『カラット探偵事務所の事件簿2』 乾くるみ > 「このミス」完全読破 No.560
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.560
『カラット探偵事務所の事件簿2』 乾くるみ
「このミス」2013年版 : 投票数0
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2012.7.15 ~ 読終:2012.7.16
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 文庫本 <2012年7月>
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No.168「カラット探偵事務所の事件簿1」に続く、“カラット探偵事務所シリーズ”の2作目です。
前作は「単行本→ノベルス→文庫本」という順に三形態で発売されましたが、本作はいきなり文庫で発売となりました。
そして一応前作を読んでいなくても問題ないように作られているのですが、それでも前作を読んでいないとラストの展開に混乱してしまうと思うので、前作から順に読むことをお薦めします。
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というわけで本作は、「小麦色の誘惑」「昇降機の密室」「車は急に……」「幻の深海生物」「山師の風景画」「一子相伝の味」「つきまとう男」の7編を収録した連作集です。
舞台となるのは、よくある浮気調査の類は行わず、謎解きを専門とする探偵事務所。
名推理で謎を鮮やかに解決する所長・古谷の活躍が、高校時代の同級生であり現在では助手として雇われている井上の目線によって描かれていきます。
日常の謎的な事件や二人の掛け合いなど、少し前までの流行りだったユーモアミステリのような雰囲気があるのですが、やはりそこは乾作品だけあって、謎や推理は凝っているうえに捻りが加えられていますし、ラストの展開には前作から読んでいるならば思わずニヤリとさせられてしまうに違いありません。
とはいえ、謎がド派手だったり驚くべき真相が明らかになるわけではないので、気軽にそれなりのミステリ連作集を読みたい時などに最適な作品なのではないでしょうか。
ちなみに、No.68「イニシエーション・ラブ」の時と同様に、作中当時(本作でいうと2006年)の時事ネタや固有名詞ネタが数多く登場することから、それらの解説も載っている「解説」が巻末に収録されているのはかなり親切なので、最初から文庫で発売というのは大正解なのではないですかね。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★
熱アクション度 : ★ 主キャラ魅力 度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.360 「スリープ」
> No.185 「六つの手掛り」
> No.168 「カラット探偵事務所の事件簿(1)」
> No.105 「クラリネット症候群」
> No.068 「イニシエーション・ラブ」
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