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「このミステリーがすごい!」完全読破 No.483
『アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子』 深町秋生
「このミス」2012年版 : 45位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2011.9.16 ~ 読終:2011.9.18
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 文庫本 <2011年7月>
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昨年(2010年)に発売されたNo.462「ダブル」で“「このミス」大賞”出身作家としては東山彰良(No.176「ジョニー・ザ・ラビット」で2010年版13位)に次いで2人目の「このミス」ランクインを果たした深町秋生の、ランクイン後最初に発売された新作です。
昨年(2010年)秋のNo.377「白銀ジャック」東野圭吾以降、これまでならまず単行本で発売されていたであろう作品がいきなり文庫で発売されるパターンが増えたように思うのですが、本作もその流れに乗った(のかどうかはわかりませんが)文庫書き下ろし作品となっています。
そして本作は、もうすでにシリーズ化が決まっていまして、それを知らずに読んでいると、本編の末尾に添えられた言葉に驚かされてしまうことでしょう。
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主人公は、警視庁の組織犯罪対策課に務める女刑事・八神瑛子。
3年前に夫が不審死を遂げ、これを最終的に自殺として処理されたことをきっかけとして、次々に大きな手柄を立てる優秀な刑事へと変貌を遂げることに。
ただそんな大活躍の裏では、捜査対象である裏社会の人間たちと癒着していたり、違法捜査を行っていたり、同僚たちの弱みを握りそれを悪用していたりと、かなり危険であくどいアウトロー女刑事なのです。
そんな主人公を中心にして連続刺殺事件を描くクライムノベル的な警察小説なのですが、その犯罪者よりも極悪な刑事というキャラクターはもちろん、そんな主人公の心理描写を書かないことで作品に刺激的な緊張感をもたらしているところなども、逢坂剛の人気シリーズである“禿鷹シリーズ(No.33「禿鷹の夜」等)”の主人公・禿鷹の女版、といった感じがありました。
前作の「ダブル」と比べてしまうと、ストーリー展開やアクション場面・拷問シーンなどの迫力では少々見劣りしてしまいますが、激しく突っ走るほど勢いが前作に負けないくらいの魅力になっていますし、これがシリーズの序章だということを考えれば、続編ではさらなる面白さが期待できそうですね。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★★★★ 感涙ウルウル度 : ★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.483 「アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子」
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