週刊少年ジャンプ読切! 「タカマガハラ」 川井十三
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* 連載版の「タカマガハラ」に関しては、週刊少年ジャンプ新連載! 「タカマガハラ」 川井十三(12.7.7)の方をご覧ください。
“第7回 J金未来杯(ジャンプ ゴールドフューチャーカップ)”のエントリーNo.1として週刊少年ジャンプの2011年32号(7月16日発売)に掲載された読切作品が、「タカマガハラ」です。
作者の川井十三(かわい・じゅうぞう)は、「パンチ・ドランク・モンク」で“第72回 手塚賞(2006年下半期)”の佳作を受賞し(受賞時は“河井十三”名義)、「魑魅魍魎有限少年」が“赤マルジャンプ2008WINTER”に掲載されデビュー。
その後は、「タカマガハラ」が“赤マルジャンプ2009SUMMER”に掲載され(週刊少年ジャンプ増刊! 「赤マルジャンプ2009SUMMER」参照)、その同名リニューアル版である本作にて本誌デビューとなりました。
内容の方ですが、学園能力バトル漫画です。
全ての人間の遺伝子の中に眠る特殊な能力“神業”を覚醒させた、最強の男たちが集められた学園・高天原。
神業に目覚めた他校生を高天原に連れてくるよう生徒会長から命を受けた山田大知は、力を悪用し学園を支配するヒルコのいる恵比寿学園に潜入することに.....。
赤マル版との比較ですが、基本的にはあまり変わりないものの、主人公の名前が“山田麒麟児”から“山田大知(ヤマト)”に、特殊能力の名前が“少年期少女期特有特殊能力(ジュブナイル)”から“神業”に変わっていました。
そして、赤マル版では主人公が高天原内での仕事を命じられるのに対し、今回は主人公が他校に潜入しての仕事を命じられているなど、細かな部分で変化が見られます。
ただ、1ページ目(カラーページ)の2・3コマ目は赤マル版のクライマックスの場面ですし、生徒会長の「今回は校舎を壊すなよ?」というセリフも赤マル版の内容を差しているかのようなので、同名別作品というよりは“赤マル版の続編”として書かれているのかもしれません。
それを前提として読んでみますと、赤マル版では主人公が生徒会長に服従する理由(生徒会長の呪い的な能力攻撃を受けたため)がしっかりと描かれていたり、主人公自身の目的意識がわかりやすい形で現れていたのに対し、本作ではそこら辺の描写が曖昧だったので、赤マル版の方が作品世界に入っていきやすい作り方だったのではないですかね。
そしてこの作品の魅力といえば、いわゆる“中二病”とも言われる設定の数々や、大胆かつインパクト絶大な見開きページにあると思うのですが、能力名なんかをみても赤マル版の方がド直球ながらもシンプルな刺激があって“中二病設定”が効果的でしたし、見開きページも今回の“ピカソ・ゲルニカ”より赤マル版の“デコピン吹っ飛び”の方がオリジナル性がある分インパクトや衝撃は大きかったように感じました。
なので、どうしても赤マル版と比べてしまうと(赤マル版では全くなかったエロ要素以外は)グレードが下がってしまった印象となってしまうものの、この作品・作者の持ち味やセールスポイントは充分に表現されていたのではないでしょうか。
なお、扉絵に付けられている煽り文は、
「―目覚めし力よ 俺を解き放て!!」
「☆その「拳(こぶし)」が力に溺れし者を叩き潰す!!
“超”豪快学園バトル読切C(センター)カラー47P!!」
というものでした。
投票受付期間:2011.7.15~7.22
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