『遥かなり神々の座』 谷甲州 > 「このミス」完全読破 No.507
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.507
『遥かなり神々の座』 谷甲州
「このミス」1991年版 : 4位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2011.11.28 ~ 読終:2011.11.30
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : 文庫本 <1995年4月>
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谷甲州といえば、SF作家としての顔が一番メインでしょうね。
SF作品が対象の星雲賞を、長編&短編の両部門共に受賞していますし、日本SF作家クラブ会長を2007年から2年間勤めてもいます。
ただその一方で、本作やその続編「神々の座を越えて」、新田次郎文学賞を受賞した「白き嶺の男」などの山岳冒険小説も発表し、高い評価を受けているのです。
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率いたチームが登頂に失敗したばかりか、仲間二人を死なせてしまった、登山家・滝沢。
憔悴しつつ帰国した滝沢の前に謎の男が現れ、マナスル登頂を目指す登山隊の隊長になってほしいと依頼。
滝沢は一度は断るも、脅迫と共に了承させられてしまい、謎と危険がはらんだこの任務に挑むことに.....。
というわけでまさしく山岳冒険小説なのですが、90年代頃までの「このミス」ではミステリやサスペンス要素のほとんどない作品でもランクインしていたこともあり、読む前は本作もそういった要素のない登頂シーンを中心とした登山冒険小説なのかと思っていたのです。
ただ読んでみましたら、主人公が挑む任務が謎で本来の目的が隠されているところがミステリ的だし、国際的な謀略展開があったり、凄惨な虐殺シーンがあったり、スリル溢れる逃亡劇が繰り広げられたりと、サスペンス的な魅力もあり、どちらの要素もかなりの読み応えがあったので、「このミス」で高く評価されたのも納得の内容でした。
それでも本作の中で一番の読みどころといえば、やはり山岳小説の胆である登攀シーンでして、そのリアルなほどの迫力にはただただ圧倒されるばかりだし、登山の過酷さや壮絶さはもちろん、それでも登山に取りつかれるほどの魅力までが読んでいてひしひしと伝わってくるほどでしたからね。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★ 気軽に読める度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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