『ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~』 三上延 > 「このミス」完全読破 No.493
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.493
『ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~』 三上延
「このミス」2012年版 : 24位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「大学読書人大賞」 6位
「本屋大賞」 8位
「キノベス」 12位
「週刊文春ミステリーベスト10」 18位
「本格ミステリ・ベスト10」 27位
「黄金の本格ミステリー」 選出
読始:2011.10.20 ~ 読終:2011.10.21
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 文庫本 <2011年3月>
ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫) 三上 延 アスキーメディアワークス 2011-03-25 売り上げランキング : 756 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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メディアワークス文庫から発売された作品です。
このメディアワークス文庫とは、ラノベレーベルである電撃文庫から派生したものでして、電撃文庫を読んで大人になった世代向けのレーベルとして、2009年末に創刊となりました。
まあどちらにしても、ラノベ系であるのには変わりがないので、「このミス」とは関係のないレーベルのようではあるのですが、ただ発売から半年の時点で20万部を突破するなど、レーベルの枠を超えるほどのヒットとなっていますし、ミステリ好きの人からの評価も高いようだったので、読んでみることにしたのです。
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というわけで本作は、ある一軒の古本屋を舞台にした、日常の謎系ミステリの連作集です。
この古本屋に本が持ち込まれてくるのをきっかけにして、その本にまつわる秘密(謎)と騒動(ドラマ)が繰り広げられていきます。
各話のタイトルが、「夏目漱石『漱石全集・新書版』(岩波書店)」 「小山清『落穂拾ひ・聖アンデルセン』(新潮文庫)」 「ヴィグラードフ・クジミン『論理学入門』(青木文庫)」 「太宰治『晩年』(砂子屋書房)」となっていることからもわかるように、扱われる本というのが実在する古書で、本に関連する蘊蓄的なものが軽く語られたりもするので、本好きの人にはたまらないテーマのミステリ作品なのですね。
それぞれの本の内容とミステリ的謎が密接に結びついている、というわけではないものの、本と人間ドラマとミステリ的な謎が良い具合に寄り添っていて、とても心地よい雰囲気を楽しむことができるのです。
まあ、普段は極度の人見知りなのに本に関して話し出すと人が変わったように熱くなる美人店主というキャラクターや、その美人店主と主人公との淡い恋物語(のようなもの)など、ラノベ的といえそうな要素はやはりありますが、そんなに気になるほどではないと思うので、このタイプのレーベル作品を読んだことのない人でも、この青春古書ミステリとでもいうべき作品を楽しむことができるのではないでしょうか。
ちなみに個人的には、大船や北鎌倉など子供の頃から馴染みの場所が舞台となっていたため、古本屋や病院などの位置関係やその周辺の雰囲気を容易に思い浮かべることができたので、とても身近な物語のように感じられてなんとも嬉しかったですねェ。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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