『謎解きはディナーのあとで2』 東川篤哉 > 「このミス」完全読破 No.518
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.518
『謎解きはディナーのあとで2』 東川篤哉
「このミス」2013年版 : 投票数0
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR
(小説ランキング)」 10位
読始:2012.1.20 ~ 読終:2012.1.24
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2011年11月>
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No.421「謎解きはディナーのあとで」に続く、“謎解きはディナーのあとでシリーズ”の2作目です。
まあ改めて言うまでもなく、東川篤哉はこのシリーズの1作目で一躍大ブレイクを果たしたわけですが、1作目が昨年(2011年)末の時点で200万部突破も視野に入るほどのとんでもない売れ行きで、2作目となる本作も100万部突破目前ということで、それ以前の作者自身の状況を思い返してみると、まるで宝くじが当たったかのような大ブレイクぶりですからねェ。
そんな人気シリーズの2作目である本作は、前作タイトルの末尾に“2”が付け加えられただけという、なんともおざなりに感じてしまうタイトルとなっています。
ただ、前作の後にはNo.433「放課後はミステリーとともに」という、同じシリーズのようだけれど実際は別のシリーズである新作が発売されていたりもするので、明らかに続編だと分かるこのタイトルは、このシリーズに限れば逆に最良なのかもしれません。
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というわけで本作は、「アリバイをご所望でございますか」「殺しの際は帽子をお忘れなく」「殺意のパーティにようこそ」「聖なる夜に密室はいかが」「髪は殺人犯の命でございます」「完全な密室などございません」という6つの短編から成っています(「完全な~」のみ書き下ろし)。
今回も、お嬢様刑事とお坊ちゃん警部が殺人事件の捜査に当たり、毒舌執事が安楽椅子探偵となって事件の謎を解く、とてもコミカルなユーモアミステリに仕上がっていました。.
このシリーズ作品は、これだけ破格な売り上げとなったり本屋大賞を受賞したこともありますし、軽い作風&軽いミステリ要素&軽いキャラクターという元々批判を受けやすいタイプの作品ということもあって、ネット上でも酷評の方が目立つくらいの状況になっています。
ただ、ミステリ的には読んでいて真相が今にも分かりそうで分からないというギリギリの所を上手く突いていますし(分かる人には分かっちゃうかもしれませんが)、事件のドラマ性をあえて排除してその分を主要キャラのやり取りに費やすことで、作風に合ったあっさり感やシンプルさを生み出しているので、やはりこのジャンルの作品としては一級品な仕上がりだといえるのではないでしょうか。
なので、特大ヒットや本屋大賞受賞やドラマ化などに伴う作品の外側の騒ぎに惑わされることなく、この作品の持つ魅力を素直に味わってほしいと思うのです。
とはいえ、少々マンネリ感も出てきているので、3作目が発売されるのであれば、なにかこれまでとは違った仕掛けや展開を期待したいですね。
> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
【 “東川篤哉” 関連記事 】
> No.709 「探偵部への挑戦状 放課後はミステリーとともに2」
> No.599 「魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?」
> No.518 「謎解きはディナーのあとで 2」
> No.433 「放課後はミステリーとともに」
> No.421 「謎解きはディナーのあとで」
> No.090 「もう誘拐なんてしない」
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