「このミステリーがすごい!2012年版」ランキング(順位)予想
* 「このミステリーがすごい!」は、1990年より翌年度表記に変更(つまり、満年齢から数え年に変更)しているので、この“2012年版”は、2011年(2010年11月~2011年10月)に発売された作品のランキングとなっています。
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これで4年目となりますが、今年も「このミステリーがすごい!」のランキング(順位)予想をしてみたいと思います。
まずは予想の発表の前に、予想を見るうえでの注意点からご覧ください。
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【 ランキング(順位)予想を見るうえでの注意点 】
・これは、あくまで素人である当ブログ管理人が個人的に予想しているものです。
なので、結果が出てみたら、10位以内に予想した作品に票が全く入らなかったりとか、全くの見当違いな予想であったりする可能性もありえますので、その点をご了承した上で参考にしてみてください。
・この予想の対象は、自分がこれまで読んだ作品のみとしているので、読んでいない作品は、ランクインするかもしれないな~と思っていても予想には入れていません。
これまでに読んだ作品(この予想の対象となる作品)については、ここに書くとかなりの長さとなってしまうので、「このミス2012年版」上半期のランクイン候補作品および「このミス2012年版」下半期のランクイン候補作品にてご確認ください(予想を終えた時点で読み終えたのは69作品)。
・「このミス」における“ランクイン”とは20位以内のことをいいますが、今年も昨年と同様に、30位まで予想してそのうち何作がベスト20にランクインするか、といった感じでやってみたいと思います。
・過去の予想実績に関しては、以下の記事にてご確認ください。
「このミス2011年版」ランキング(順位)予想 <反省会・総論編>
「このミス2010年版」ランキング(順位)予想 <反省会・総論編>
「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 <反省会>
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【 「このミス2012年版」ランキング(順位)予想 】
*タイトル部分のリンク先は、Amazonの詳細ページです
01位 : ジェノサイド
/ 高野和明 <感想記事はこちら>
02位 : 絆回廊 新宿鮫Ⅹ
/ 大沢在昌 <感想記事はこちら>
04位 : 開かせていただき光栄です
/ 皆川博子 <感想記事はこちら>
06位 : メルカトルかく語りき
/ 麻耶雄嵩 <感想記事はこちら>
08位 : 人間の尊厳と八〇〇メートル
/ 深水黎一郎 <感想記事はこちら>
09位 : 命に三つの鐘が鳴る
/ 古野まほろ <感想記事はこちら>
10位 : 機龍警察 自爆条項
/ 月村了衛 <感想記事はこちら>
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11位 : 鍵のかかった部屋
/ 貴志祐介 <感想記事はこちら>
12位 : 刑事のまなざし
/ 薬丸岳 <感想記事はこちら>
13位 : 引擎 ENGINE
/ 矢作俊彦 <感想記事はこちら>
14位 : 真夏の方程式
/ 東野圭吾 <感想記事はこちら>
16位 : カササギたちの四季
/ 道尾秀介 <感想記事はこちら>
17位 : 烏丸ルヴォワール
/ 円居挽 <感想記事はこちら>
18位 : 転迷 隠蔽捜査4
/ 今野敏 <感想記事はこちら>
19位 : 狩場最悪の航海記
/ 山口雅也 <感想記事はこちら>
20位 : 生霊の如き重るもの
/ 三津田信三 <感想記事はこちら>
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21位 : 爛れた闇の帝国
/ 飴村行 <感想記事はこちら>
23位 : ユリゴコロ
/ 沼田まほかる <感想記事はこちら>
24位 : 小説あります
/ 門井慶喜 <感想記事はこちら>
25位 : 私たちが星座を盗んだ理由
/ 北山猛邦 <感想記事はこちら>
26位 : ばらばら死体の夜
/ 桜庭一樹 <感想記事はこちら>
27位 : 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活
/ 奥泉光 <感想記事はこちら>
29位 : ファミリー・レストラン
/ 東山彰良 <感想記事はこちら>
30位 : ポリス猫DCの事件簿
/ 若竹七海 <感想記事はこちら>
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今年はランクイン常連作家の大作的作品が例年に比べて少なめで、本格ミステリ作品もそれほど大作がなかった感じなので、いつも以上に予想が難解でした。
