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「このミステリーがすごい!」完全読破 No.471
『ミッドナイト・ラン!』 樋口明雄
「このミス」2012年版 : 投票数0
受賞(候補) : 「エキナカ書店大賞」受賞
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2011.8.8 ~ 読終:2011.8.10
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2010年12月>
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主人公的な位置付けの5人は、ある特殊な事情により集まってきます。
その“特殊な事情”とは、闇サイト掲示板での集団自殺の呼び掛けに集まった、というもので、顔を合わせたばかりの5人が、車内心中を行う地である山中に向かっているところから物語は始まります。
しかし、今まさに心中しようかという瞬間、ヤクザと思しき男たちに追われている少女に助けを求められたため、その少女を同乗させてヤクザから逃げ回る羽目に.....。
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というわけでその後は、ヤクザから逃げる自殺志願者たちと、それを追うヤクザたちの視点でもって進んでいきます。
ただ、その少女がヤクザに追われていたのにはかなり謎めいた陰謀があったことと、それもあってか自殺志願者たちにはいつの間にか罠が仕掛けられていて抜き差しならない状況に陥ってしまったことから、ヤクザから逃げつつもこの騒動の真相へと迫っていくことになるのですね。
自殺を決意するほどの事情を抱えた年も性別もバラバラで個性豊かな5人が、死を望んだにも関わらず自分たちの身を守るために逃亡し謎を追及していくという状況が、とても滑稽ながらも楽しいですね。
それに、追うヤクザ側もちょっと抜けたところのあるキャラ揃いですし、特に途中から主役の一人のようなポジションとなる人物が登場してからはたがが外れたかのようになって、目まぐるしく状況が変わっていく展開、どんどんと常識外れになっていく演出など、とにかく単純に楽しむことのできるエンタメ作品となっていました。
それゆえ現実離れ感はかなりのもので、バカバカしいほどのコミカルさが全編に漂っているので、しっかりした犯罪アクション作品を期待してしまうと肩透かし感がハンパないと思いますが、あまり深く考えずにド派手なドタバタエンタメアクションを楽しみたい時には本作が最適でしょう。
ちなみに個人的には、自宅のすぐ近く(たぶん歩いて数分の位置)が舞台の一部に使われていたため、その部分を読んだ時にはかなり興奮したものの、逆にそれゆえに現実感と非現実感のバランスが読んでいてめちゃくちゃになってしまいましたねェ。
> 個人的評価 : ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★★ 気軽に読める度 : ★★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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