『ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~』 三上延 > 「このミス」完全読破 No.559
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.559
『ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~』 三上延
「このミス」2013年版 : 119位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR」
(小説ランキング) 4位
(文庫ランキング) 5位
「本格ミステリ・ベスト10」 29位
読始:2012.7.7 ~ 読終:2012.7.14
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 文庫本 <2012年6月>
ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫) 三上 延 アスキー・メディアワークス 2012-06-21 売り上げランキング : 49 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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No.493「ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~」、No.554「ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~」に続く、“ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ”の3作目です。
このシリーズは1作目が発売されてから日が経つごとにうなぎのぼりに人気が上がり、この3作目が発売された6月にはシリーズ累計300万部突破と、モンスター級の大ヒットとなっています。
そして今年(2012年)の冬には4作目の発売が予定されているということで、このブームはまだしばらく続きそうですね。
なお、シリーズを通しての軸や謎がありますし、文庫レーベルのシリーズということもあり様々な意味で旧作も読みやすいと思うので、1作目から順に読むことをお薦めします。
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というわけで本作は、「プロローグ 『王さまのみみはロバのみみ』(ポプラ社)・Ⅰ」 「エピローグ 『王さまのみみはロバのみみ』(ポプラ社)・Ⅱ」に挟まれる形で、「ロバート・F・ヤング『たんぽぽ娘』(集英社文庫)」 「『タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの』」 「宮澤賢治『春と修羅』(關根書店)」を収録した連作形式の作品です。
北鎌倉駅前で営業する老舗の古書店を舞台にしたシリーズでして、店主の栞子さんとアルバイト店員の五浦大輔の2人を中心とした物語が繰り広げられていきます。
そして各話のタイトルにもなっている実在の古書にまつわる謎や騒動が起きる“日常の謎系ミステリ”なのですが、扱われる古書とそこから生まれる謎との関連性が相変わらず魅力的に結びついていますし、騒動の真相の裏にさらに刺激的な真相を用意していたり、連作としての仕掛けもあったりと、“日常の謎系ミステリ”としての面白さは少なくとも前2作に劣ることはないでしょう。
それに、栞子さんの母親絡みの過去や、栞子さんと大輔との恋人になるまでまだまだ時間が掛かりそうな関係など、ドラマ的な部分も益々目が離せなくなってきているので、シリーズとしての魅力も大きくアップしていたように思いました。
ちなみに、このシリーズは大船や北鎌倉など自分が子供の頃から馴染みの場所が舞台となっているのですが、今巻ではとうとう長年住んでいる戸塚も舞台の一つとして登場してきました。
その他にも、本郷台や港南台、少し距離は離れるけれど横須賀など、容易に細かな情景まで思い浮かぶ馴染みの場所が次々に登場したり話題に上ったりするので、もうこのシリーズはある意味他の小説とは別格の存在となってしまいましたねェ。
> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★
熱アクション度 : ★ 主キャラ魅力 度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★ 気軽に読める度 : ★★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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