なので、ここ2年は30位以内に予想したうちの15作品がベスト20入りしていましたが、今年は10作品当たれば上出来かな、って感じですねェ。
というわけで、1位に予想したのは「ジェノサイド」です。
今年は、結果的に票数が開くかもしれないとはいえ、3強による1位争いとなるのではないかと予想しているのですが、最近の「このミス」は話題作が順当に1位となることがほとんどなので、2011年最大の話題作であり「このミス」1位の最有力候補でもあるこの作品を、素直に1位予想としてみました。
2位は、順当にいくなら「このミス」実績もハンパなく日本推理作家協会賞も受賞している「折れた竜骨」だと思うのですが、ただ「このミス」と“新宿鮫シリーズ”との関係はいろんな意味でかなり深いものですし、記念すべき10作目&シリーズ総括&新シリーズへの序章的内容だったので、思い切って「絆回廊 新宿鮫Ⅹ」の方を2位にしてみました。
4位の「開かせていただき光栄です」は、評判もかなり良いですし、この歳にしてこれだけの作品を作り上げたことに対する票も多く入るだろうと見越して。
5位の「警官の条件」は、「2008年版」で1位に輝いたNo.200「警官の血」の続編ということもありますし、本作ならではの魅力もシリーズとしても魅力もあったので、作者の「このミス」との相性も加味してこの位置に。
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6位の「メルカトルかく語りき」は、麻耶雄嵩の新作というだけで票が集まりそうですし、その挑戦的な内容が評価されそうなので、昨年のシリーズ短編集No.343「貴族探偵」がNo.373「隻眼の少女」(4位)と票割れした上で20位に入ったことを考えれば、このくらいの順位にはいくのではないかと。
7位の「ロマンス」は、派手さはない作品だけれど昭和初期の華族という設定とミステリ的仕掛けが好まれそうだし、それほど一般の評価が高いわけでもなかった昨年のNo.339「キング&クイーン」が次点の22位だったことを考えれば、本作はベスト10に入ってくるのではないでしょうか。
8位の「人間の尊厳と八〇〇メートル」は、「このミス」ランクイン実績のない作家のノンシリーズ短編集ということで、さすがにベスト10予想は無謀かとも思いましたが、日本推理作家協会賞短編部門受賞作を収録した短編集は「このミス」と相性良いですし、派手さはないけれど通好みな内容だったので、思い切ってこの位置に。
9位の「命に三つの鐘が鳴る」も、「このミス」ランクイン実績のない作家ではありますが、取調シーンが中心という異色の警察小説としてもミステリ作品としても「このミス」に好かれそうな感じがしたので、票がほとんど入らないことも覚悟した上でこの位置に。
そして10位の「機龍警察 自爆条項」も、「このミス」ランクイン実績のない作家で、SF系の作品としてはあのNo.336「マルドゥック・スクランブル」冲方丁ですら16位止まりだったので、ベスト10入りはさすがにどうかな~とも思いましたが、海外クライムサスペンス的な部分に評価が集まってこのくらいの順位に入るだけのパワーはあったかな、とも思いまして。
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11位の「鍵のかかった部屋」は、前年1位作家&「このミス」ランクイン実績のあるシリーズとはいえ、短編集なのでどうかとも思いましたが、同じく短編集だったシリーズ前作「狐火の家」がNo.126「新世界より」(5位)と票割れしながら惜しくもランクインを逃す25位だったことと、今年は直球本格ミステリ作品が少なかったことを考えれば、上位ランクインも大いにありえるのでは。
12位の「刑事のまなざし」は、読む人の胸を打つ人間ドラマが展開する刑事もの、という「このミス」好みの内容ですし、個々の短編としても連作集としても読み応えあったので、この作品で初ランクインを果たすのではないかと。
13位の「引擎 ENGINE」は、読む人をかなり選ぶ超硬派ハードボイルド作品ですが、こういった作品が「このミス」で一定の票を集めるのはNo.382「犬なら普通のこと」(司城志朗との共著作品)が5位に入った(2010年版)ことからもわかるので、本作も「犬なら~」までとはいかないまでもある程度の票は集めるのでは。
14位の「真夏の方程式」は、ベスト5の可能性もランク外の可能性もどちらも大いに考えられて、無難にいくならもっと上位に入れておくべきかとも思いましたが、シリーズ前作No.130「聖女の救済」が18位だったことを考慮したりしているうちに、結局微妙な位置に落ち着きました。
15位の「鬼畜の家」は、意外性はそれほどないものの基本がしっかりしたミステリ作品に仕上がっていますし、新人離れした内容だったと思うので、いきなりのランクインもありえるのではないかと思いまして。
