『密売人』 佐々木譲 > 「このミス」完全読破 No.505
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.505
『密売人』 佐々木譲
「このミス」2012年版 : 投票数0
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2011.11.24 ~ 読終:2011.11.25
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2011年8月>
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No.138「うたう警官 (笑う警官)」、No.151「警察庁から来た男」、No.152「警官の紋章」、No.282「巡査の休日」に続く、“道警シリーズ”の5作目です。
数々の警察小説を生み出している佐々木譲の中でも、今や一番の人気シリーズになった感じがありますが(その割に「このミス」では結果が出ていないシリーズでもありますが)、作品ごとにメインとなる事件は違っているので、一応どの作品から読んでも楽しむことが出来ると思います。
ただ、シリーズを通しての流れもあるため、以前の事件について言及される場面も結構多いですし、メインとなる登場人物が多いので、いきなり新刊から読んでも事件・登場人物の背景や人間関係などの把握に苦労してしまうかもしれません。
それに、2~5作目を先に読んでしまうと、ネタバレというわけでもないけれど先を知ってしまうことで1作目を読んでいる間のドキドキ感が少し薄れてしまうと思うので、このシリーズは1作目から順番に読んでいくことをお薦めしますけどね。
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漁港で水死体、病院で転落死体、湖畔で焼死体が発見され、さらには登校中の女児が連れ去られるなど、謎めいた事件が同時期に発生。
それぞれの事件を捜査していた“チーム佐伯”の面々でしたが、お互いの情報を照らし合わせていくと、一見何の繋がりも感じられなかったこれらの事件に共通点が浮かび上がってきて.....。
というわけで本作も、2作目以降と同様に、“チーム佐伯”の面々がそれぞれ別の捜査を進めていくのが並行して語られていきます。
ただ本作の場合は、別の捜査を担当しているとはいえ、一つの目的に向かって共通の思いで進んでいる雰囲気がこれまでよりも濃く出ていて、しかも“チーム”であることが強く感じられる1作目を思わすような展開にもなったりするのです。
それに、2~3作目では派手なアクションシーンがあったりキャラクターに焦点があてられたりと、エンタメ的な演出が加えられていたように思うのですが、本作はそれと比べると物語的に直球な警察小説となっていて、2作目以降の中では一番1作目に近い魅力があったのではないかと感じたので、このシリーズのファンにはもちろん、2作目以降で途中脱落してしまった人にもお薦めしたいですね。
> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★ 気軽に読める度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.685 「代官山コールドケース」
> No.615 「人質」
> No.563 「回廊封鎖」
> No.522 「地層捜査」
> No.505 「密売人」
> No.485 「警官の条件」
> No.424 「婢伝五稜郭」
> No.423 「五稜郭残党伝」
> No.401 「エトロフ発緊急電」
> No.344 「ベルリン飛行指令」
> No.298 「北帰行」
> No.282 「巡査の休日」
> No.230 「廃墟に乞う」
> No.200 「警官の血」
> No.175 「暴雪圏」
> No.152 「警官の紋章」
> No.151 「警察庁から来た男」
> No.138 「うたう警官 (笑う警官)」
> No.048 「制服捜査」
> No.024 「ストックホルムの密使」
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