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2012年4月17日 (火)

『パラダイス・ロスト』 柳広司 > 「このミス」完全読破 No.532

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.532

 『パラダイス・ロスト』 柳広司

   「このミス」2013年版 : 16位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR」
                 (小説ランキング) 23位
              「本格ミステリ・ベスト10」 25位

   読始:2012.3.28 ~ 読終:2012.4.3

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2012年3月>

パラダイス・ロスト (角川文庫)パラダイス・ロスト (角川文庫)
柳 広司 森 美夏

角川書店 2013-06-21
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 No.162「ジョーカー・ゲーム」No.243「ダブル・ジョーカー」に続く、“D機関シリーズ”の3作目です。

 1作目が日本推理作家協会賞&吉川英治文学新人賞をダブル受賞するなど、柳広司の代名詞的な人気シリーズなのですが、「このミス」においても2作共に2位と絶大な評価を受けているシリーズとなっています。

 そしてこのシリーズ作品はいずれも短編集の形式で、シリーズを通しての基本設定なども作品ごとに分かりやすく説明されているので、いきなり本作から読んでもそれほど問題ないでしょうね。

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 というわけで本作は、「誤算」「失楽園」「追跡」「暗号名ケルベロス(前篇・後篇)」の短編3作と中編1作を収録。

 戦中の日本や外国を舞台に、スパイ養成学校“D機関”で鍛えられたスパイたちの活躍が描かれていきます。

 やはりスパイ小説ということで、スリル溢れる駆け引きや読み合い・騙し合いが繰り広げられるわけですが、切れ味鋭い心理戦&情報戦は相変わらずの読み応えだし、スパイたちの超人的な能力とそれが絶妙に活かされたストーリー展開はさすがの一言です。

 そんな玄人好みな内容でありながらも読みやすいという、前2作と変わらぬ魅力が存分に詰め込まれているので、このシリーズが好きな人ならば安心して楽しむことができるのではないでしょうか。

 ただ、前作のラストでは全体を通しての物語の大きなターニングポイントとなる展開だったこともあり、本作でそこから続く新たな展開を期待してしまうと、マンネリとまではいかないものの物足りなさを感じてしまうかもしれないですね。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度  : ★★★       鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度  : ★★★       おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度  : ★★        主キャラ魅力度 : ★★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★★       人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★        気軽に読める度 : ★★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “柳広司” 関連記事 】

  > No.806 「ラスト・ワルツ」
  > No.787 「ナイト&シャドウ」
  > No.679 「楽園の蝶」
  > No.532 「パラダイス・ロスト」
  > No.520 「怪談」

  > No.463 「ロマンス」
  > No.339 「キング&クイーン」
  > No.243 「ダブル・ジョーカー」
  > No.172 「虎と月」
  > No.162 「ジョーカー・ゲーム」


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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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