012年5月>

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深町 秋生

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 最近の深町秋生といえば、文庫書き下ろしである“組織犯罪対策課八神瑛子シリーズ”がベストセラーとなっています。

 そして本作は、八神シリーズではないですし版元自体違うものの、やはり文庫書き下ろしとして発売されました。

 いきなり文庫で発売となると、ハードカバーと比べても内容的に薄めというか読みやすさ重視なのかな?といったイメージがあるのですが、深町作品の場合は、いきなり文庫だからといって作中から湧き出る熱量や漲るパワーは健在なのですよね。

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 女子高生・響子たちの目の前で、幼なじみの遥が電車への飛び込み自殺をする事件が発生。

 響子たちグループによるイジメが原因だと疑われ、周りから孤立化していく中、町内では次々に猟奇的な事件が起きてきて.....。

 というわけで、主人公がイジメ自殺の加害者と責められそれに耐えている場面から始まるのですが、ちょうど読んでいた時期に大津市のいじめ自殺問題で大騒ぎになっていたこともあって、よりリアルに感じられてイヤミス度はかなり高かったです。

 ただ、猟奇的事件が起こってからはミステリ&サスペンス的な展開に読んでいて引き込まれていきましたし、中盤ではハードボイルド的展開となり、さらに終盤では深町作品らしいバイオレンス的展開に突入していくなど、話が進むにつれてスピード感がグイグイと加速して読み応えも増していきましたね。

 まあ、現実離れした部分も多々ありますが、震災後の山形の荒んだ田舎町という舞台の描写が真に迫っていますし、そんな町に巣食う悪の存在も不気味な空気感を作中に漂わせているので、八神シリーズとはまた一味違ったバイオレンスミステリを楽しむことができるのではないでしょうか。


  > 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度  : ★★        鬼畜グログロ度 : ★★★★
   ビックリ驚愕度  : ★★        おどろおどろ度 : ★★★
   熱アクション度  : ★★★★     主キャラ魅力 度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★        人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★★★      感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★★      気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “深町秋生” 関連記事 】

  > No.881 「バッドカンパニー」

  > No.675 「アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子III」
  > No.557 「ダウン・バイ・ロー」
  > No.541 「アウトクラッシュ 組織犯罪対策課 八神瑛子II」
  > No.483 「アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子」
  > No.462 「ダブル」


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