『地獄の門』 法条遙 > 「このミス」完全読破 No.555
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.555
『地獄の門』 法条遙
「このミス」2013年版 : 投票数0
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2012.7.2 ~ 読終:2012.7.4
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 文庫本 <2012年3月>
地獄の門 (角川ホラー文庫) 法条 遥 角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-03-24 売り上げランキング : 267235 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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佐藤良太がふと気付くと、目の前には天使が案内役を務める天国の光景が。
わけが分からぬまま今度は地獄へと連れられて、そこで悪魔から知らされたのは、自分が何者かに殺されたという事実。
自身の状況を把握した良太は、記憶を手繰り寄せ犯人を推理すると共に、復讐のために悪魔を騙して記憶を失わずに転生する計画を企てることに.....。
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というわけで、「バイロケーション」で日本ホラー小説大賞・長編賞を受賞した法条遙の、デビュー2作目となります。
主人公が地獄で策略を練っている一方で、現世では恋人(良太)を殺された刑事・三浦愛が、犯人に復讐を果たそうと動き出しまして、地獄と現世における同一犯人へ向けての復讐劇が交互に描かれていくのですね。
まず地獄の世界というのが、コメディ的に演出されていまして、悪魔のキャラクターや役割、転生するための条件など、一般的な地獄のイメージに対するパロディ的な面白さがあり、主人公と悪魔との掛け合いなどもなかなかの楽しさです。
一方で現世の方では、アウトロー女刑事・愛を中心にした物語が描かれていくのですが、愛が独自に進めていく捜査がとても謎めいているので、事件の真相と共に愛の目的に関しても読んでいてかなり気になってしまいました。
そして2つの世界が合わさることで、帯や裏表紙の煽り文にもあるように驚きの事実が明らかになるものの、これは結構多くの人が途中で気付いてしまうのではないでしょうかね。
とはいえ、地獄と現世という二つの世界を舞台にしたライトでコメディ的なホラーミステリとしての面白さは大いにあるので、“驚愕の結末”に期待せずに、作品世界を楽しむつもりで読むのが良いのでは。
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力 度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★
衝撃バカミス度 : ★★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
【 “法条遙” 関連記事 】
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