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2011年2月19日 (土)

『白虹』 大倉崇裕 > 「このミス」完全読破 No.429

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.429

 『白虹』 大倉崇裕

   「このミス」2012年版 : 投票数0

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2011.2.13 ~ 読終:2011.2.15

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2010年12月>

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大倉 崇裕

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 No.111「聖域」 「生還 山岳捜査官・釜谷亮二」に続く、山岳ミステリの第3弾(長編では「聖域」に続いて第2弾)です。

 とはいえ別にシリーズものではなく、“山岳ミステリ”というジャンル的な共通点があるというだけなので、本作から読んでも全く問題はありません。

 それでも本作と「聖域」とでは全体的に共通した魅力があると思うので、本作を読んで面白かったならば「聖域」を、逆に「聖域」を読んで面白かったなら本作を手にしてみると、同じような面白さを味わうことができるのではないでしょうかね。

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 主人公は、登山家のための山小屋でアルバイトとして働いている男。

 所用のため山を降りる途中で偶然にも救助を行ったのが影響して、その後に起こった殺人事件に巻き込まれていくことになります。

 物語の大部分は、この謎めいた事件について主人公が素人ながらに捜査を行っていく話なので、山岳小説とはいえ、山中を舞台にした場面よりも、街中で捜査を行う場面の方が圧倒的に多いです。

 しかし、登場するのは山に関わる人物がほとんどということもあり、街中にいても山の存在が何らかの形で浮かび上がってきますし、山を舞台にした場面はやはり迫力あるので、まごう方なき山岳小説なのですね。

 それに、過去に起きた出来事がトラウマになっている主人公が、今回の事件の謎を追うことで再生(回復)していく物語でもあるので、ハードボイルド的な魅力も持ち合わせています。

 ただ、ミステリ的にみると、教科書的というか、意外性や驚きなどよりも基本に忠実な感じがあるので、“がっつりと本格ミステリを味わいたい”という人には少々物足りないかもしれません。

 なので、あくまで山岳ハードボイルド小説として読んで、ミステリ的な演出を楽しむ、といったぐらいがちょうど良いのかもしれませんね。


  > 個人的評価 : ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★★★     鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★        おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度  : ★★★      主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★        人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★         感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★★      気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “大倉崇裕” 関連記事 】

  > No.683 「福家警部補の報告」
  > No.429 「白虹」
  > No.239 「福家警部補の再訪」
  > No.111 「聖域」


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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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