『なぎなた 倉知淳作品集』 倉知淳 > 「このミス」完全読破 No.524
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.524
『なぎなた 倉知淳作品集』 倉知淳
「このミス」2011年版 : 27位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 11位
読始:2012.2.26 ~ 読終:2012.2.29
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : 単行本 <2010年9月>
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倉知淳は、寡作で有名なミステリ作家の一人です。
2005年の「猫丸先輩の空論」以来、5年も新作の発表がなかったのですが、そんな倉知淳が新作を2作品も発売してミステリ界を驚かせたのが、本作とその姉妹編No.523「こめぐら」。
まあ新作といっても、過去に雑誌に掲載してきた短編を集めた作品集で、書き下ろしすらないのですが、それでも寡作作家が2作同時刊行というのはやはりインパクトありますからね。
ちなみにこの年には、同じく寡作として有名な麻耶雄嵩も2作品発表していまして、「本ミス」の“新作近況会”コーナーでも麻耶雄嵩がお互いに二冊出したことについてネタにしています。
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というわけで本作は、「運命の銀輪」「見られていたもの」「眠り猫、眠れ」「ナイフの三」「猫と死の街」「闇ニ笑フ」「幻の銃弾」の短編7作から成る短編集です。
「こめぐら」がバカミスタイプの変化球な本格ミステリが収録されていたのに対し、本作はどちらかといえば正統派タイプの直球な本格ミステリが収録されているという特徴があります。
収録作にはいずれも“死”が関わってくることもあり、全体的にダークな雰囲気が漂っていて「こめぐら」とは正反対といってもいいくらいの作風なのですが、それでもトリックなどに「こめぐら」とはまたタイプの違った遊び心や捻りが加えられているので、やはり倉知淳らしい魅力や面白さは共通していたように感じましたね。
ちなみに、本作と「こめぐら」の巻末には作者本人によるあとがきが載せられていて、今回の企画意図や各作品の解説などについて語っているのですが、これがまた倉知淳らしい味わい深さがあって面白いので、いつの間にかこのあとがき(作品ごとの解説)を読むために本編を読んでいるような気分になっていたほどでした。
> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.0856 「片桐大三郎とXYZの悲劇」
> No.0524 「なぎなた」
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