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16位の「カササギたちの四季」は、作者の「このミス」実績と久々のミステリ作品だということを考えればもう少し上位でもよかったのですが、道尾作品の中では本作と一番タイプが似ている感じのNo.233「花と流れ星」が3作品で票割れしたとはいえ59位だったので、このぐらいの位置にしてみました。
17位の「烏丸ルヴォワール」は、デビュー作ながら11位に入った昨年のNo.288「丸太町ルヴォワール」に次ぐシリーズ2作目ですが、前作とはまた違った驚きの仕掛けがありましたし、今年の本格ミステリ系作品を見回してみると、2作連続ランクインも大いにあるえるのではないかと思ったので。
18位の「転迷 隠蔽捜査4」は、安定した面白さはあったもののそれほど新鮮味がなかったので、4位に入ったシリーズ2作目No.72「果断 隠蔽捜査2」のように票を集めることはなさそうですが、それほど評判が良いわけでもなかったNo.188「疑心 隠蔽捜査3」でも23位だったので、本作もランクインはしてくるのでは。
19位の「狩場最悪の航海記」は、ミステリ要素はほとんどない作品ですが、「ガリバー旅行記」の続編という異色な設定に、ぶっ飛んだ奇想冒険ファンタジーという内容、そして作者の「このミス」との相性から、ランクインして来そうな気がするのです。
20位の「生霊の如き重るもの」は、長編では3作連続でベスト10入りという人気シリーズの最新作ではあるものの、今回は中短編集ということで長編ほどには票が入らなそうですが、前回のシリーズ中短編集No.255「密室の如き籠るもの」が36位(2010年版)で、本作はそれよりも票を集めそうなので、ベスト20のラスト1枠に選んでみました。
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21~30位に予想した作品は、泣く泣くベスト20予想から外したものがほとんどでして、予想する日によって19-20位と入れ替わりそうな感じです。
そして30位以内に予想しなかった作品の中にも、本当は入れておきたかったものが多くあるので、そういった作品がランクインしたとしたら悔しくて仕方がなくなってしまうでしょうね。
なお、予想する前に読んでおきたかったけれど読めなかった主な作品は、吸血鬼と精神分析/笠井潔、11 eleven/津原泰水、消失グラデーション/長沢樹、心に雹の降りしきる/香納諒一、スパイダーZ/霞流一 といったところでした。
今回の予想を改めて振り返ってみますと、昨年の予想ではベスト10に予想した作品に1票も入らなかったりしたので、あまり思い切らずに確実な予想にしようと考えていましたが、結果的にはやはり穴狙い的な予想になってしまいました.....。
なので、こうして予想を見直してみても、大幅に外れているようにしか思えないので、ランキングが発表され結果を見るのが恐ろしくなってしまいますねェ。
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というわけで、「このミステリーがすごい!2012年版」の予想を行ってみましたが、いかがでしたでしょうか。
ランキングが発表された後には、予想の結果や反省を行う<反省会>をアップする予定なので、そちらもどうぞお楽しみに(後日追記:アップしました→「このミス2012年版」ランキング(順位)予想 <反省会・総論編>)。
あとは、“自分がもし「このミス」投票者だったら?”ってことで個人的なベスト6を発表する「このミス2012年版」投票者なりきりベスト6も更新したので、もしよかったらそちらもぜひご覧になってみてください。
それから、 「このミス2012年版」のベスト10作品をみんなで予想しよう!という企画も実施しているので、そちらもぜひともご参加ください。
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【「このミステリーがすごい!2012年版」関連記事】
> 「このミステリーがすごい!2012年版」ランキング(順位)予想 (11.11.3)
> 「このミス2012年版」上半期のランクイン候補作品 (10.12.1)
> 「このミス2012年版」下半期のランクイン候補作品 (11.5.18)
> 「このミス2012年版」のベスト10作品をみんなで予想しよう! (11.10.30)
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> 「このミステリーがすごい!2012年版」 (11.12.8)
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> 「このミス2012年版」対象作品を事前に読んでしまおう!<反省会> (11.12.16)
> 「この"ランク外作品"がすごい!2012年版」 (11.12.19)
> 「このミス2012年版」ランクイン作品数珠つなぎオススメ本ガイド(1-5位) (12.3.9)
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