『粘膜戦士』 飴村行 > 「このミス」完全読破 No.525
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.525
『粘膜戦士』 飴村行
「このミス」2013年版 : 50位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2012.3.1 ~ 読終:2012.3.1
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 文庫本 <2012年2月>
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「粘膜人間」、No.240「粘膜蜥蜴」、No.332「粘膜兄弟」に続く、“粘膜シリーズ”の4作目です。
前3作はいずれも長編でしたが、本作はシリーズ初の短編集となっています。
このシリーズは、時代設定や作品世界が同じというだけで、主要人物やストーリーは別物なので、いきなりこの作品から読み始めても全く問題はありません。
ただ、本作は番外編的短編集ということもあり、過去3作の世界を繋ぐ役割も担っているため、過去3作の登場人物やエピソードが出てきたりもするので、過去作(特に1作目の「粘膜人間」)を先に読んでいた方がより楽しむことが出来るのではないでしょうか。
とはいえ、まだこのシリーズ作品を1冊も読んだことがないのならば、この気軽に読める短編集をあえて最初に読んで、このシリーズの雰囲気を掴んでみるのもかえっていいのかもしれないですけどね。
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というわけで本作は、「鉄血」「肉弾」「石榴」「極光」「凱旋」の短編5作を収録(「凱旋」のみ書き下ろし)。
“粘膜シリーズ”の特徴としましては、戦時中の日本を主な舞台としたホラーミステリ、爬虫人(蜥蜴人間)や東南アジアにある架空の国・ナムールなどこのシリーズならではの特殊設定、過激でエグいエログロ演出などがあります。
短編集ということもあり、さすがに長編だった過去3作と比べると読み応えでは劣りますし、エログロ要素も(このシリーズ内で比べれば)控えめだし、笑いの要素はほとんどないのですが、それでも“粘膜世界”ともいうべきこのシリーズの魅力ががふんだんに盛り込まれていますね。
なので、「このミス」でベスト10にランクインし日本推理作家協会賞を受賞した2作目「粘膜蜥蜴」並みの面白さを期待してしまうと物足りなさを感じてしまうかもしれませんが、このシリーズが好きな人なら読めばその世界観がより膨らんでくる本作も充分に楽しむことができるだろうし、過去3作を改めて読み直してみたくなるのはもちろん、新作長編の発売がさらに待ち遠しくなるに違いありません。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★★★
熱アクション度 : ★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★★★★ 感涙ウルウル度 : ★
衝撃バカミス度 : ★★★★ 気軽に読める度 : ★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
【 “飴村行”関連記事 】
> No.525 「粘膜戦士」
> No.452 「爛れた闇の帝国」
> No.332 「粘膜兄弟」
> No.240 「粘膜蜥蜴」
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