『私たちが星座を盗んだ理由』 北山猛邦 > 「このミス」完全読破 No.451
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.451
『私たちが星座を盗んだ理由』 北山猛邦
「このミス」2012年版 : 15位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 20位
読始:2011.4.27 ~ 読終:2011.4.28
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : ノベルス <2011年3月>
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北山猛邦のノンシリーズ短編集です。
とはいえ収録作品には共通したテーマのようなものがありまして、裏表紙にも“全てはラストで覆る!”と書かれているように、最後の一行に衝撃が待ち構えている作品のみが集められているのです。
“ラストの衝撃”といっても、No.02「葉桜の季節に君を想うということ」歌野晶午やNo.68「イニシエーション・ラブ」乾くるみなどのように、世界観がガラリと覆されるようなタイプというわけではなくて、ラストの一行にギクリとさせられる、といった感じですかね。
なので、No.140「儚い羊たちの祝宴」米澤穂信に近いタイプ、といえるのではないでしょうか。
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というわけで本作に収められているのは、「恋煩い」「妖精の学校」「嘘つき紳士」「終の童話」「私たちが星座を盗んだ理由」の5作品。
内容の方は、現代的な舞台となっている3作品に、ファンタジー的な世界が舞台となっている2作品、という構成で、それぞれが交互に並べられているので、1作ごとに作品世界がガラリと変わっていくようでした。
少々ダークな作風という点では全作品で共通しているものの、物語的な部分では結構バリエーションに富んでいまして、それぞれの作品ごとにまた違った魅力を放っていましたね。
そして本作の肝となるラストの部分も、これまた様々なタイプの仕掛けが施されているのですが、特に最初に収録されている「恋煩い」のラストには、それほど意外性はないのだけれど見せ方や構成が上手いこともあって、かなりの衝撃を受けること間違いなしでしょう。
それに、ラスト1行のメッセージを見てもほとんどの人が意味を理解できないのだけれど、そのメッセージをネットで調べることによって初めて、その衝撃的な真相が明らかになる、というかなり異色な作品もあったりします。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★★★ おどろおどろ度 : ★★★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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