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2011年4月18日 (月)

『月と陽炎』 三咲光郎 > 「このミス」完全読破 No.440

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.440

 『月と陽炎』 三咲光郎

   「このミス」2012年版 : 66位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「AXNミステリー 闘うベストテン」 7位

   読始:2011.3.11 ~ 読終:2011.3.21

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2011年2月>

月と陽炎 (ハヤカワ・ミステリワールド)月と陽炎 (ハヤカワ・ミステリワールド)
三咲 光郎

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 猟奇的な殺人事件を起こし、世間にセンセーショナルを巻き起こした少年が主人公。

 といっても、その少年時代の話が語られていくわけではありません。

 事件から十数年後、最新の心理療法を元にした更正プログラムの最終段階として、実社会において実際に一人で生活することに。

 しかし暮らし始めた町では、かつて主人公が起こしたのと似た事件が連続して起きていて、いつしか主人公も巻き込まれていくことに.....。

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 というわけで、かつて猟奇的事件を起こした人物が新たに起きた事件の謎に迫っていくという、主人公の心理面での移り変わりや事件自体の謎など、サスペンス的にも本格ミステリ的にも魅力的な素材で、グイッと惹きこまれていきます。

 ただ本作の場合は、読者が期待するような方向へと単純には進んでいきはしないのですね。

 というのも、中盤辺りから予期せぬ展開へと突入し始めて、その後も前半部分からは想像もつかないようなぶっ飛んだ世界が繰り広げられていくからなのです。

 この唖然とさせられてしまう怒涛の超絶展開には、特に導入部分に興味を引かれた人ほど不満に感じてしまうだろうと思うのですが、一筋縄ではいかないとんでも系作品が好きな方には大いに楽しめるのではないでしょうか。

 個人的には、後半の展開や拷問場面など、どうも唐突というか中途半端な印象しか持てなかったので、とんでも系作品好きとはいえ読んでいてあまり乗り切れませんでした。

 乗り切れなかった理由は他にも大きいものがありまして、この作品を読み始めたのは、東日本大震災が起きた3月11日からだったのです(正確に言うと、地震が起きる数時間前に出だし部分を読み始めました)。

 被災地における地震・津波の大被害、関東でも続く余震と緊急地震速報メール、状況が悪化していく原発への不安、計画停電などなど、精神的にキツイことが続く状況で読むには、全く向いていない内容の作品だったのですね。

 なので、震災前に読んでいたならば、感想や評価も今とは変わっていたかもしれません.....。 


  > 個人的評価 : ★★☆☆☆ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★       鬼畜グログロ度 : ★★★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★★     おどろおどろ度 : ★★★★
   熱アクション度  : ★★★★★   主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★         人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★         感涙ウルウル度 : ★
   衝撃バカミス度 : ★★★★★   気軽に読める度 : ★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


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